▲バリュープランニングが手がける賃貸ガレージハウスの一例。1階がガレージ、2階が1DKまたは1R。各戸でガレージの大きさは異なるが、車を1~2台置けるスペースがある ▲バリュープランニングが手がける賃貸ガレージハウスの一例。1階がガレージ、2階が1DKまたは1R。各戸でガレージの大きさは異なるが、車を1~2台置けるスペースがある

全戸ホームセキュリティー完備で安心のガレージ

ぴえいる(以下、ぴ):(EDGEに掲載されているガレージハウスを見ながら)こんな家を建てたいけど、はぁ……(ため息ばかり)
編集部A(以下、A):これだけ超低金利時代なんですから、とりあえず建てちゃえばいいじゃないですか。
:そうはいっても明日仕事があるのかわからないフリーライターじゃ……っていうか、Aくん、ギャラ上げてくれ!
A:その程度の文才じゃ、びた一文値上げなんかできないですけど、ぴえいるさんでも住めるガレージハウスならありますよ。見に行きます?

Aくんに連れてこられたのが、首都圏を中心に賃貸ガレージハウスをプロデュースしているバリュープランニング。代表取締役の佐川公一さんによれば、同社が初めて賃貸ガレージハウスを手がけたのは10年ほど前だという。

▲標準的なタイプの間取り。間口1800mmのシステムキッチンと1600mm×1600mmサイズのシステムバスが備わる他、トイレと洗面台も別々。ガレージ部分は開口部の高さが2400mm、中の天井高は2800mmのため、ハイルーフのワンボックスも置ける ▲標準的なタイプの間取り。間口1800mmのシステムキッチンと1600mm×1600mmサイズのシステムバスが備わる他、トイレと洗面台も別々。ガレージ部分は開口部の高さが2400mm、中の天井高は2800mmのため、ハイルーフのワンボックスも置ける

佐川さん:最初の賃貸ガレージハウスは埼玉県入間市の、駅から徒歩50分で隣はトラックのターミナルがあるような場所です。普通の賃貸住宅では考えられない立地条件ですが、すぐに都内に住むお医者さんが入居されました。趣味で買った車を乗り回す姿を、患者さんなどに見られたくないというのが理由だそうです。
:最初は「東京近郊の週末別荘」的なものだったんですね。
佐川さん:ところが賃貸でガレージハウスに住めるということが徐々に知られてくると、次第に普通のサラリーマンの方も増えてきたんです。車やバイクが好きな人には、住居以外にも駐車場を借りたり、パーツなどを保管するためのトランクルームを借りたりする人も多いのですが、ガレージハウスなら1ヵ所で済むうえに、複数を借りていた賃料よりも安く抑えられることがあるので。
A:確かにせっかく手に入れた大切な愛車を、風雨にさらされる青空駐車場には置きたくないからなぁ。
佐川さん:子供の頃に憧れだったフェラーリを、中古でようやく手に入れたという人も多いんです。そういう人がまず困るのが、やはり車庫。その点、弊社のガレージハウスは全戸にホームセキュリティーが標準装備、もちろん雨風で車が傷む心配もありません!
:私も趣味の車と実用車で計2台とか持ちたいけれど、駐車場代がバカにならないし。その点、賃貸のガレージハウスなら安く抑えられそうだね!
佐川さん:他にもマツダ ロードスターとかホンダ S2000とか、国産車オーナーもたくさん入居されていますよ。

多趣味な人ほど、ガレージハウスを活用しやすい

A:一方で、最近は車やバイク以外の趣味も楽しむためにガレージハウスを活用する人が増えてきたんですよね?
佐川さん:例えば自転車や山登りなどの趣味を楽しんでいる40代のご夫婦は、賃貸ガレージハウスに自転車や趣味の道具を置いて東京で生活していらっしゃいます。そして長い休みが取れると、長野県に買った別荘へ自転車などを車に載せて出かけ、休暇を過ごされています。
:東京が賃貸で、長野が持ち家って、なんだか素敵なライフスタイルだなぁ。
A:そもそも、ここの賃貸ガレージハウスはガレージ部分を含めて約72平米と、普通のマンションでいえば3LDKほどの広さなんですよ。でもリビングに車やバイクとか置けないじゃないですか。ところが……。
:そっか、ガレージハウスなら車やバイクも、自転車でもサーフボードでも何でもかんでも、置けちゃうってわけだ!

そんなわけで、実際に住んでいる白井さん(33歳)の賃貸ガレージハウスを訪れた。彼も趣味を満喫するために借りている1人だ。

▲同社のガレージハウスは、ガレージの他に、屋外にもう1台駐車スペースが付いている。写真は白井さんのガレージハウスで、2台のバイクをガレージに、車は屋外駐車場に止めている ▲同社のガレージハウスは、ガレージの他に、屋外にもう1台駐車スペースが付いている。写真は白井さんのガレージハウスで、2台のバイクをガレージに、車は屋外駐車場に止めている

:うわぁ~キャラクターグッズやミニカー、車雑誌、サーフボードにゴルフセットに自転車が2台と、奥にバイクもあって……なぜかヘルメットが10個以上もある!
白井さん:昔、モトクロスが趣味だったんで、その頃のやつです!

▲白井さんの場合、ガレージ内にロフト兼収納を設置。知人と一緒につくったそう。退去時に原状復帰できればこのようにロフトを置いても問題ない ▲白井さんの場合、ガレージ内にロフト兼収納を設置。知人と一緒につくったそう。退去時に原状復帰できればこのようにロフトを置いても問題ない

A:これだけたくさんのモノを、今までどうされていたんですか?
白井さん:レンタル倉庫を借りたり、実家に置いていました。賃貸ガレージハウスは知人から聞いて知っていたのですが、たまたま職場に通える範囲で募集があったので入居したんです。
:家賃とか、下がりました?
白井さん:実家に置いていた分は賃料がかからなかったので、以前の住居用賃貸料+レンタル倉庫代と比べると、現在の賃料とほぼ同じです。安くはなりませんでしたが、すべてを1ヵ所に集められたことがうれしいですね!

どんどん規模を拡大。大人気のガレージハウス

:今年から近鉄不動産と組んで、関西圏でも賃貸ガレージハウスの展開が始まったんだって。
A:ぴえいるさんも入居したいなら、まずはバリュープランニングさんのホームページで空室待ちの登録したらいいじゃないですか。ちなみに現時点で78棟250戸以上の賃貸ガレージハウスがありますが、毎月30~50人ほど入居希望者がいるそうですよ!
:もちろんそうするけれど、せっかくガレージハウスに住むなら、やっぱり憧れだったフェラーリとかポルシェとか置きたいから……Aくん、やっぱりギャラ上げてくれよぉ~!!

text&photo/ぴえいる