「軽自動車は似ているものばかり」とよくいわれますが、それはどのメーカーも軽の規格いっぱいまで使って作っているから。今回は、そんな軽自動車の中であえてユーティリティを追求しなかった1台、R1をご紹介します!

同車が登場したのは2004年12月。2003年の東京モーターショーで“R1e”として出展されていたモデルが、ほぼそのままデビューしました。市販前提の車でも、ショーモデルからはお色直しをして登場することが多いため、R1は大きな驚きをもって迎えられました。

ボディサイズは軽自動車の規格いっぱいである全長3400×全幅1480mmではなく、同3285×1475mm。“小さいこと”に価値を求め、似たカタチばかりの軽自動車カテゴリに一石を投じました。

居住空間のみを追求しなかったおかげで、デザインの自由度が高まり、人を引きつける個性的なスタイリングを実現。さらに、車内は運転席から隅々まで手が届くような機能的な空間となっています。

エンジンはデビュー当初は直4のNA一種類のみでしたが、2005年のマイナーチェンジでスーパーチャージャーを搭載したモデルが加わりました。ミッションはすべてCVT。駆動方式はFFのほか、4WDも用意されています。

個性的なデザインが魅力のR1ですが、走行5万km以下の中古車が50万円以下で狙えます。例えば修復歴なし+走行3.3万kmの660iが車両本体49.3万円で見つかりました(11月22日現在)。程度にこだわらなければ車両本体10万円台の中古車も存在します。

小さい軽自動車だけに規格ギリギリまで使うのは当たり前。しかし、あえてそこを狙わず2ドアと割り切って、人々を魅了するスタイリングを手に入れたR1。人とは違うものを手に入れたいと思っている方にオススメです!

Text/金子剛士

専用デザインの15インチアルミホイールと、それを包み込むフェンダーアーチにより、安定感とスポーティな印象を与えるエクステリアデザイン

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スクエアなボディが当たり前の軽自動車にあって、フロントからリアまで流れるようなスタイルを実現

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インテリアは、個性的なイメージを残しながらも機能を追求。ボディ設計の段階から静粛性に配慮し、制振材や吸音材を適所に配置している

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