▲ツーリングワゴンの皮をまとったスポーツカーを本気で作っちゃったスバル。レヴォーグは純スバルな走りが味わえる1台 ▲ツーリングワゴンの皮をまとったスポーツカーを本気で作っちゃったスバル。レヴォーグは純スバルな走りが味わえる1台

時代が変わるのを感じた年

平成26年、衝撃的な出来事がありました。

それは人気番組「笑っていいとも!」の終了。

始まったのが私がまだ小学生のときの1982年だから、実に31年半ですよ。

あの時は、ああ昭和終わったナ、って感じでしたよね。

気がつくまでに四半世紀経っちゃったケド。

いや本当の意味で大きかったニュースといえば、消費税5%→8%への増税。

あれからたった5年で、また増税するってんだから厳しい話。

前回の増税時は自動車取得税が5%→3%に下がったけど、今回はどうやら自動車取得税がなくなる見込みだから、車購入時の税負担は減るのかな?

いろんな意味で車への注目度が高まった

▲世界全体で1億台以上が対象となった、タカタ製エアバッグのリコール問題は自動車業界全体にとって衝撃だった
▲世界全体で1億台以上が対象となった、タカタ製エアバッグのリコール問題は自動車業界全体にとって衝撃だった

平成26年の流行語大賞は「ダメよ~ダメダメ」

日本エレキテル連合、どこいっちゃったのかな。

と思ったら、今でも自身のYouTubeチャンネルに凄いペースでコント動画をアップしてました、スゴイ!

理系女子、カープ女子など「○○女子」という呼び方が流行ったのは、この頃。

カー女子(車女子?)はどうなのよ。

かえさん、矢田部さん、応援してまーす。

この年に起きた車関係の話題といえば、もうひとつ。

タカタ製エアバッグの不具合による超大規模リコールがありました。

世界全体で1億台以上が対象となった、異例の規模です。

国内のリコール改修率は93.7%(2018年12月現在)だそうですが、まだ34万台は未改修車がある計算。

ちなみに昨年5月以降、リコール対象車種で未改修の車は車検に通らなくなったので、改めて御確認くださいね。

気概が表れた「マツダ デミオ(4代目)」

▲賞レースでも評価の高かったマツダ デミオ(4代目)。ドライビングポジションを一から見直して車との一体感を高めちゃうあたり、さすがマツダ ▲賞レースでも評価の高かったマツダ デミオ(4代目)。ドライビングポジションを一から見直して車との一体感を高めちゃうあたり、さすがマツダ

平成26年に登場した代表的な車種といえば、マツダの4代目デミオでしょう。

マツダの新しいデザインテーマ「魂動デザイン」が取り入れられ、走りもパッケージもがぜん良くなった、この4代目。

先代よりもスポーティな造形に見えるけど、全幅は同じ、全長は長く、全高は高くなって車内空間は圧倒的に広くなっている。

まさにデザインの妙というやつですね。

ドライビングポジションも視界もキッチリ改善されているあたり、マツダのヤル気が感じられます。

ウチの実家でも歴代デミオ乗り継いできたんですけど、ちょっとドンくさい、だけど便利! って感じだった初代デミオが、まさかこんなにカッコよくなるとは……ってオカンが驚いてました。

てことで平成26年登場車の私的セレクション第3位に。

残された方向は上だけ?「ダイハツ ウェイク」

▲昭和なノリのTVCMも印象的だったダイハツ ウェイク。ちなみに人気だった「WAKE兄弟あんちゃんシリーズ」のCMは今年5月で終了しました ▲昭和なノリのTVCMも印象的だったダイハツ ウェイク。ちなみに人気だった「WAKE兄弟あんちゃんシリーズ」のCMは今年5月で終了しました

第2位は、やっぱウェイクだよ!

……ってダイハツ ウェイクのCMそのまんまよね。

軽トールワゴンのタントをベースに、さらに車高を高くしちゃってできた、この車。

要するには車内空間の広さがウリなんだけど、それなら軽ワンボックスでいいじゃーん……は言いっこなし。

あくまで普段使いからアクティビティにまで使える、SUV的なキャラクターなのです。

初代エクストレイルのコンセプトに近いかも。

実際、背の高い荷物をそのまま縦に積めるラゲージアンダートランクは凄く便利だし、乗り心地もこのハイトにしてあり得ないシッカリ感。

ビジネスユースの軽ワンボックスとは全く違う世界を見せてくれました。

レガシィファンを満足させた「スバル レヴォーグ」

▲国内では廃盤となった5代目レガシィ ツーリングワゴンよりも短くて低い(全幅は同じ)、レヴォーグ。荷室のキャパはほぼ同等 ▲国内では廃盤となった5代目レガシィ ツーリングワゴンよりも短くて低い(全幅は同じ)、レヴォーグ。荷室のキャパはほぼ同等

もうね、希少な国産ステーションワゴン、しかもスバルってだけで個人的には1位なんですよ。

正直、最後の5代目レガシィ ツーリングワゴンはボディサイズが大きく、重くなって、レガシィどこいっちゃうの? って感じでしたが、レヴォーグでは無事、日本にぴったりなサイズに戻ってきてくれました(といっても全幅は両車とも同じ)。

エクステリアのデザインも精悍でカッコよろし。

中でも2L水平対向直噴ターボの2.0GT-Sは走りが刺激的で、スポーツカーそのもの。

正直、今どきのスポーツセダンでも、こんなにガチガチの足じゃないよ、ってほど乗り心地は硬めなのですが、これくらいやらないとスバルに期待しまくってるファンは納得してくれないですからね。

その潔さで第1位!

個性的な車がたくさん生まれた平成26年。

マツダ、スバル、ダイハツなどの中堅自動車メーカーから面白い車がどんどん登場し、現在に至る独自のポジションを確立していった時期でもあります。

文/田端邦彦、写真/スバル、マツダ、ダイハツ、Adobe Stock

田端邦彦(たばたくにひこ)

自動車ライター

田端邦彦

自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。