クーペの魅力とは?【MJブロンディ編】 【賢人が斬る!】
2007/04/18
-クーペの魅力とは?-
常識を超えたクーペだけが生き残る
ハンパなクーペに魅力はない
MJ ブロンディさん●自動車評論家
クーペの魅力って、究極としては人の目でしょ。クーペに乗ることで、自分の愛車を周囲が「オシャレだな」とか「カッコいいな」とか「速そうだな」とか思ってくれて、突き詰めれば、「あの人はああいう車に乗る余裕のある人なんだ」と思ってもらって、羨ましがられるという。
そんなクーペがなんで日本で不人気かと言えば、そういうふうに見てもらえなくなったから。実際問題、昔はクーペって、誰もが「速い」とか「速そう」って思ったもんだけど、今誰もそんなこと思わないでしょ。セダンだって、ヘタすりゃミニバンだって十分速いし。オシャレやカッコ良さについても、一般人にとっての車は、もはや冷蔵庫と同列と化しているわけで、そんなもので自己表現すること自体、NGになっちまってるからね…。
だからっていうわけじゃないんだけど、俺は今、ハンパなクーペなんてぜんぜん魅力ないし、欲しくないんだ。周囲が羨ましがってくれないなら、徹底的に自己満足できなきゃ、無理して不便な車乗っても意味ないじゃない。誰もカッコいいって言ってくれなくても、自分だけは見るたびにその美しいフォルムに陶酔できるとか、走れば絶頂的快楽を得られるとか、そういう麻薬的快楽がなきゃダメなんだよ。
となると、俺が欲しいクーペは、フェラーリのベルリネッタ。最終的にはそれ一本になっちまう。つーか、それ一本しかもってないんだけどさ。それ一本もってたら、もう一台ステキなクーペを…なんて生活のゆとりがあるわけないし。
国産クーペがほぼ消滅したのは、ハンパなクーペが大部分だったから。現在の厳しい日本市場では、常識を超越した魅力をもつクーペしか生き残れないんだ。
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