輸入車は最大99万円で選べ！ Part3

モノはいいのに投げ売り価格！ブランドにはこだわらない貴方に

お金もないのに高級ブランド品をローンで買いまくり、最後には経済的に破綻した人──という例を挙げるのは極端すぎるかもしれないが、それと似たようなことは、中古車選びにおいてもいえる。予算が限られているのに「ブランド」に過剰にこだわるのは、得策とはいえないのだ。
では得策は何かといえば、例えばオペルベクトラはどうだろう。ベクトラCと呼ばれるこの最終型は、2002年に登場した独オペルのアッパーミドル。日本へは2.2L直4と3.2LV6のそれぞれガソリン仕様が輸入された。前身となるベクトラBと比べ、かつての上級モデル「オメガ」を吸収しただけあり、ベクトラCはサイズ、車格ともに上級移行したのが特徴だ。走らせてみてもナイスなセダンであった……が、販売不振ゆえオペルは日本から撤退！ ガーン！
……しかしモノは考えようだ。そもそもの人気薄&撤退ゆえに、ここで紹介しているような比較的ナイスな物件も投げ売り価格の70万円切りになったのだから、これはこれでハッピーエンドの一種──といったら怒られるか!?

ある意味同クラスのベンツEに対して約半値で得られるこのクオリティ

本国ではメルセデスのEクラス並みに売れたにもかかわらず、ここ日本では不当に低い評価に甘んじているフォルクスワーゲンパサート。関係者としては忸怩（じくじ）たる思いもあるだろうが、我々鉄板中古車狙いのユーザーとしては逆にウェルカムな部分も。なにせ、ほぼ同条件のメルセデスベンツE320の約半値で狙えるのだから！
もちろんさまざまな部分で、セグメント的に一つ上となるメルセデスEのほうが優れている部分はあるだろう。しかしその差は決して約2倍の中古車価格差ほどではない。ステアリングを含む各操作系のしっかり感や高速安定性などは、普通に考えればこの価格で手に入れられるレベルではない。

左右にも動くリアシートにより使い勝手はなかなかのモノ

室内スペースをより広く使う「フレックススペース」というコンセプトの下、前後だけでなく左右にも動くリアシートを採用して登場した意欲作……だったが、残念ながら売れず（そして前述のとおりオペルは日本から撤退！）。しかし、市場からは評価されなかったとしても、通の間ではけっこう評価された車ではある。「背が高い車は必要だが、3列シートは不要」という人なら注目すべき存在だ。