メルセデス・ベンツ、アジア初公開のコンセプトカーに加え、新型3モデルも展示【東京モーターショー2019】
カテゴリー: レース&イベント
タグ: ベンツ / スマート / Eクラス / Sクラス / Vクラス / Cクラス / Aクラス / CLAクラス / メルセデスAMG GT / モーターショー / 東京モーターショー2019 / てんちょ~ / c!
2019/10/24
東京モーターショー2019に出展するメルセデス・ベンツおよびスマートは「メルセデスの“いま”をお伝えする」をテーマに、「EQ」ブランドをはじめとする多彩なラインアップ14台を展示している。(プレスデーの10月23日はBクラスが展示されず、13台の展示)
アジア初公開となる「メルセデス・ベンツ VISION EQS」や、EVの「スマート EQ フォーツー」の展示「E350de」、「V220d」、「A45S」などといった新型モデルの発表も行った。
VISION EQS
2019年9月にドイツで行われたフランクフルトモーターショーで初めて公開された、VISION EQS。アジアでは初の公開となる。
このモデルは、未来の大型電気駆動ラグジュアリーセダンのあらましを示すモデル。
ホログラム技術を活用したヘッドライトや、車体をぐるりと囲むLEDライトなど、未来の車のカタチを表現している。
出力は350kw、0-100km/h加速は4.5秒以下とスーパーカー顔負けの性能。航続可能距離は700km、充電時間は80%まで20分未満と実用面も優れているモデルとなる。
内装は、高級ヨットからヒントを得てデザインされている。コックピットは奥行が深く開放的な構造を持っており、ヨットのデッキのように乗員を包み込む形となる。また、使用する素材の選定にも新機軸を打ち出し、特別な雰囲気を醸し出した。
シートに用いたクリスタルホワイトのマイクロファイバー「レザーDINAMICA」には、コントラストとなるダイヤモンドパターンのステッチ末端にローズゴールドのハイライトを採用している。
スマート EQ フォーツー
こちらもアジア初公開となる、スマートのEV車両「スマート EQ フォーツー」
スマート EQ フォーツーは、ガソリン車と異なるフロントフェイスのデザインを採用したモデル。
色の組み合わせは両モデルとも一新され、フロントグリルはフォーツー、フォーフォーとも今回初めてボディ同色となり、コントラスト色が廃止された。
ヘッドライトは、新たな特徴である構造の明確さを備えている。バッテリー電気駆動方式へのシフトに伴い、明るく長寿命のフルLEDタイプがオプションとして設定された。
インテリアは8インチ タッチスクリーンの採用や、スマートフォンの多様なシステムに対する高い 互換性の確保といった本質的な要素に焦点を絞ることで、インフォテインメント装備としてより安価になっただけでなく、直感的に操作やアップグレードが可能に。
航続可能距離は159km。これは、ドイツのドライバーの1日の平均走行距離の数倍に相当する。また、回生ブレーキによりエネルギーが回収されることから、大都市圏でも余裕ある航続距離が確保されている。
バッテリー残量10%の状態から急速充電をすると、40分以下で80%まで充電が可能。充電網整備を手掛けるプラグサーフィン社との提携を通じ、ほぼすべての充電ステーションが利用できるようになった。
E350 de
メルセデス・ベンツ Eクラスは、世界で累計1200万台以上の販売台数を誇るメルセデス・ベンツの中核をなすモデル。
E350 deには、最高出力194ps(143kW)、最大トルク400N・mを発生する、メルセデス・ベンツ最新の2L直列4気筒クリーンディーゼルターボエンジンが搭載されている。振動、騒音が低減されており、快適なドライブを実現している。
このエンジンと組み合わせられるモーターは、最高出力122ps(90kW)、最大トルク440N・mで、システム総合最高出力は306ps(225kW)、最大トルクが700N・mとなり、非常にパワフルでスムーズな加速を実現。なお、電気モーターのみで走行可能な航続距離は最大50kmとなる。
V220 d AVANTGARDE long
1998年に欧州のミニバンとして初めて日本に導入された「Vクラス」は、ワイドでスクエアなスタイリングと広く上質な室内空間にアレンジ自在なシートを備え、プレミアムミニバンというセグメントの先駆け的な存在だ。
新型Vクラスは、全ての乗員が快適に過ごすことができ、3点式シートベルト一体型のシートや多彩なシートアレンジが可能なシートレイアウト、FR(フロントエンジン・後輪駆動)レイアウトなどこれまでのVクラスのコンセプトを継承しながらも、安全性、快適性や質感などあらゆる面で進化し、最新の「メルセデス・ベンツのミニバン」の名に相応しい圧倒的なプレミアム感を備えた。
エクステリアは、フロントフェイスを中心に刷新。最新のメルセデス・ベンツのデザイン言語を取り入れ、3 つあるエアインテークを1 つにまとめることで開口部が拡大したフロントバンパー、またその左右にはクロームを採用し、スポーティなデザインとなった。
インテリアは2列目に高級感のあるシートを装備した「エクスクルーシブシートパッケージ」をオプションで設定。ヘッドレストクッション、オットマン、リラクゼーション機能等の快適性を大きく向上させる装備により、上質な移動空間を提供している。
メルセデスAMG A45 S 4MATIC+ Edition 1
このモデルは、世界で最もパワフルな2L 4気筒ターボエンジンを搭載している。最大過給圧2.1バールを誇るエンジンは、最高出力421ps、最大トルク500N・mを発生する。
シャシーやサスペンション、四輪駆動システムやEPSの制御なども全て最新の技術が投入され、メルセデスAMG社のブランドスローガンである「ドライビングパフォーマンス」を体現した究極のホットハッチだ。
エクステリアは、コンパクトモデルで初めて、下側の幅が広く、縦にルーバーが入ったAMG専用のラジエーターグリルを採用。また、左右の外側エアインテークを横方向に走るフィンと幅を広げた中央下側のエアインテークによりワイドな印象を強調している。
インテリアは、フロントシートにヘッドレストとバックレストが一体化したセミバケットタイプのスポーティなデザインを採用。さらにAMGパフォーマンスパッケージを選択することでサイドサポートが高く、メルセデスAMGのトップモデルに採用される「AMGパフォーマンスシート」が装備される。
GLC F-CELL
欧州および日本のみで販売される予定のGLC F-CELL。
水素を燃料にして発電し、その電気を動力とする燃料電池自動車でありながら、プラグを介して充電したり、回生ブレーキにより発電した電気をリチウムイオンバッテリーに蓄電し、その電気を動力とすることもできる、世界で唯一の燃料電池プラグインハイブリッド乗用車だ。
リアシート下部と、センタートンネル部に合計約4.4kgの水素を充填することができる水素タンクが配置され、水素のみでの航続距離336kmを達成している。世界標準となる700気圧タンクを採用し、水素補給時間はわずか3分と、ガソリン自動車の給油時間とほぼ同程度だ。
また、プラグを介して6.0kWまでの交流普通充電を利用したり、回生ブレーキにより発電した電気を車体後部に搭載される13.5kWhのリチウムイオンの高電圧バッテリーに充電することができる。これらの電源から供給される電力により、最高出力200ps(147kW)、最大トルク350N・mを発生するモーターを回転させ、動力を得ている。
EQC 400 4MATIC
EQCは、メルセデス・ベンツ初となる電気自動車だ。電気自動車固有の先進的なデザインを採用した初のモデルとなり、そのエッセンスは今後、続々と登場する電気自動車にも採用される予定だ。
最高出力は408ps(300kW)、最大トルクは765N・mを発生する。WLTCモードでの航続距離は400kmで、6.0kWまでの交流普通充電と、50kWまでの直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応している。
電気自動車でありながら、先進性の表現だけでなく、従来よりメルセデス・ベンツの特長である安全性、操縦安定性、快適性、利便性、品質などを高いレベルで実現している。
GLC 300 4MATIC
GLCは、メルセデス・ベンツのベストセラーモデル「Cクラス」と同等の安全・快適装備を備えるとともに、SUVならではの高いアイポイント、同セグメントでは低い重心による乗用車のような乗り心地と、取り回しの良さを合わせ持つプレミアムミドルサイズSUV。昨年メルセデス・ベンツのSUVの中で最も売れたモデルでもある。
CLA200 d
2019年8月にフルモデルチェンジされ、2代目となったCLA。ワゴンタイプのCLAシューティングブレイクも同時にモデルチェンジされた。
新型CLAは「Sensual Purity(官能的純粋)」というデザインの基本思想に基づき、ラインやエッジを大幅に削減した輪郭など、シンプルな造形でありながら、流麗、かつ、力強さも表現したエクステリアデザインと、高い質感と若々しさを感じさせるインテリアデザインを採用したモデル。
対話型インフォテインメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)」やフラッグシップモデルであるSクラスに搭載されている最新の安全運転支援システムを採用するなど、多くの機能を取り入れている。
C200 ローレウスエディション
特別仕様車の「ローレウスエディション」は、スポーティなエクステリアを演出するAMGスタイリングパッケージや、Qi規格対応機種の携帯電話を無線充電する「ワイヤレスチャージング機能」を標準装備しているモデル。
真上から自車を見ているようなトップビューなど、車両周辺の状況が直感的に把握できる360°カメラシステムやシートベンチレーター(前席)などを装備する「レザーエクスクルーシブパッケージ」をオプション設定した。
ローレウスエディションのセンターコンソールには、「Laureus」のロゴがデザインされたバッジが装着されている。
S560 ロング ショーファーリミテッド
ショーファーリミテッドは、ロングボディのS560の特別仕様車で、後席空間の快適性を重視したモデルである。
「ショーファーパッケージ」を標準装備し、リクライニング機能やリラクゼーションプログラム機能をもつエグゼクティブリアシートを搭載。
ホイールにはエレガントな19インチのディッシュデザインを採用している。
メルセデスAMG A35 4MATIC Sedan
メルセデスAMG 35シリーズは、Aクラスなどの前輪駆動モデルに高出力なエンジン、十分なトラクションを確保する四輪駆動システム、シャシーの補強など走行性能を高めつつも快適性を損なわないように設計されている。
シャシー面では、ねじれ剛性を強化するためアルミニウムのプレートをエンジン下部に設け、アンダーボディ前部にもブレースを追加している。
搭載されるエンジンは、2L直4ターボエンジンで、最高出力306ps、最大トルク400N・mを発生する。低回転域での力強く自然なレスポンスと、中高回転域での伸びやかな加速感を両立させるため、ツインスクロールターボチャージャーや可変バルブリフトシステム「カトロニック」を採用している。
メルセデスAMG GT63 S 4MATIC+
4ドアながらクーペルックで、最高出力639ps(470kW)という強力なエンジンを搭載するAMG GT63。
今回展示されている「4MATIC+」というのは、高性能エンジンのパワーを四輪に最適配分するメルセデスAMGが開発した新しい四輪駆動システムのことだ。
前後トルク配分が、50(前):50(後)から0(前):100(後)の範囲で可変トルク配分を行うことで、ハイパワーを四輪へ最適に配分する。発進時はもちろん高速走行、ハイスピードコーナリング、そしてコーナーの立ち上がり加速などにおいて絶対的な安定性を誇り、思いのままのドライビングを楽しむことができる。
さらに、駆動配分を0:100の完全後輪駆動にすることで、サーキット走行時などにおいてドライバーの意のままに操ることができる「ドリフトモード」を搭載。
また、「電子制御AMGリミテッド・スリップ・デフ」を装備し、走行状況に応じてロッキング機構を電子制御することでトラクションを高め、コーナー出口での加速タイミングを早める、ブレーキング時の安定性を高める、発進加速時のトラクションを高めるなどの効果を発揮する。
カーセンサー編集部員
てんちょ~(大平拓摩)
元・タイヤホイールショップ店員。販売・取り付けを経験し、そこで店長として務めたことから『てんちょ~』というペンネームに。2017年、縁あってカーセンサー編集部にやってきた。メンテナンスから部品の取り付けなど自分でチャレンジする車好き。DIY系の記事や車好きが喜ぶちょっとディープな記事とコッテリしたラーメンを好む。
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