この車に乗るなら……という視点で人気車が持つ魅力に注目する本誌連載。今回はスバル インプレッサスポーツをクローズアップ!

▲昨年10月にデビューしたスバル インプレッサスポーツ。2016-2017 日本カー・オブ・ザ・イヤーでは1位に輝いた。今回登場するのは2.0 i-L アイサイト(グレード)▲昨年10月にデビューしたスバル インプレッサスポーツ。2016-2017 日本カー・オブ・ザ・イヤーでは1位に輝いた。今回登場するのは2.0 i-L アイサイト(グレード)

アウトドアも買い物も、夫婦ともに満足できる1台

結婚して車を購入することになった。夫も妻も独身時代にそれぞれ車を持っていたが、結婚を機に1台にまとめることにした。現在は夫が乗っていたクーペを残して使っている。子供はいないが、いつできてもおかしくない。というか早く欲しい。2人ともアクティブで、休日には海へ山へと出かける。特に冬場は隔週くらいの頻度で共通の趣味であるスノーボードを楽しむ。それからまだ新居の家具や日用品が完全に揃ったとは言えないため、よくIKEAやニトリに出かけて買い物をするのだが、クーペだとリアシートを倒しても大きな荷物が載らず、苦労している……。

例えば、こういうスタートしたばかりの夫婦のツールとして、スバル インプレッサスポーツは最適だと思う。ミニバンやSUVが欲しくなるほど載せる人も荷物もまだないし、さりとて軽自動車やリッターカーでは雪山をはじめ、遠出する場合に心もとない。インプレッサが属するCセグメントの5ドアハッチバックは、ユーテリティ性に優れ、大きすぎず取り回しが良いので妻も安心して運転できる。そのうえで、水平対向エンジンを搭載した4WDというスペックは、夫の車好きの部分を刺激するだろう。

▲インプレッサスポーツは、スバルが「スバル・グローバル・プラットフォーム」と呼ぶ新開発の車台を使った第1号。高い剛性が確保されており、先代に比べ乗り心地が格段に向上した他、正確なハンドリングによって市街地でも運転が楽しいのが利点だ。真横から見るとホイールベースが長いのがわかる。これによってコンパクトなまま広い室内空間を実現した ▲インプレッサスポーツは、スバルが「スバル・グローバル・プラットフォーム」と呼ぶ新開発の車台を使った第1号。高い剛性が確保されており、先代に比べ乗り心地が格段に向上した他、正確なハンドリングによって市街地でも運転が楽しいのが利点だ。真横から見るとホイールベースが長いのがわかる。これによってコンパクトなまま広い室内空間を実現した

高い安全性能に快適な乗り味、実用性も◎な万能車

インレプッサスポーツを具体的に見てみよう。4WD、安全性能、乗り心地の3つがこの車の特徴だ。スバルは世界で初めて4WD乗用車を量産したメーカーで、以来連綿と4WD技術を進化させてきたため、悪路走破性や高速安定性には定評がある。安全性能は全車に最新の運転支援システム「アイサイトver.3」を装備。アイサイト搭載車は非搭載車に比べ、追突事故発生率が84%少ないというデータが出ている。また歩行者用エアバッグを全車に標準装備するなど、衝突安全対策も抜かりない。インプレッサスポーツはスバルの新しい車台「スバル・グローバル・プラットフォーム」を使って開発され、一般道や高速道路、それに雪道といったあらゆるシーンにおいて、上級モデルだが世代が古いレヴォーグやレガシィよりも快適な乗り心地を得ている。

加えて、実はリアシートを倒せば同クラスのミニバンやSUVに劣らぬ積載能力をもつ。インプレッサスポーツをひと言で表現するなら、”総合的なバランスに優れる万能車”ということになる。

▲実用に徹したインテリア ▲実用に徹したインテリア
▲エンジンは2Lと1.6Lの2種類。いずれもCVTとの組み合わせ。1.6Lでも必要十分だが、余裕があるのは高価な2Lモデルだろう ▲エンジンは2Lと1.6Lの2種類。いずれもCVTとの組み合わせ。1.6Lでも必要十分だが、余裕があるのは高価な2Lモデルだろう
▲ラゲージは通常時で385Lと標準的な容量をもつ。リアシートを倒せばより広大に(6:4分割可倒式) ▲ラゲージは通常時で385Lと標準的な容量をもつ。リアシートを倒せばより広大に(6:4分割可倒式)
▲全車速追従機能付きクルーズコントロールは、先行車との車間維持のみならず車線中央維持機能もある ▲全車速追従機能付きクルーズコントロールは、先行車との車間維持のみならず車線中央維持機能もある


【解説した人】塩見智
1972年、岡山県生まれ。自動車雑誌編集部を経てフリーランスの自動車ライターへ。最近、カーセンサーnetを数十クリックした結果、ディーゼルのボルボ V40を購入。

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スバル インプレッサスポーツ(現行型)
text/塩見智
photo/逢坂聡