名車揃いの平成15年。 スポーツカーもミニバンも一気に進化【平成メモリアル】
カテゴリー: トレンド
タグ: ホンダ / マツダ / スバル / クーペ / ミニバン / ステーションワゴン / オデッセイ / RX-8 / レガシィツーリングワゴン / 平成メモリアル / 田端邦彦
2019/04/02
ゆったりしたライフスタイルがもてはやされた
みなさん、「ロハスな生活」してますか?
ひと昔前の日本といえば、バブル景気だワーイと浮かれ、その後、バルブ崩壊、立て直さなきゃ、と躍起になっていたのに、平成15年くらいから急にスローライフが叫ばれるようになりました。
なんでだろ~なんでだろ~。
当時、すでにオジサンに両足突っ込んでいた私としては今さら価値観を変えられるわけでもなく、社会の変化を傍らから見守っている、そんな感じでした。
でもかたや、東京には新たな観光名所、六本木ヒルズができたりしてね、わりと混沌としていた時代。
SARSとか鳥インフルエンザが大流行したりして、社会不安が高まっていた時代でもあったのです。
一方、車業界はどうだったかというと、ミニバンが日本独自のスタイルに進化。
日産 プレサージュとか、三菱 グランディスとか、乗用車と比べても遜色ない走りを披露するミニバンが多数登場しました。
映画『ワイルドスピード』に登場した、車を参考にした、“スポコン”なんてカスタムスタイルも流行りましたね。
そんなミニバンの人気により、セダンやクーペ、スポーツカーも変化することが求められていました。
ミニバンが良くなったのに、乗用車がそのままじゃ見放されちゃいますからね。
実は2003年というのは、前年に排ガス規制強化による影響で多くの車種が生産終了し、新たな車が出てきたタイミング。
転換期としてはちょうど良かったのです。
通勤にも使えるロータリースポーツ「マツダ RX-8」
それではまいりましょう、平成15年の私的トップ3。
第3位はマツダ RX-8なんてどうでしょう。
前年にRX-7の生産が終わって、その後継モデルかと思いきや全然違う車。
当時はスポーツカー売れなくて、もうコリゴリというメーカーも少なくなかったご時世。
そんな中、これからのスポーツモデルとはどうあるべきか、をマツダが本気で考えた結果に登場したのがRX-8という車なのです。
センターピラーをなくして乗降性を良くする、という現代のトールワゴン的発想も取り入れつつ、スポーツ性能ももちろんおろそかにしない。
ただし、RX-7みたいにカリッカリな仕様ではなくて誰でもスポーツドライビングが楽しめる仕様という。
実際、ドアの開口面積をあれだけ広げてボディ剛性がちゃんと確保されているのはすごいことだと思いますよ。
バランスの良さで他のワゴンを一蹴「4代目スバル レガシィ ツーリングワゴン」
ステーションワゴンブームをけん引してきた4代目のレガシィ ツーリングワゴン。
正直、オプションの高級オーディオメーカーのマッキントッシュ・サウンドシステム(あれは音が良かった!)以外、そんなに強烈に印象に残っているわけではないんですが、真面目でソツない優等生。
でも今、この年になって思うわけですよ、ソツがないってことがいかに偉大かということを!!
排気のボボボッていう干渉音をボクサーサウンドだっていっておけば済むところを、わざわざ等長等爆に変えて静粛性をあげたり、優等生になるためには地道な努力が必要なのです。
レガシィシリーズの中では知的でエレガントな印象の4代目レガシィ ツーリングワゴンが私は好きです。
何から何まで新しかった 「3代目ホンダ オデッセイ」
平成15年生まれの私的ベストワンには、3代目ホンダ オデッセイを選びます!
選考理由は……カッコいいから!
そんな理由じゃダメ?
3列シートミニバンでありながら、サスペンションや燃料タンクの形状を工夫することで、床を低くすることに成功。
それまでの3列シートミニバンといえば、ドンくさいファミリーカーって感じだったのに、3代目オデッセイは見事にスタイリッシュなフォルムを実現しました。
何といっても、立体駐車場に入る1550mmの全高としているのがエライ。ステーションワゴン並みだからね。
その分、頭上空間はタイトで、「ミニバンぽくない」という悪評もあったようだけど、カッコいい方が優先でしょ。
車高を低く抑えることは重心を低くすることにもつながり、走りにも好影響。
乗用車と比べても遜色ないハンドリングを実現していました。
アメリカからやってきたミニバンが、紆余曲折しながらも、日本で独自の進化を遂げた平成15年。
7人も乗れて、荷物も載せられて、乗用車並みにキビキビ走れる。
もはや車の最終形態じゃないか? と思えるほどの進化っぷりは、それまで大勢だったステーションワゴンの多くを淘汰するほどでした。
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