「日本車って、ガイシャと比べると飽きやすいよね」などとしたり顔で言う人もいるが、冗談じゃない!
何度も何度も車検を通しながら、長~くつき合いたいと思える日本車だってたくさんあるものだ
深く・長く愛せるクルマと、そうでないクルマの違いをここで真剣に考えてみよう
かむほどに味が出る“スルメ”系
大人になってから強く思い出すのは、子供の頃にたまたま食べた「ごちそう」ではなく
母が毎日作ってくれたみそ汁や、白米の味であるはず。どんな分野でも長く残るものとは
決してスペシャルなものではなく、「ベーシックなもの」であることが多いのだ
毎日乗るほどに味が出る、まるでスルメのような魅力をもつ日本車について考えてみよう

DEMIO

マツダ デミオ(現行)

マツダ デミオ(現行)|10年愛せる日本車を探せ

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これがあればフランス車はもういらない
荒れた路面でも姿勢を崩すことなく、ふんわりとした優しい乗り心地を維持。コーナーでは、大きなロールを許しつつもタイヤは路面をしっかりとつかみ、狙ったラインを確実にトレース。デミオに乗ると、「もはやフランス車なんていらない!」と強く感じるものだ。突出した動力性能などはないが、乗るたびに新しい発見があるスルメ的名車。
これから10年維持する秘訣は?
昨年登場したばかりのクルマなので、年間走行距離1万km未満の人なら、車検時に行うお約束のメンテナンスのみで何の問題もなく幸せな10年を送れる可能性大!

LEGACY

スバル レガシィ(現行)

スバル レガシィ(現行)|10年愛せる日本車を探せ

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特に整形前の初期型は世界有数の美しさ!
デビューから5年目を迎えた今も、まったく古くささを感じさせない現行型レガシィ。長年にわたってデザイン面で苦戦してきたスバルも、基幹車種たるレガシィでは堅実なヒットを飛ばしている。特にフェイスリフトが加えられる2006年以前の前期型デザインは時間的耐久性が高く、この先の10年も飽きることなく乗り続けることができるだろう。
これから10年維持する秘訣は?
「デザイン性」なら前期型が優勢だが、これから10年乗ることを考えるなら「SIドライブ」付きの後期型がオススメ。性能面での新鮮味を10年間維持できるだろう。

SWIFT

スズキ スイフト(現行)

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これぞ小型車の世界的ベンチマーク!
海外でのブランドイメージを高めるため、スズキが社運をかけて開発した世界戦略モデル。デミオがフランス車なら、スイフトには硬質で緻密なドイツ車を思わせるものがある。過剰と思えるムダな演出はなく、あくまで実直で質実剛健。超高速域だけでなく、日常的な低速域でもその硬質な感触を楽しめるスルメな一台である。
これから10年維持する秘訣は?
欧州に軸足を置いた設計なので、長距離・長時間の運転が望ましい。スイフトに限った話ではないが、スーパーへの往復程度だけだと、各部の劣化が早まる恐れも。

IMPREZA 1.5i Special

スバル インプレッサ 1.5i スペシャル(先代)

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シトロエン以上にシトロエンな(?)究極の癒し系
300ps級の高出力もカバーする大容量シャーシに、わずか100aの1.5Lが積まれるため、「足腰の余裕感」が凄まじい。柔らかめのダンパーが底つきしてからもなお粘り続ける旋回感覚は一種独特。魔法のような足さばきに、日々感動を覚えることだろう。
これから10年維持する秘訣は?
非力なうえにFFなので、シャーシは長持ちするが、非力ゆえについエンジンを回しすぎてしまうきらいがある。10年乗るなら、か弱いエンジンをいたわる心をもつべし。

TRAVIQ

スバル トラヴィック(絶版)

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乗るたびに「ドイツ」を感じる足腰
元はドイツのオペル車ゆえ、国産車が追従不可能な領域まで伸びる高速性能が自慢。スバルチューンにより山道でのフットワークも軽快。小手先のシートアレンジではなく、使うごとに走りの良さを体感できるミニバンだ。
これから10年維持する秘訣は?
オペルも輸入をやめてしまったので、部品の供給体制にやや不安も。必要となりそうな消耗パーツの在庫を早めに押さえるのも手か。

CUBE+CONRAN

日産 キューブ プラスコンラン

日産 キューブ プラスコンラン|10年愛せる日本車を探せ

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絶頂期の日産デザイン+世界の趣味人!
多くの人が「日産デザインの傑作」と認めるキューブには、今後10年を飽きずに乗りきるだけの「デザイン力」がある。そこに、世界の趣味人たるコンラン卿率いるCONRANのシートが加わるのだから、デザイン面ではまさに鬼に金棒。10年後も誇らしく乗れるはずだ。
これから10年維持する秘訣は?
見た目のセンスがキモなので、せっかくの上質感が損なわれないよう心がけたい。洗車や室内清掃をマメに行うのはもちろん、内外装をむしばむ紫外線をカットすべし。
Report/Foche Wulf Inc
※この記事は、カーセンサー関東版13号(6月19日発売)の特集をWEB用に再構成したものです