【トヨタ iQの中古車を買うなら?】オススメの選び方や相場、グレードなどまとめ
カテゴリー: 特選車
タグ: トヨタ / ハッチバック / クルマを選び始めた人向け / iQ / 人気中古モデル徹底ガイド / 高橋満
2021/06/22
トヨタ iQの中古車は今
日本発のシティコミューターとして登場したiQ。小さなボディに後部座席も設置し、大人3人と子供1人でもきちんと移動できるように設計されているのが特徴だ。
経済的な1Lエンジンとパワフルな1.3Lエンジンの2種類が用意され、1.3L車には6速MTも設定されるなどスポーティな側面も持ち合わせている。さらに、GAZOO Racingがチューニングしたスペシャルモデルも用意された。
発売が終了して5年ほどたって予算50万円以下で狙える物件もあり、値頃感のある中古車も増えている。
ここからはiQの特徴や中古車相場について紹介する。
▼検索条件
トヨタ iQ × 全国iQ(初代)の特徴と中古車相場
■iQ(初代) DATA
生産期間:2008年11月~2016年3月
中古車流通量:320台
中古車価格帯:20万~170万円
■iQ(初代)の特徴
20世紀が終わろうとしている頃、画期的なシティコミューターが誕生した。それがスイスの時計メーカーであるスウォッチとダイムラー・ベンツがパートナーシップを組み開発したスマートクーペだ。
全長わずか2.5mの2人乗りで、小さなボディを武器に街中をトコトコと走る姿は日本でも話題になった。そのスマートの誕生を機に、シティコミューターへの注目が高まるようになり、2008年11月にトヨタが発売したのが、iQだ。
iQは、全長を軽自動車より短い2985mmとしながら、全幅はほぼ5ナンバーサイズいっぱいの1680mmあるずんぐりとしたスタイルで登場。前後のトレッド幅をしっかり確保したことで、小さなボディながら高い運動性能が与えられた。
最小回転半径は、世界最小レベルの3.9mを実現。路地裏などをスイスイ走れるシティコミューターに仕上げられている。
ユニークなのはパッケージングだ。前輪はエンジン搭載位置より前に設定され、さらに部品の効率的な配置でエンジンルームを極限までコンパクトに設計。これにより、小さいボディの中に可能な限り広いスペースを確保し、4人乗車を可能にしている。
搭載エンジンは1L 直列3気筒DOHC。最高出力は50kW(68ps)と街中を走るには十分なパワーを発揮する。燃費もJC08モードで21.0km/Lを達成した。
2009年6月、トヨタはiQをイギリスの超高級車ブランドであるアストンマーティンにOEM供給することを発表。後に、シグネットとしてアストンマーティンブランドから発売された。
2009年8月には、新たに69kW(94ps)を発揮する1.3Lエンジン搭載車をラインナップに追加。その1.3Lエンジン搭載車をベースに、GAZOO Racingがチューニングを施した「iQ GAZOO Racing tuned by MN」が100台限定で発売されている。このモデルには30mmローダウンした専用のチューニングサスペンションや16インチアルミホイール、6速MTなどが装備された。
2010年5月の一部改良では、全グレード運転席に上下アジャスターが標準装備され、インテリアカラーも上質な雰囲気に変更している。そして、同年8月には専用エアロバンパーでスタイリッシュな外観になった「130G ゴー」と、6速MTでスポーティに走れる「130G MTゴー」が追加設定された。
2012年5月の一部改良では、1.3Lエンジンを搭載するCVTモデルに7速シーケンシャルシフトマチックを採用。CVTでもマニュアルモードでスポーティ気分を味わえるようになった。
2012年9月には、130GのMT車をベースに過激なスポーツコンバージョン「GRMN スーパーチャージャー」が100台限定で販売された。スーパーチャージャーにより最高出力、最大トルクをベースモデルより30%アップ。クロスレシオさせた6速MTや専用のチューンドサスペンションで走りの性能が大幅に高められたモデルだ。
ここまでの説明からわかるように、iQの面白いところはマイクロサイズのボディで街中での使い勝手を高めるだけでなく、軽さなどを生かして走りに振ったモデルを多く出していることだ。
これは、iQを開発しているときから念頭にあった展開であることは間違いない。
■iQ(初代)の中古車相場
iQの中古車は8割が1Lエンジンを搭載車という状況だ。これは、シティコミューターとして使うなら1Lでも十分なパワーであること、そして1L車の方が毎年の自動車税が安いことが理由として挙げられる。
そのため、基本的には自分+もう1人で近所の買い物や通勤、送迎という用途なら、選択肢の多い1L車から選ぶことをオススメしたい。
1L車の価格帯は総額20万~100万円。40万円以下の最低価格帯にも多くの物件が流通するが、走行距離10万km前後の多走行車が多い。
予算80万円あれば走行距離5万km前後のものや、レザーパッケージを見つけることができる。
生産終了から5年が経過し、低走行の物件が徐々に少なくなってくる。コンディション重視であれば、早めに問い合わせすることをオススメしたい。
▼検索条件
トヨタ iQ(初代)× 排気量1L × 全国
1.3LのCVT車の価格帯は、総額40万~180万円。走行距離5万km以下のもの狙うなら、予算100万円は見ておきたい。流通台数は40台ほどあるので、条件に合うものを探すのはそこまで難しくはないはずだ。
1.3LのMTモデルは10台ほどしか流通していない。価格帯は総額80万~180万円となっている。
そして、コンプリートバージョンを見てみると、「iQ GRMN スーパーチャージャー」は流通しておらず、「iQ GAZOO Racing tuned by MN」は5台流通していた。価格帯は130万~200万円。
標準モデルに比べるとそれなりの値段だが、そこまで無茶な相場でもない。希少価値があり、この先流通量が大きく増えることは考えにくい。検討している人は積極的に狙ってみる価値はあるだろう。
▼検索条件
トヨタ iQ(初代)× 排気量1.3L × 全国▼検索条件
トヨタ iQ(初代)× 全国※記事内の情報は2021年6月14日時点のものです。
自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL