元教習指導員オススメ! 総額100万円以内で買える“脱ペーパードライバー”にぴったりなモデル【SUV編】
2021/05/18
着座位置が高く見通しが良いSUV、実は死角が多くなりやすい!?
生活や家庭環境の変化、新型コロナウイルスの影響により、久々に車を運転しなければならないペーパードライバーの方も多いのではないだろうか。また、密を避けやすいアクティビティとして、キャンプやアウトドアなどをしたいと考える方も多いだろう。
そんなときは、街中から未舗装路まで走行できるSUVが最適だ。しかしSUVは、コンパクトなサイズから大きなモデル、街中での走行を重視した車種から本格的なオフロード走行ができるモデルまで幅広い。
多種多様なラインナップがあるSUVの中で、運転しやすいモデルはどれなのだろうか。そこで今回は、元教習指導員がオススメする総額100万円以下の運転しやすいSUVを紹介しよう。
そもそも、SUVとは「スポーツ・ユーティリティ・ビークル(Sport Utility Vehicle)」の略で、日本語に訳すと「スポーツ用多目的車」という意味だ。
SUVの特徴は、バックドアをもつワゴン形状で、大きめのタイヤを装着し、最低地上高(地上から車体下部までの高さ)が高めであることが多い。そのため、大きい荷物の積載がしやすく、使い勝手に優れている。
また、シートの着座位置が高めで、若干見下ろすような視界になるため、運転がしやすいといった点が特徴だ。さらに近年では、クーペのようなルーフラインをもつSUV、高級感を追求したモデル、スポーツカー並みの動力性能をもつSUVなど、種類が多様化している。
様々な種類があるSUVは、セダンやスポーツカーなどと比較すると見通しが良いため運転がしやすい。一方、車全体の位置が高いため、車両すぐ近くの死角の範囲が増える。
車両すぐ近くの死角が多いと、縁石やポール、高さが低い荷物などを見落としてしまうこともあるだろう。そのため、障害物などを検知するセンサーやバックカメラなど、死角部分をサポートする装備を取り付けておくことをオススメする。
そんな多種多様なSUVの中で、ペーパードライバーにオススメのモデルは、上質な内装・外装と日常使いでの乗り心地に優れる「トヨタ ハリアー(2代目)」、水平対向エンジンとAWDの組み合わせの「スバル フォレスター(3代目)」、丸型ライトやバイクのタンクをイメージしたインテリアをもつ「日産 ジューク(初代)」、コンパクトながら存在感があるスタイリングの「三菱 RVR(現行型)」だ。
それぞれ、どのような点がペーパードライバーにオススメできるのか、中古車情報とともに見ていこう。
ラグジュアリークロスオーバーSUVのパイオニア
トヨタ ハリアー(2代目)
トヨタ ハリアー(2代目)は、2003年にフルモデルチェンジをしたラグジュアリークロスオーバーSUVである。
2代目では、傾斜するリアガラスをもつバックドアを採用し、シャープなヘッドライトやクリスタル調のリアコンビランプにより、スタイリッシュで上品なスタイルになった。
インテリアは、ソフトパッドをインパネ下部にまで施し、スイッチの操作フィーリングや蓋の開閉速度にまでこだわっている。
2代目ハリアーをペーパードライバーにオススメする理由は、視界の良さにある。具体的には、フロントとリアのガラスエリアが広めに取られているため前後の視界が良い。
加えて、リアドア後ろのサイドガラスにより、斜め後方の死角が少ないのもポイントだ。ただし、リアガラスが傾斜により、後方の距離感をつかみにくいため、バックカメラが装着されている車両を選ぶと良いだろう。
2代目ハリアーは、2003年のデビュー当時の新車販売価格が249万~367万円だった。デビューから18年が経過した2021年5月5日時点で、支払総額100万円以下の物件は200台以上見つかる。
支払総額100万円以下では、2.4リッターエンジンモデルが多い。また、少数ではあるが、3.0リッターエンジンや3.5リッターエンジンのモデル、ハイブリッドモデルも見つけられる。
高級感のあるクロスオーバーSUVを探しているのであれば2代目ハリアーが最適と言えるだろう。
▼検索条件
2代目トヨタ ハリアー×総額100万円以内×全国▼検索条件
2代目トヨタ ハリアー×全国MTも選べる水平対向エンジンのSUV
スバル フォレスター(3代目)
スバル フォレスター(3代目)は、2007年にデビューしたSUVで、全長4560mm、全幅1780mm、全高1675mmという扱いやすいボディサイズがポイントだ。
エンジンは、スバル伝統の水平対向4気筒で、2.0リッター自然吸気と2.0リッターターボの2種類。トランスミッションは、4速ATと5速MTを用意している。駆動方式は全車AWD(四輪駆動)だ。
また、2010年には、STI(スバルテクニカインターナショナル)が手がけるコンプリートカー「tS」を追加した。「tS」は、2.5リッター水平対向ターボエンジンにマニュアルモード付き5速ATを組み合わせ、STIの専用装備を装着した特別なモデルだ。
ベーシックなモデルからスポーティーグレードまで用意する3代目フォレスターがペーパードライバーにオススメな理由は、扱いやすいボディサイズと全方位にわたり視界が良いからである。
特に、1800mm未満の全幅は、狭い道や駐車場での取り回しや行き違いがしやすい。また、リアドアとバックドアの間にある窓の面積も広いため、斜め後方の視界も良好だ。
2007年のデビュー当時の新車販売価格は、190万~268万5000円だった。登場から14年が経過した2021年5月5日時点で、支払総額100万円以下の物件は190台以上見つかる。支払総額100万円以下で、自然吸気エンジンとターボエンジンのどちらも選べるのは嬉しい。また、ごくわずかな台数ではあるがMT車も流通している。
視界が良く扱いやすいAWDのSUVを探しているのであれば、フォレスターが適しているだろう。
▼検索条件
3代目スバル フォレスター×総額100万円以内×全国▼検索条件
3代目スバル フォレスター×全国個性的なルックスだけど感覚がつかみやすい
日産 ジューク(初代)
日産 ジュークは、2010年にデビューしたコンパクトスポーツクロスオーバーSUVで、丸型のヘッドライト、張り出した前後フェンダー、ブーメラン型のリアコンビランプ、インテリアにバイクのタンクをモチーフにしたセンターコンソールを備えているのが特徴だ。
また、リアドアのドアノブは、ブラックアウトされた窓枠の一部になっているため、サイドから見ると2ドアのように見える。さらに、車両後部に向かってルーフラインとベルトラインが絞り込まれ、クーペのようなスタイリングになっているのもジュークらしさを演出しているエッセンスだ。
エンジンは、1.5リッターのみのラインナップだったが、約半年後に1.6リッターターボエンジンを搭載したグレードを追加。2013年には、レッドのアクセントパーツがあしらわれた専用装備を備える「ジュークNISMO(ニスモ)」が登場した。
ジュークは、サイドから見るとわかるように、リアドアやバックドアのガラスエリアが広いとは言いがたい。しかし、フロントガラスや前席ドアのガラスエリアは十分にあるため、前進するときの視界に不足はないと言える。
また、ボンネットの左右にあるポジショニングライトにより、車幅の感覚がつかみやすい。車幅のつかみやすさと前方視界の良さは、ペーパードライバーにとって非常にありがたいことだ。
ただし、後方の視界が狭いため、バックカメラやコーナーセンサーなど、死角や運転をサポートする装備を装着しておいた方が良い。
2010年のデビュー当時の新車販売価格は、169万500~179万250円。1.6リッターターボエンジンを搭載するグレードは、218万9250~245万1750円。ジュークNISMOは285万750円だった。デビューから11年が経過した2021年5月5日時点で、支払総額100万円以下の物件は700台以上見つかる。支払総額100万円以下のほとんどが1.5リッターエンジンのグレードだが、1.6リッターターボエンジンのグレードやNISMOも見つけられた。
車幅がつかみやすく、個性的なスタイリングのコンパクトクロスオーバーSUVを探しているのであれば、ジュークがオススメだ。
▼検索条件
日産 ジューク×総額100万円以内×全国▼検索条件
日産 ジューク×全国コンパクトで全方位の視界が良いクロスオーバーSUV
三菱 RVR(3代目・現行型)
三菱 RVR(3代目)は、2010年に登場したコンパクトサイズのクロスオーバーSUVで、全長4365mm、全幅1770mm、全高1630mmと街中での運転がしやすいサイズが特徴だ。2017年には、三菱を象徴する「ダイナミックシールド」デザインを採用した。
パワートレインは、全車1.8リッター直列4気筒自然吸気エンジンに、CVTの組み合わせとなっている。駆動方式は、前輪駆動(FF)と、2WD・4WDオート・4WDロックの3モードに切り替えられるトルク配分型の四輪駆動の2種類。
3代目RVRがペーパードライバーにオススメな理由は、左右および前後の視界が良いからだ。また、リアドア後ろの小窓は、二輪車などが走っていることを認識しやすくしてくれている。バックドアのガラスエリアは、広めにとられているため後方の視界も十分だ。
2010年のデビュー当時の新車販売価格は、178万5000~244万9650円だった。販売開始から11年が経過した2021年5月5日時点で、支払総額100万円以下の物件は100台ほど見つかる。また、支払総額100万円以下で、装備が充実した限定車や特装車の「ローデスト」も狙えるのは嬉しい。
ただし、外見が大きく変わった2017年以降のモデルは、総額160万円程度からとなる。
街中での取り回しがしやすい全幅(1800mm未満)でペーパードライバーも運転がしやすいクロスオーバーSUVを探しているのであれば、RVRも候補のひとつだろう。
▼検索条件
三菱 RVR(3代目)×総額100万円以内×全国▼検索条件
3代目三菱 RVR×全国ライター
齊藤優太
国産ディーラー販売員、教習指導員(普通自動車、普通自動二輪、応急救護)、中古車買取業務を経て、フリーライターに転身。自動車関連の業務に従事してきた経験を生かし、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車は、アウディ A4。
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