ミニクラブマン|伊達セレクション
写真上はミニクラブマン。通常のミニのホイールベースを80mm延長し、右側ドアの後方に小さな隠しドアを採用したいわゆるシューティングブレーク。そこはかとなく洒落た感じが大いに受け、中古車相場がほとんど下がらない状況が続いていた。しかしここへきてやっと中古車らしい相場になりつつあり、支払総額250万円以内で十分狙えるようになった。写真下の小粋なフレンチコンパクト、シトロエンDS3も余裕で総額250万円以下だ。
シトロエンDS3|伊達セレクション
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収入に対して妥当な車両購入価格とは?

「車を買うなら、車両価格は年収の●割以内が妥当である」というような文章をしばしば目にする。その●には「3」や「4」が入ることが多いようだが、仮に収入が同じだったとしても家族構成や居住地域、はたまた車というものに対する思い入れの度合いによって●に入る数字は変わるわけで、そこを無視して3割だ4割だといってもさしたる意味はない。

……というのが大前提ではあるのだが、とはいえ筆者も「落としどころはそのあたりでしょうかね」とは思っている。「ちょっと気の利いた輸入車が欲しい、しかしまずは中古で」と考える人の額面年収が仮に700万円前後だったとして、その場合、バジェット的にさほど無理がないのは200万円から250万円あたりになるだろう。それはすなわち額面年収700万円の29%から36%に相当する。

まぁこんな数字や計算を出すまでもなく、「車を買うにあたって妥当な金額っていうのは、日本でよく売れてる日産セレナとかの新車価格ぐらいじゃないですか?」といえば話は早いのだが。ちなみにセレナ20Sの新車価格は243万6000円である。

さて、富裕層の皆さまはさておき、わたしのようなド庶民系輸入車好きはざっくり車両200万~250万円で買うのが望ましいと仮定したとき、どのような選択が考えられるだろうか。

200万~250万円という主流ゾーンのなかでちょっとだけハズす

いちばん無難かつ妥当なのは「フォルクスワーゲンゴルフ的なモノを認定中古車で買う」ということになるだろう。別にゴルフじゃなくてポロでも、そして認定中古車でなくてもいいのだが、要するに「実用に優れ、そしてほどほどのいいモノ感がある車を、高年式中古車として狙う」ということだ。

このジャンルに関してはカーセンサーEDGEnetで検索をかければ、それこそ星の数ほどヒットする。良い意味でテキトーに選べば十分以上に満足できるだろう。

しかし、「高年式ゴルフ」に問題がないわけではない。いやゴルフは大変すばらしい車であると思うが、「あまりに数が多すぎる」という部分で避けたい人もいるだろう。筆者もそのようなタイプの一人である。

で、筆者の場合は似たような予算感でもゴルフではなくランチア・デルタHFインテグラーレという“あさっての方向”に旅立ってしまったわけだが、この“あさっての方向”というのは、やはり万人におすすめできるものではない。

そこで提唱したいのが「ちょいハズシ系高年式メジャーモデル」である。わたしのようにあさって系に行くのではなく、あくまで健全な社会生活が送れる範囲で、ちょっとだけハズす。

具体例のひとつは現行ミニの、ただのミニではなくミニクラブマンだ。謎の高値安定が続いていたモデルだが、ここへきて「総額200万円台前半」でも結構なお点前の1台が狙えるようになってきた。クラブマンを買えば、向こう5年間は近所の人に「あそこの家は大変なおしゃれさん」と認識され続けること間違いなしである。もちろん、車としても大変にすばらしい。

ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
200万~250万円で狙うちょいハズシ系高年式メジャーモデル!


文・伊達軍曹 text/Sergeant DATE