【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、「修復歴」を考える
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2013/04/19
http://www.sgt-date.com
その車の「保有予定時間」によって重視するポイントは変わる
「株式や為替のトレード」とひと口に言っても投資スタイルは様々で、1日単位で売買を済ませる「デイトレード」もあれば、数日単位で売買を繰り返す「スイングトレード」、より長期的視点でトレードする「ポジショントレード」もある。そのなかで、「短期トレーダーの常識」と「中長期トレーダーの常識」は激しく異なる。いや基本的な行為はもちろん同じなのだが、トレードする時間軸により「重視する部分」がずいぶん異なるのだ。
これと似たことは輸入中古車についてもいえる。「その車を所有する(予定の)時間」により、購入時に重視すべきポイントは変わってしかるべきなのだ。
例えば長期の「ポジショントレード」に相当するのは、次回車検までの2年間かそれ以上保有することを見越した中古車購入で、その場合は「仮に多少値が張ったとしても、車としてしっかりとした1台を狙う」というのが得策だろう。中期の「スイングトレード」に相当するのは「とりあえず1年ぐらいは乗りたい」という感じか。この場合は、長期投資よりは若干甘い判断基準でも大勢に影響はないはずだ。
問題は短期の「デイトレード」だ。デイといっても1日単位で中古車を乗り替えるという人はいないはずなので、実際には「数ヵ月から半年ぐらい楽しんで、その後はまた別の銘柄に乗り換える」というケースだろう。
この中古車的デイトレードを行う際に、長期トレード並みの厳格な選び方を適用しても、もちろん構わない。しかし、ある意味開き直って「どうせ数ヵ月の付き合いなんだから、長期投資であれば狙わないはずの条件や車種で、その時の気分や流行に乗ってみる」というのも、この場合はOKといえばOKなのである。
たとえば「修復歴あり」の物件だ。
「デイトレード」のつもりなら修復歴車も怖くない?
車の修復歴というのは1台ごとに事情が違うので、一概にそれが良いとも悪いとも言えない。しかし少なくとも「長期投資」の場合は心理的に二の足を踏んでしまう人は多いだろう。筆者も、そうだ。
だが「デイトレード」であるならば、心理的な負担は少ない。多少のリスクより、その瞬間の乗りたい気分を優先してみても問題ないだろう。修復歴車だからといって別に何事も起こらないかもしれないし、仮に何か問題があったとしても、しょせんは約半年の付き合いである。総合評価R点(修復歴あり)の車はリセール価格が安いが、購入価格も安いので、収支的にトントンといえばトントンでもある。実際、筆者は過去に修復歴ありなポルシェ911の「スイングトレード」を行ったことがあるが、保有期間中、特に気になった点は何もなかった。
下記物件リンクは、カーセンサーEDGEnetに掲載されている100万~300万円の輸入車のなかで「カーセンサー認定」が付いているものを、とりあえずざっくりさらったものである。修復歴なし車も修復歴あり車も含んでいる。
で、リンク先の上のほうに「○○○台ヒット 1~30台を表示」と書いてある部分のすぐ下にある水色のバー。そのバーのなかの右のほう、「修復歴 有|無」と書いてある部分の「有」をポチっとしてみてほしい。するとアラ不思議、前半はすべて修復歴あり物件で固められるのが見て取れるはずだ。
当たり前だが、修復歴車を無理に勧めはしない。ただ、上記の方法で物件リンクを見ていただき、ご自身なりに考えてみていただきたいだけだ。
ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
「中古車的デイトレード」なら修復歴車も悪くないかも?
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