ベントレー コンチネンタルGT スピード コンバーチブル (西川淳)【海外試乗】
カテゴリー: ベントレーの試乗レポート
2013/04/19

ベントレーは大人の乗り物だ。だからこのグレードに限らず、ベントレーに乗るという行為そのものが大人のものである。そこに程度、グレードの差などない
考えるな、感じろ。力と風と歴史のシンフォニー
予定通り、予想通り
ベントレーにしてみれば、前モデルを否定するかのようなモデルチェンジやストラテジー変更をそうやすやすと採用するわけにはいかない、ということだろう。言ってみれば、それは、超老舗ブランドの矜持だ。
GTスピードが出たからには、当然、そのGTC版であるGTスピードコンバーチブルも近々登場する、なんてことは誰でも容易に想像がついた。はたしてその仕様はといえば、ノーマルGTとGTスピードとの違いに準じており、目新しさは特にない。
買う側にしてみれば、ボディタイプとパワートレインが最初の注文項目であるくらいに思っていればよく、「高いグレード持ってこい」的な発想が、実は最も似合わないブランドだろう。V8もエラいし、スピードも同じくらい、エラい。なぜなら、どちらも「ベントレー」…。
底知れないトルクとヘリテイジの泉
というわけで、予定通りにデビューしたGTスピードコンバーチブルのライドフィールもまた、予想通りのものだった。
つまり、GT→GTCの「方程式」を、そのままGTスピードに当てはめればいい。そもそも、V8モデルでさえ必要十分以上のパフォーマンスをもつ。W12ツインターボのハイチューン版ともなれば、「物足りない」と思うほうが間違っていて、その加速はゲキレツ。オープンゆえ、大迫力のサウンドが体感加速を増幅する。だから、数値的にはクーペより重い分だけ落ちているはずなのに、乗り手は「より速い」と感じてしまうのだった。
もっとも、この車の真骨頂は、バカみたいにアクセルペダルを踏むことには、決してない。秘めたる大パワーの威力をおくびにも出さず、悠然とドライブしたときに、乗り手の全身へじわじわと伝わってくる底知れないトルクとヘリテイジの泉を、「ああ、ベントレーだ」と実感すること、なのだった。
SPECIFICATIONS
グレード | GT SPEED CONVERTIBLE | ||
駆動方式 | 4WD | ||
トランスミッション | 8AT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 4806×1944×1393 | ||
ホイールベース(mm) | 2746 | ||
車両重量(kg) | 2495 | ||
乗車定員(人) | 4 | ||
エンジン種類 | W12DOHCターボ | ||
総排気量(cc) | 6000 | ||
最高出力[ps/rpm] | 625/6000 | ||
最大トルク[N・m/rpm] | 800/2000 |
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