奇妙礼太郎「クルマは、ラクより楽しいと思える方が良いですね」|Carsensor IN MY LIFE


奇妙礼太郎さんは「アニメーションズ」のボーカルであり、数々のCMソングでも知られるミュージシャン。そして、自他共に認めるクルマ好きとして知られている。子どもの頃の愛読書は、故・徳大寺有恒さんの大ヒット作『間違いだらけのクルマ選び』(草思社文庫)。今でも、暇があれば「カーセンサー」でクルマを物色しているのだとか。

そんな奇妙さんが、気になるクルマを気ままにレビューする不定期連載が開始。今回は奇妙礼太郎について語る。……とその前に、まずは奇妙さんの車種遍歴やクルマ愛をおさらい!

小さくて個性的なフォルムのクルマが好きですね

奇妙礼太郎

――奇妙さんが初めて購入したクルマはホンダ ビートでしたよね。そのセレクトから、クルマ好きが伝わってきます
購入したのは19歳のときですね。小さくて個性的なフォルムのクルマが好きなのですが、ビートはただ小さいのではなく、本格的に作り込んであるところに感動しました。だから、乗っていても楽しい! 最高速度が速いとかではなく「操っている」感覚が面白いんですよ。体感スピードは凄かったですね。

購入の決め手となったことは、もうひとつあります。それはオープンカーなこと。僕、開放感を大事にしているんです

――次に購入したのはポルシェ 911でしたが、その次は再びオープンカーのボクスターですからね。それに、車格はだいぶ違いますが、3台とも操る楽しみは共通していますね
ポルシェは半分ウケ狙いでした。いきなり買ったら、周りが笑うかなと(笑)。もちろん、運転は楽しいクルマでしたよ。そういった意味では今乗っているクルマも、すごく面白い。コンパクトで車重は軽く、2気筒のエンジンでMTだから、自分で操っている感もあります。普段は仕事の移動で街乗りくらいしかしませんが、それでも運転する楽しみが味わえます。

奇妙礼太郎

――カーセンサーで中古車を購入した人をたくさん取材して「コンパクトのオープンカーでMTを選ぶ人、元々はバイク乗り説」という個人的な見解に結論に達しのですが、もしかして……
あっ、若い頃はたしかにバイクに乗っていました。もしかしたら、関係しているのかも(笑)。バイクって、決して運転がラクなわけじゃないですよね。個人的にはクルマも、ラクより楽しい方が良いと思いますね

奇妙礼太郎

――「ラクと楽しいは違う」って名言っぽい。ちなみに、今のクルマもオープンカーですか?
ガラスルーフです。オープンも良いのですが、それと同じくらいガラスルーフも良い。だって、オープンカーは雨が降ったら屋根を閉めなきゃ行けないけど、ガラスルーフなら雨でも開放感がありますから。クルマ選びのこだわりのひとつです。

気に入ったクルマに自分や友人を合成しています

奇妙礼太郎

――奇妙さんは、ミュージックビデオやライブの告知チラシに自分の愛車を登場させたことがありますよね
911は音楽の仕事で得たお金で初めて買ったクルマだから、うれしくてミュージックビデオに出しちゃいました(笑)。でも、本当は他のクルマにも乗りたかったり……。

――例えば、どんなクルマに?
いろいろ、ありますよ。……そういえば、チラシでは憧れのクルマを出したりしていますよ。クルマの写真を加工するのも好きで。

――写真を加工?
憧れのクルマと友人や自分を合成して、それっぽく見せるんです(笑)。最近ではタトラ(チェコスロバキアの自動車メーカー)のビンテージカーで作りましたね。ポストカードにもして友人に配りました。

奇妙礼太郎

――クルマ愛が深すぎる(笑)。ビンテージカーもお好きなのですか
古さが良いというよりも、今のクルマにないデザインに惹かれますね。ちょっと癖がある見た目のクルマが好きなんです。

例えばルノー アヴァンタイムとかスーパー7(ロータス)とか。フェラーリ 328GTSもいいですね。328GTSは、カーセンサーに物件が登録されると「新着お知らせ」が届くようにしています。価格を確認して一人で悦に入っていますね(笑)。特に気になるのは価格。以前は応談が多かったけど、最近は3桁万円の買える物件がでてきました。

――暇さえあればカーセンサーを見ているんですね
そうですね。いろいろなクルマをチェックしていると、地域性がみえてきて面白いですよ。僕の分析では、九州には変わったクルマが多い。スーパー7も九州の販売店でよく見つけます。で、面白そうなクルマを見かけたら、YouTubeでエンジンを聴いたりする。

――さすがはミュージシャン
いや、ミュージシャンは関係ないと思いますよ(笑)。でも、エンジン音は大事でしょう。個人的には、ウォーンってスゴい音がするけれど、全然スピード出てない方がいい。今、乗っているクルマの2気筒エンジンもそんな感じです。

あと、ネットだと昔のカタログが見られたりするので、気になるクルマのカタログを見ることもありますね。ネットになければ、「絶版車カタログシリーズ」を書店まで買いにいくこともありますよ。

――今回、気になると言っていたC3もカタログで見ましたか?
カタログは見てないけど、カーセンサーでチェックしましたよ。写真では大きく見えるけど、実際のサイズが気になりますね。あとはデザイン。個性的なので、そのあたりをしっかり見たいかなぁ。

――なるほど! では実際にC3を用意をしましたので、さっそくチェックしに向かいましょう!

文/コージー林田 写真/杉田裕一[BGHE]

PROFILE
奇妙礼太郎:ミュージシャン。2008年に大阪で、奇妙礼太郎トラベルスイング楽団を結成。2016年に解散。2013年から2019年は「天才バンド」「TENSAI BAND II」としても活動。現在は「アニメーションズ」でボーカルを担当し、ソロとしても活動している。2017年にはソロとして、メジャー初アルバム『YOU ARE SEXY』を、2018年には2ndアルバム『More Music』をリリースした。