フルチェンを前に100万円目前のZ
車好きなら、誰もが一度は欲しいと思うスポーツカー。そのなかでも、輝かしい歴史をもつ日産フェアレディZ。その現行Zがついに100万円を切ってきました!最安値の物件は99.8万円。走行距離は8.3万kmとそこそこ延びていますが、修復歴はありません。120万円で走行4.4万km(修復歴なし)という物件も登場しているので、走行距離重視という人はそちらを選ぶのも手です。どちらもグレードはベースとなる3.5になりますが、それだって新車時の価格は300万~310万円ですからね。約1/3で手に入るワケです。

大したことはないと思うかもしれませんが、この現行Z、スポーツカー不振の時代にありながら、実は人気が高かったんです。そのため今までは高値安定傾向だったのですが、新型Zの情報がチラチラと出だしてから徐々に値段が下がってきたのです。そのため、「欲しいけどまだ高いから」と待ちモードに入っていたオーナー予備軍も多いはずです。いやはや大変お待たせいたしました。やっと現行Zがおいしくなってきましたよ。
日産 フェアレディZス 走り(フロント)|おいしい中古車 日産 フェアレディZ 走り(リア)|おいしい中古車
↑塊感のある凝縮されたデザインは、従来の面影を残しつつ現代のスポーツカーとしてアレンジされており、鋭く切れ上がったライトが速さを感じさせる(左右)
待ちモードだった人には車の紹介など不要だと思いますが、「現行Zが100万以下?それってイイかも!」と興味をもってくださった方に、簡単に現行フェアレディZをご紹介します。

100万円でGTスポーツを乗り回す!?
現行型のフェアレディZが登場したのは2002年の7月。同年8月の排ガス規制と国産クーペ市場の不振により、日産スカイラインGT-Rや日産シルビア、トヨタスープラ、マツダRX-7などが惜しまれつつ去っていくなか、旧型のZ32が2000年8月に生産終了して以来、約2年ぶりとなる鮮烈な復活劇。スポーツカーファンは、大いに喜んだはずです。ちなみに初代フェアレディZが登場したのは1969年なので約40年前。以降、国内で22万台、海外で122万台が販売され、世界で最も多く販売されたといわれるスポーツカーでもあります。
日産 フェアレディZ インパネ|おいしい中古車 日産 フェアレディZ スタイリング|おいしい中古車 日産 フェアレディZ 装備|おいしい中古車
↑ドライバーオリエンテッドなコックピット(左) 力強さとグラマラスを兼ね備えたスタイリング(中) 3連メーターなどスポーツカーならではの装備も充実(右)
現行モデルが登場した際のラインナップは、ベースの「3.5」「バージョンS」「バージョンT」「バージョンST」の4種類。その差はブレンボ製ブレーキやVDCなど装備の違いがメイン。エンジンは共通で、当時新開発だった3.5LのV6エンジンが搭載されています。ミッションは6MTと5ATの2種類。5ATは完全ギア固定のマニュアルモード付きなので、ただのATとは一味も二味も異なります。ミッションはバージョンS、バージョンTが6MTのみ、3.5とバージョンTはどちらも選ぶことができます。

現在はGT-Rにその座を譲りましたが、JGTC(現スーパーGT)2004年のシリーズチャンピオン獲得など、レースシーンでもお馴染みの現行Z。2シーターのスポーツカーという点にためらいを感じる人もいるかもしれませんが、新車ならいざ知らず、100万円程度で買えるとしたら…。ちょっと優雅なスポーツGTを乗り回す。それって贅沢?いやいや、そんなことありません。なにせ安く買えるんですから。

Text/金子剛士

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