「7人乗り」と聞くと誰しもミニバンを思い浮かべるはず。一般的にはミニバンこそが7人以上乗れる車と考えられていますが、それは絶対ではありません。SUVにもステーションワゴンにも7人乗りの車はあるのです。今回は、そんな7人乗りのステーションワゴン、プジョー 308SWをご紹介します。

同車が登場したのは、ベースとなるハッチバックの308登場から遅れること3ヵ月の2009年9月。ステーションワゴンとしては珍しい7人乗りの3列シート車としてデビューしました。

ボディサイズは前モデルの307SWに比べ、全長で95mm、全幅で60mm拡大。居住性はさらにアップしています。さすがに成人男性7名では多少窮屈さを感じますが、長距離ドライブなどでなければ、快適に過ごせる居住空間を実現しています。

ミニバンの弱点のひとつに、長い全長などからくる車内の暗さが挙げられます。しかし、308SWは全車に電動サンシェード付きのパノラミック・ガラスルーフを標準装備。1.68平方メートルもの広大なスペースを誇るガラスルーフのおかけで、車内は明るく開放感ある空間となっています。

また、左右独立調整式のエアコンや7エアバッグなど、装備の充実ぶりも308SWの魅力のひとつ。エンジンは直4の1.6Lターボ1種類で、ミッションは4ATのみとなっています(2010年のマイナーチェンジ後のモデルは6ATを搭載)。

さて、そんな308SWですが、登場から4年半が経過し狙いやすくなってきました。例えば、ベースモデルに当たるプレミアムの新車時価格は339万円ですが、最も安い中古車は129万円と200万円以上安い価格で売られています(4月8日現在)。

しかも修復歴なし+走行距離4.5万kmと、スペックを見る限り、程度の良さを予感させます。流通台数が50台前後と少ないので、めぼしい1台を見つけたらすぐに行動に移したほうが良さそうです。

安いだけでなく、希少性も魅力の308SW。ミニバンが必要だけど、まわりの人と同じはイヤという人にはより魅力的に映る1台ではないでしょうか。

Text/金子剛士

エクステリアは、308シリーズのコンセプトを踏襲したデザイン。サイドのウエストラインやルーフバーがシャープな印象を与えている

エクステリアは、308シリーズのコンセプトを踏襲したデザイン。サイドのウエストラインやルーフバーがシャープな印象を与えている

3列シートながら間延びした印象を与えないリアデザイン。サイドまで包み込むように配されたリアガラスやテールランプが力強さを表現する

3列シートながら間延びした印象を与えないリアデザイン。サイドまで包み込むように配されたリアガラスやテールランプが力強さを表現する

インテリアはブラックを基調に各所にシルバーをあしらい、高級感とスポーティ感を演出。また、広大なガラスルーフで明るい車内を実現する

インテリアはブラックを基調に各所にシルバーをあしらい、高級感とスポーティ感を演出。また、広大なガラスルーフで明るい車内を実現する