アウトドアブームの過熱を引き金に、規格外に車内が広い車の注目度が上がる!?
カテゴリー: トレンド
タグ: トヨタ / 日産 / スズキ / クルマを選び始めた人向け / ハイエースバン / NV350キャラバン / エブリイワゴン / 自動車総研コラム
2021/06/22
アウトドアブームに符合する流行る車とは
アウトドアがブームになって久しい。そんな最中に発生したコロナ禍は、密を避けながら楽しめるとあって、ブームをさらに後押しする形となった。
今年のゴールデンウイークは混雑を警戒し休業したキャンプ施設も多かったが、営業していたキャンプ場には、にぎわっていたところもあったという。
昨今のアウトドアの流行は、1990年前半以来の盛り上がりとあって、第2次ブームとも呼ばれている。
その起源は、大規模な野外音楽フェスが定着したり、山ガールという言葉が流行語になったりした2010年頃と見るのが定説になっているようだ。
ファッションにアウトドアの要素が取り入れられ、それに呼応する形でアウトドアメーカーが高品質で洗練されたギアを市場に投入したということも、第2次ブームを加速させた要因と考えられる。
また、ソロキャンプやグランピングなどキャンプの楽しみ方が多様化。そうした“ひと味違う”スタイルがSNSや動画で拡散されることで、アウトドアの裾野が広がっている。さらに、アウトドア=“映える”という認知が広がる一方で、東日本大震災などの自然災害の経験から、サバイバルの一環としてアウトドア用品を揃えたり、スキルを身につけたりする人も増えいるようだ。
このように、レジャーの領域を超えてライフスタイルまで浸透している点が、今回のアウトドアブームの特徴だろう。
このアウトドアブーム、実は周期がクロカン・SUVの流行とシンクロしているのをご存じだろうか。第1次では、三菱 パジェロやトヨタ ハイラックスサーフなどの4WD車を筆頭とするRVブームが起こっていた。そして今回は、昨今のSUVブームと見事に重なっている。
しかも、第1次のときに流行った4WD車は、本格的な悪路走破性を備えた非日常・脱都会なモデルが主流だったが、今流行のSUVは都会的なルックスだったり、コンパクトカーにSUVのエッセンスを加えたクロスオーバーだったりと、多様化している。
つまり、車の傾向がそれぞれのアウトドアブームの特徴とどこかリンクしているようにも見える。
グラフ①をご覧いただこう。ここ数年、荷物がたくさん載せられる車に対する興味・関心が着実に上昇している。
同様に、マルチルームとしても使える車への興味・関心も微増傾向にある(グラフ②)。これらのデータから、今後も多目的に使える広い車内のニーズが高まりそうだと予想される。
昨今の過熱気味なアウトドアブームが続けば、たとえコロナ禍が終息したとしても、ゴールデンウイークのキャンプ場のようにキャパシティ不足となる懸念は拭いきれない。そうなれば、アウトドアから離脱する人が出てくる一方で、より先鋭化する人も増えてくるはずだ。
その兆候はすでに見られており、キャンプを極めるために山林を購入したり、改造した1BOXなどで移動しながら暮らすバンライフにチャレンジする先駆者たちのSNSや動画に、多くのファンがついており、第2次アウトドアブームの新章の幕開けを予感させる。
先のデータが示した多目的に使える広い室内空間をもつ車への興味・関心の高まりも、こうした流れと関係があるのかもしれない。
第1次ブームとシンクロしたRVブーム終焉後に台頭したのは、「モノより思い出」というキャッチコピーで一世を風靡した日産 セレナをはじめとするミニバンだった。
だが、今後はカヤックやSUPなど、人里離れた場所へアクセスできるツールを積めたり、絶景を求めて車中泊しながら移動できるような、規格外(エクストラ)の広さ(スペース)を備えた車(ビークル)=“XSV”に注目が集まる可能性大だ。
予算100万円で買えるXSV(エクストラ・スペース・ビークル)3選
1:トヨタ ハイエースバン(現行型)
2:日産 NV350キャラバン(現行型)
3:スズキ エブリイワゴン(2代目)
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