▲スポーティさとゴージャスさのバランスがちょうど良い、開放感たっぷりの4シーター・オープンモデル、BMW 3シリーズ カブリオレ(3代目)。日本では2007年から2014年まで販売されました ▲スポーティさとゴージャスさのバランスがちょうど良い、開放感たっぷりの4シーター・オープンモデル、BMW 3シリーズ カブリオレ(3代目)。日本では2007年から2014年まで販売されました。

「ご褒美」にふさわしい、最良の1台を

いつでもうれしい自分へのご褒美。物欲旺盛なワタクシなどは都度、ちょっとしたご褒美を自分に与えていますが、もし長年身をささげた仕事を終えた、「引退」なんて大きな節目を迎えたときのことを想像すると……。そのときは、特別な車の1台くらい手に入れたいなあ……と思うわけです。何十年も経てようやく迎えた節目、ですからね。

ということで今回は、ライフイベントごとに考える車選びシリーズ「長年がんばってきた貴方にふさわしい、ご褒美の1台」編をお送りします。

さていわゆる退職、そのときのことを想像すると、オープン2シーターのスポーツカーとか、ジープタイプの四駆とか、それまでの人生で所有する機会がなかったであろうタイプで、「開放感が満喫できる車」がいいのではないでしょうか。

とはいえ新卒、社会人になりたての若いころのように飛ばして走る、というのは似合いませんよね。年齢を重ねた大人らしく優雅にドライブを楽しめる、そんな車がふさわしいのではないでしょうか。

さらに、ようやく迎えた節目に合わせた車ですから、それなりの高級感も欲しい……。果たして、そんな盛りだくさんの条件を満たしてくれる車はあるのでしょうか?

4シータ—でオープンエアが楽しめる贅沢

将来のことを想像しながら検討した結果、ようやく結論に至りました。節目の車として、私が考える最良の選択は「BMW 3シリーズ カブリオレ」です。もしかしたら、あまりにも普通の選択に聞こえるかもしれません。3シリーズというと、輸入車の中でも最もポピュラーなモデルですものね。

この車は2006年に登場したBMW3シリーズの2ドア・クーペをベースに、3分割式のリトラクタブルハードトップを装備してカブリオレ(オープン)化したモデル。現行4シリーズ カブリオレの前身に当たります。

ちなみにBMWというとバリッとしたエグゼクティブが乗っているイメージを持たれるかもしれませんが、カブリオレに関してはかなり雰囲気が違います。また、日本で手に入る「4座」オープンというのは珍しいですね。

オープンエアの爽快感を人生一度は経験しておきたい。でも、屋根の開け閉めが面倒なのは……。さらに夫婦で乗れる2シーターもいいけど、リタイア直後のアクティブシニアは子供や孫、友人とのドライブもまだまだ楽しみたいはず。

この3シリーズカブリオレであれば、スイッチを押すだけで気軽にオープンエアが楽しめて、いざとなれば4人が乗れる。広いキャビンが全開になる開放感は、オープン2シーター以上です。しかも屋根を閉めれば、快適性はクーペと全く同じです。
 

パワーフィールもインテリアもゴージャス!

装備の充実ぶりもポイントです。シートの表革からドアの内張までふんだんに使われたレザー、上質なウッドは豪華そのもの。カブリオレは3シリーズの単なるオープンモデルではなく、最上位グレード的な位置づけでもあったのです。

さらにエンジンは従来型3シリーズ最強の3リッター直6ツインターボ。同じ3シリーズのクーペに対して100kgほど重いボディをものともしない……どころか、あり余るパワーを体感できます。もちろん出そうと思えば相当なスピードが出ますが、むしろパワフルだからこそ、例えばロングドライブであっても、優雅に余裕の走りが楽しめるというわけです。

さらに走りを重視した現行4シリーズ カブリオレも魅力的ですが、従来型3シリーズ カブリオレはちょっとだけ肩の力が抜けている……いわゆるリゾート感みたいなものが感じられて、ちょうど良い。最上級のご褒美だと思うのですが、いかがでしょうか? 5月10日時点では、総額200万円ほどから狙うことができます。よろしければ、ご自分へのご褒美の選択肢に加えてみてください。
 

▲3分割リトラクタブル・ハードトップの開閉はたった20数秒。オープン時でもトランクに荷物を積めるのが魅力です ▲3分割リトラクタブル・ハードトップの開閉はたった20数秒。オープン時でもトランクに荷物を積めるのが魅力です
▲レザーをふんだんに使ったシートなど、豪華なインテリア。パワーユニットも直6ツインターボと贅沢な仕様 ▲レザーをふんだんに使ったシートなど、豪華なインテリア。パワーユニットも直6ツインターボと贅沢な仕様
▲リアシートのスペースはクーペモデルよりも若干タイトですが、十分に実用的です ▲リアシートのスペースはクーペモデルよりも若干タイトですが、十分に実用的です
text/田端邦彦
photo/BMW Japan