▲スタイリッシュでスポーティで、そんでもって本体価格100万円以下に限定しても十分以上の流通量があって……と、初代ミニは「急いで探してもハズさない輸入車」の最右翼かもしれません ▲スタイリッシュでスポーティで、そんでもって本体価格100万円以下に限定しても十分以上の流通量があって……と、初代ミニは「急いで探してもハズさない輸入車」の最右翼かもしれません

時間のない年末だからこそ選択肢が豊富な初代ミニを

早いものでもう「師走」です。年末年始は買い出しや帰省、あるいは旅行など、車があると何かと便利なイベントが目白押し。今現在何らかの車を持っている人はそれを使えばいいだけの話ですが、持っていない人で、なおかつ年内納車がマストな人は「大至急!」といったニュアンスで探し、そして納車までのステップを速やかに行う必要があります。

しかし急ぐからといって、ありがちで凡庸な車は買いたくない。できればちょっとおしゃれでイメージの良い、そしていい感じの走りも楽しめる輸入車をじっくり選びたい。でもやっぱり急いで決めなくちゃならないし……という二律背反にお悩みの方にオススメしたいのが、初代ミニです。

初代ミニは、英国車として長きにわたり愛された元祖ミニのブランドをドイツのBMW社が受け継ぎ、02年3月から07年1月まで販売した3ドアハッチバック。派生モデルとして4シーターオープンの「コンバーチブル」や荷室の長さなどを延長させた「クラブマン」などもあります。

で、「年末年始にかけてとにかく車が必要だから」という理由で車を買う場合は(基本的には)そう高価なモノではなく、比較的手頃なプライスの車を狙う場合が多いと思います。大まかな目安としては「本体価格100万円以下」といった感じでしょうか。

▲写真は初代ミニの中間(売れ筋)グレードである「クーパー」。特に流通量多めとなる人気グレードです ▲写真は初代ミニの中間(売れ筋)グレードである「クーパー」。特に流通量多めとなる人気グレードです

この価格帯の輸入車としては圧倒的な流通量。だから吟味しやすい!

そして今、「本体100万円以下」という区切り方で輸入車を見た場合、流通量がもっとも多いのが初代ミニなんです。11月24日現在、本体価格100万円以下の初代ミニは925台。2位のBMW3シリーズが597台、3位のフォルクスワーゲン ゴルフが569台ですので、その流通量の豊富さは「圧倒的」とすら言えます。流通量が圧倒的に多いということは、年内納車に間に合わせるため大急ぎで探す際にも、比較的多くの個体を実際に見比べることができるということなんです。

中古車に詳しい人には言うまでもないことですが、中古車というのは同じ車種の同じ年式で、なおかつ似たような走行距離であっても、実際のコンディションは本当に千差万別です。前オーナーの扱い方や保管場所の違いなどによって、内外装の状態や走った際のしっかり感みたいなものは驚くほど変わってくるのです。そのため年式や走行距離だけで判断するのではなく、実際に何台もの同一車種を見て回り、「コレだ!」と思える一台を探し出すのが、本当に上手な中古車の選び方です。

ただ、流通台数が少ないモデルでコレをやろうとするとかなり多くの販売店を見て回らなければなりませんし、店舗と店舗の距離が著しく離れている場合もしばしばです。……普段であればそういった動きも可能でしょうが、年内納車を目指して「なる早」で契約したい場合は、ハッキリ言って不可能に近いでしょう。不可能ではないとしても、「時間もないし、まぁコレでいいか……」みたいな妥協の結果として大切な一台を選ぶことになりかねません。

しかし本体価格100万円以下の輸入車としては日本一流通量が多い(11月24日時点)初代ミニであれば、上手くすれば1店舗でかなりの数の同一車種を見比べることができますし、そうでなくても比較的集中しているエリア内で、数多くの類似条件車を比較検討することができるはずです。だからこそ初代ミニは、「なる早で決めたいけど、安易な妥協はしたくない」という場合に最適となる一台なんです。

▲年式や走行距離が仮にまったく同じでも、内装のコンディションや走行時に受ける感触などは1台ごとに大きく異なるのが中古車というもの。写真は2004年式クーパーSの内装 ▲年式や走行距離が仮にまったく同じでも、内装のコンディションや走行時に受ける感触などは1台ごとに大きく異なるのが中古車というもの。写真は2004年式クーパーSの内装


実際の選び方は、「内外装に手荒く扱われてきた痕跡がなく、ディーラーなどでの整備履歴がしっかり確認できる個体を、可能であれば試乗したうえで契約する」という中古車選びの原則どおりに行えば、基本的には大きな問題ありません。ただ、いくつかのポイントは確認しておいた方がいいでしょう。

クーパーまたはワンのCVT仕様は、ミッション付近から異音や振動などが発生しはじめている個体も散見されるため、まずはその有無を確認します。そのうえで、比較的直近にCVTベルトやベアリングなどの交換履歴が整備記録簿で確認できればさらに安心です。

高出力なクーパーSはCVTではなく6速ATが採用されていましたが、これも最近は変速時にガツンというショックが出ている個体があり、ATを修理するとなると結構な出費となります。クーパーSを狙いたい場合は「お店の人に運転してもらい、自分は助手席で」でも構いませんので必ず試乗し、変速時に大きなショックが出ていないかどうかを確認したいところです。もしくは最初からATは検討外とし、MTのクーパーSだけを探すのもいいかもしれません。

▲ボンネットの上にスーパーチャージャー(過給器)のための空気取り入れ口があるのがクーパーSの特徴。ハイパワーで楽しい車ですが、ATの状態はしっかりとチェックする必要があります ▲ボンネットの上にスーパーチャージャー(過給器)のための空気取り入れ口があるのがクーパーSの特徴。ハイパワーで楽しい車ですが、ATの状態はしっかりとチェックする必要があります


いずれにせよ、必要な部品交換がしっかり行われてきた初代ミニに巡り合うことさえできれば、契約タイミングにもよりますが、この年末年始から「スタイリッシュでスポーティな車生活」を始めることは十分可能です。ぜひ、豊富な流通量のなかからあなただけのステキな1台を探してみてください!
 

text/編集部
photo/ミニ