BMW X1▲現行型のBMW X1の5年落ち未満物件が200万円以下から狙える。2WDや4WD、ガソリンにディーゼルと選択肢も豊富だ

すぐ手に入るお得な輸入車SUV

先日登場したホンダ ヴェゼルの売れ行きが好調だという。中には納車まで1年も待つこともあるのだとか。それだけヴェゼルのスタイルや性能、サイズ感が人気を得ているということだろう。

とはいえ、納車に時間がかかるなら、別の選択肢を考えても良いのではないだろうか。そこで、今回オススメしたいのが、5年落ち未満と比較的新しい物件がヴェゼルよりも安い価格で狙え、クラスひとつ上のスタイリッシュな輸入SUVだ。

「①車両本体価格200万円以下から狙える」「②ヴェゼルのBセグメントの上のCセグメント」「③2016年式以降の中古車が狙える輸入SUV」という条件で探してみると、4モデルがヒットした。

ヴェゼルよりひとつ上のセグメントとはいえ、いずれも全長4500mm以下(ヴェゼルは4330mm)だから十分街で乗り回しやすいし、2WDも4WDも選べるモデルばかりだ。

一方で、今回紹介する4モデルは、新車時の車両本体価格がヴェゼルの227万9200~329万8900円よりも高く、少し年式が古いとはいえ、おトク感が高いものばかりだ。それに、ヴェゼルとは違った魅力もあるので、ぜひ比較検討してみてほしい。

現行型なのにディーゼル車も射程圏内!
BMW X1(現行型)

BMW X1▲LEDヘッドライトは全車標準装備。また、FFのsDrive 18iを含む全車にコーナリング時の走行性能を高めるパフォーマンスコントロールが標準で備わる

人気ブランドの定番BMWのSUVも200万円以下から狙えるようになってきた。

2015年10月に登場した2代目X1は、旧型のFRからFFになったものの、BMWらしい走りはさらに進化。

それどころか、FFのメリットであるスペース効率を生かし、全長を30mm短くしつつも、乗員やラゲージスペースが拡大されている。

また、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報機能を含む同社の安全機能「ドライビングアシスト」とリアビューカメラは、全車に標準装備されている。なお、アダプティブ・クルーズ・コントロール機能(ドライビングアシストプラス)はオプションとなる。

搭載されたエンジンは、最高出力192ps(20i)と231ps(25i)の2種類の2Lターボと、1.5Lターボ(18i)。20iと25iには8速ATが、18iには6速ATが組み合わされた。また、20iと25iは4WD、18iはFFとなる。4WDシステムは、走行状況に応じて瞬時に前後のトルク配分を変化させるオンデマンド式だ。

BMW X1▲ラゲージ容量は旧型より+85Lとなる505L。ラゲージ床下の100Lのスペースもある。後席シート130mmのスライディング機能を備え、荷物に応じてラゲージスペースを変化させる

2016年10月には、2Lディーゼルターボに8速ATと4WDの組みあわせとなるxDrive 18dが追加された。また、2017年8月には、18iのトランスミッションが7速DCT(デュアルックラッチ式2ペダルMT)に変更された。

BMW X1▲HDDナビゲーションやUSBオーディオインターフェース、ブルートゥースなどの機能を手元でコントロールできるiDriveは標準装備。バックミラー一体型のETC車載器も標準装備されている

新車時の車両本体価格は385万~591万円。原稿執筆時点で2016年式以降の車両本体価格200万円以下で絞ると、35台が見つかった。多くは1.5Lターボ×2WDモデル(18i)だが、192psの2Lターボ×4WDモデル(20i)や2Lディーゼルターボ×4WDモデル(18d)も数台見つかった。なお、231psの2Lターボ×4WDモデル(25i)はそもそも台数が少なく、予算は300万円以上みた方がいい。

▼検索条件

BMW X1(現行型)×車両本体価格200万円以下×2016年式以降×全国

▼検索条件

BMW X1(現行型)×2016年式以降×全国

クーペのようなデザインも魅力の1台
アウディ Q3(初代)

アウディ Q3▲全長4400mm×全幅1830mm×全高1595mm。2015年5月のマイナーチェンジではフロントグリルがワイドになり、そのフチがヘッドライトとつながるデザインに。LEDヘッドライトはオプションで用意された

昨年フルモデルチェンジしたばかりのアウディ Q3。2015年5月のマイナーチェンジ後の、高年式の旧型モデルが今回のターゲットになる。

ボディ後方のルーフが緩やかに傾斜するクーペのようなデザインで、2012年5月に登場。2015年5月のマイナーチェンジでは、2種類ある2Lターボエンジンの出力が向上している。具体的には従来170ps仕様だったエンジンは180ps仕様(2.0 TFSI 180PS)に、同211ps仕様は220ps仕様(2.0 TFSI 220PS)となった。

いずれの2Lターボも、同社の4WD「クワトロ」が組み合わされる。その他に、2WD(FF)の1.4Lターボ車(1.4 TFSI)も引き続き用意された。トラスミッションは2Lターボ車が7速Sトロニック(デュアルックラッチ式2ペダルMT)、1.4Lが6速Sトロニックとなる。

アウディ Q3▲ラゲージ容量は通常で460L。オプションでテールゲートの自動昇降機能が用意された。流れるように点滅するターンランプはLEDヘッドライトとセットオプション

リアビューカメラは2.0 TFSI 220PSに標準装備、その他はオプションで用意された。残念ながら、衝突被害軽減ブレーキ機能は用意されていないため、注意が必要だ。

モデル末期となる2017年9月には2.0 TFSI 180PSや1.4 TFSIの装備の充実化が図れると同時に、トップグレードの2.0 TFSI 220PSがラインナップから外れた。

アウディQ3▲カーナビやオーディオなどを一括操作するMMI(マルチメディアインターフェース)全車標準装備。4つの走行モードから任意に選べるアウディドライブセレクトは、2Lターボ車と1.4Lの1.4 TFSIスポーツに標準で装備された

2015年10月の新車時車両本体価格は379万~539万円。原稿執筆時点で、2016年式以降の200万円以下で絞ると14台が見つかった。

10台が1.4Lターボ×2WDモデル(1.4 TFSI)で、2Lターボ×4WDモデルの4台はいずれも180ps仕様だ。220ps仕様はそもそも台数が少なく、予算も300万円以上みた方がいい。

▼検索条件

アウディ Q3(初代)×車両本体価格200万円以下×2016年式以降×全国

▼検索条件

アウディ Q3(初代)×2016年式以降×全国

雄々しいジープのイメージがコンパクトにまとめられた
ジープ コンパス(初代)

ジープ コンパス▲全長4400mm×全幅1830mm×全高1595mm。4WDは走行状況に応じて前後のトルクを変更するオンデマンド式で、通常は前輪を駆動させる。砂地でスタックした際に便利な4WDロック機能も備わる

定番のドイツ車ではなく、アメリカンSUVという選択肢はどうだろう。特にジープは昨今人気が高いブランドのひとつだ。

ジープブランドのエントリーモデルとして、2006年に登場したコンパクトSUVがパトリオット。このプラットフォームを使い、さらにシティ派に振ったモデルが、2012年3月に日本へ上陸したコンパスだ。ちなみに、パトリオットは翌2013年に販売が終了している。

コンパスの見た目は当時のグランドチェロキーのコンパクト版で、シティ派に振っただけあり、当初はジープ史上初の2WD(FF)のみという設定だった。2Lエンジンを搭載し、CVTと組み合わされた。

2013年7月には、2.4Lエンジン×6速AT×4WDモデルが追加された。このとき、2Lモデルも6速ATとなったが、2014年2月に2Lモデルは再びCVTへ戻された。このように年式によって違いがあるが、今回のターゲットである2016年式以降では、2LはCVT×2WDのみ、2.4Lは6速AT×4WDのみということになる。また、装備の充実した最上級グレードが2.4Lにのみ設定された「リミテッド」だ。

ジープコンパス▲リミテッドには上級の音響システムが備わり、サブウーハーやテールゲートを開けると屋外に向かって音を奏でるスピーカーも備わっていた

2017年12月の現行型の登場まで、多様な特別仕様車が登場しているが、基本的に各部位のカラーやタイヤ&アルミホイールの変更や、カーナビなどが備わったもので、性能の差はない。

ジープコンパス▲助手席側のサイドを映すサイドビューカメラは全車に標準装備されている。バックカメラはカーナビとセットだが、中古車にはナビ付き物件が多い。残念ながら、衝突被害軽減ブレーキ機能は用意されていない

2015年3月~2017年11月間の車両本体価格は、291万6000~356万4000円。原稿執筆時点で2016年式以降の200万円以下で絞ると、25台が見つかった。2L×2WDモデルと2.4L×4WDモデルはほぼ同数で、価格差もあまりない。走行距離5万km未満でも150万円前後から、2.4L×4WDモデルに設定されていた充実装備のリミテッドも200万円前後から狙える。

▼検索条件

ジープ コンパス(初代)×車両本体価格200万円以下×2016年式以降×全国

▼検索条件

ジープ コンパス(初代)×2016年式以降×全国

充実した先進安全機能を備えた北欧デザインのSUV
ボルボ V40クロスカントリー(初代)

ボルボ V40クロスカントリー▲全長4370mm×全幅1800mm×全高1470mm。2016年7月のマイナーチェンジで、現在の同社の車同様、ハンマーをモチーフにしたT字型のポジションライトを備えたLEDヘッドライトになった

昔はワゴンだったが、今はSUVの人気も高いのがボルボだ。同社のコンパクトカーV40のSUV版として登場したのが、V40クロスカントリー。

SUVといっても最低地上高はベース車よりわずかに10mm高い145mmで、上記のX1の183mmよりも低い。つまり、あまりオフロードを走るのは得意ではなく、シティ派SUVということだ。

とはいえ、当初のラインナップは4WD(同社はオールホイールドライブの略であるAWDと呼ぶ)車のみ。走行状況に応じて前後にトルクを配分するオンデマンド式で、通常は前輪を駆動させる4WDだ。悪路だけが4WDの見せ場ではない。雪道や雨の日も安心して走れるのが4WDの魅力のひとつだ。

デビュー時に搭載されたエンジンは2Lターボで、6速ATが組み合わされた。2014年に2WD(FF)モデルが加わり、さらに2015年5月に2Lディーゼルターボ×8速AT×2WDモデルが追加された。また、この時同時に全車8速ATに。さらに、同年9月に1.5Lターボ×6速AT×2WDモデルも加えられた。

整理すると、2016年式以降は「1.5Lターボ×6速AT×2WDモデル」、「2Lディーゼルターボ×8速AT×2WDモデル」、「2Lターボ×8速AT×4WDモデル」があり、これらをベースにした特別仕様車もいくつか登場した。

ボルボ V40クロスカントリー▲フロントとリアに専用スキッドプレートが備わる。4WDモデルは下り坂などで一定の低速度で進むことができるヒルディセントコントロールが備わる

この車の最大の特徴といえば、やはり先進安全運転支援機能だろう。

デビュー時から衝突被害軽減ブレーキは標準装備されていたが、年々進化。アダプティブ・クルーズ・コントロールやレーンキープアシスト機能、両側車線後方からの接近車を知らせてくれる可能やハイ/ロービーム自動切替機能など10種類の機能が備わった他、2016年7月にはそれまでオプションだった歩行者エアバッグも標準装備とした。

ボルボ V40クロスカントリー▲背後にモノを置けるボード状のセンターコンソールなど、スカンジナビアデザインと評される美しいインテリア。7インチワイドモニターやUSB外部入力端子、ブルートゥース機能などは全車標準装備。上級グレードの「サマム」はハーマンカードン社製高級オーディオも備えられた

2016年7月のマイナーチェンジ時の車両本体価格は、354万~459万円。原稿執筆時点で、2016年式以降の200万円以下で絞ると27台が見つかった。1.5Lターボ×6速AT×2WDモデル(T3)は1台も該当せず、ほとんどが2Lディーゼルターボ×8速AT×2WDモデル(D4)で、120万円ほどから見つかる。2Lターボ×8速AT×4WDモデル(T5)も、台数は少ないが、200万円以下から見つけられる。

▼検索条件

ボルボ V40クロスカントリー(初代)×車両本体価格200万円以下×2016年式以降×全国

▼検索条件

ボルボ V40クロスカントリー(初代)×2016年式以降×全国
文/ぴえいる、写真/BMW、アウディ、ジープ、ボルボ

ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。