今シーズンのスーパー耐久シリーズで、学生たちが参加するチームとして注目を集めている日産自動車大学校×KONDOレーシング合同プロジェクト。このプロジェクトの主役である学生たちが通う日産自動車大学校とはどんな学校なのか? 彼らが学ぶキャンパスにお邪魔させてもらった。

日産自動車大学校とはその名のとおり、日産グループが運営する自動車整備士を育成するための専門学校である。全国に5校(横浜、栃木、愛知、京都、愛媛)あり、プロの整備士を目指し約2000人の学生が学んでいる。学生たちは整備士の資格を在学中に取得し、卒業後は多くが日産ディーラーなどに就職、即戦力の人材として活躍することになる。

日産グループということで、日本が誇るスポーツカー「GT-R」や電気自動車「リーフ」の実車を使って学べたり、実際にディーラーで使われている故障診断機を使って学習できるのが特徴だ。インターンシップにも多くの時間が与えられるため、就職後すぐに現場で活躍できるスキルを身につけられる。

今回のスーパー耐久シリーズ参戦は、そんなプロの整備士を目指す学生たちの特別課外授業という位置付け。プロジェクトに参加し、レーシングマシンに触れられる学生は一部ではあるが、レースの現場で、国内トップクラスのレーシングチームであるKONDOレーシングのスタッフから高度な技術はもちろん、プロ同士が協働する上でのチームワークの大切さを学ぶことができる。

「真の車好きを育成する」という、このプロジェクトが掲げるテーマを実現するため、年内には横浜校内にKONDOレーシングのファクトリーも完成予定。学生たちは実習室のすぐ横でプロによるレーシングマシンのメンテナンスシーンも見ることができるようになる。モータースポーツが身近にある環境で学ぶことで、学生たちはさらに車への興味関心を増すことになるはずだ。

※カーセンサーS耐プロジェクトについて
若者の車離れを食い止めたい、そんな思いからKONDOレーシングを率いる近藤真彦監督と国家整備士を育成する日産自動車大学校のコラボレーションが実現し、学生達によるスーパー耐久シリーズ参戦が始まった。カーセンサーはこのプロジェクトに賛同し、今シーズン彼らのレース活動をサポートしている。

まだ初々しさも残る1年生の実習風景。初めてエンジンそのものに触れ、各部位の名称と基本的な構造を学ぶ

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2~3人で1台という実習車両の多さも魅力。軽自動車から高級セダンまで日産の現行~旧型モデルで実際に学ぶ

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日産ディーラーで使われている故障診断機を学生のうちから使いこなす。一級整備士を目指す最上級生たち

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