アウディA4アバント|伊達セレクション
「セダンと比べてステーションワゴンは走行時、やはり荷室の重さを感じる」的な記述をよく見かけるが、正直言って筆者はそれを感じたことがない。筆者が鈍感なだけという説もあるが、フツーに痛快に巡航し、「たまに高速コーナーで楽しむ」程度、つまりわたしやあなたのような運転をしている限り、荷室重量というデメリットを感じることはないと思うのだが、どうだろうか。写真下は1世代前のメルセデスEクラスワゴンのディーゼルターボ版。年式的には若干古いが、いまだに加速良し・燃費良し・見映え良しの優等生。
M・ベンツEクラスステーションワゴン|伊達セレクション
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輸入車に「ミニバン」が少なくて本当に良かった(?)

日本における輸入車のモデルラインナップを見渡したとき、つくづく「あぁ良かった……」と思うのは、ミニバンの少なさである。いやフォルクスワーゲンの一部などに当然ミニバンもあるにはあるが、日本車メーカーの豊富すぎるラインナップと比べれば「ないも同然」と言えるだろう。

で、その日本製ミニバンは相変わらず売れに売れているわけだが、それも必然ではある。独り身であればクーペかコンパクトカーの1台もあればたいていの用は足りるが、家族持ちとなればそうもいくまい。一族郎党を座らせるスペースと、それに伴う各種荷物を積載するスペースを用意しないことにはつるし上げを食らうのが、最近のハズバンドだ。
また無論、ハズバンド自身が「愛する我が子のすこやかな成長のため」ということで、いわゆるドライビングプレジャーを前のめりに放棄し、積極的にミニバンを選ぶこともあるだろう。

そういった各種状況は「輸入車派」の子持ちハズバンドにおいてもまったく同じわけで、もしも「輸入ミニバン」というものが豊富に存在してれば、好むと好まざるとにかかわらず、輸入車界にもミニバン隆盛の時代は起こっていただろう。

しかしこちとら何せミニバンがない。いやあるにはあるが、極端に少ない。

そこで登場すべき存在が「ステーションワゴン」である。

SUVもいいけど、運転好きならやはりステーションワゴン

日本車では20年ほど前にステーションワゴンブームが起こったが、ブームも今では完全に崩壊した。現在も目覚ましい活躍を見せているジャパニーズ・ステーションワゴンといえば、レガシィツーリングワゴンぐらいしか思い浮かばない。「走って良し・使って良し・眺めて/眺められて良し」なステーションワゴンがなぜ、日本車では廃れたのか? 正確なところは不勉強にして知らない。

が、そんなことはどうでも良いと確信している。

なぜならば、輸入車には今もなお「走って良し・使って良し・眺めて/眺められて良し」なステーションワゴンが、新車/中古車を問わず星の数ほど存在するからだ。そして下記物件リンクにあるとおり、中庸な国産新車を買う程度の予算を用意すれば、かなり好条件なユーズド輸入ワゴンを手に入れることができる。わたしとしては、ただその市場メリットを享受するだけである。

似たようなメリットを持つジャンルとして「輸入SUV」があり、いわゆる世間受けはそちらのほうが若干上かもしれない。が、「操縦する歓び」と「燃費」という観点から見て、「オールドスクールな車好き」を自負するファミリーマンなら絶対にステーションワゴンだ。特に、最近のダウンサイジング直噴ターボやディーゼルターボのエンジンを採用したワゴンであれば文句なしである。

ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
輸入ステーションワゴンこそ最高の「ファミリーカー」でしょう!


文・伊達軍曹 text/Sergeant DATE