BMW1シリーズ
写真上は2011年に上陸した現行BMW1シリーズ。ハッキリ言ってそれまでの1シリーズが完全に霞んでしまうほどの、強靭でありながらしなやかな足腰は絶対に一度味わってみるべきの超推奨銘柄。また写真下のシトロエンDS3は、各方面の評価は高いのになぜか認定中古車の動きがいまいち渋く、かなり上々なコンディションの物件であっても100万円台にまで値下がりするケースが増えてきた、ある意味俄然注目の1台
シトロエンDS3
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輸入車にあって、日本車にないもの

不肖伊達、国産車が中心のカーセンサー本誌でもちょっとした連載をやらせてもらっているのだが、過日のお題が「プレミアムコンパクト」であった。なるほどそれは今大流行のジャンルゆえ、いいじゃないですかということでさっそく原稿内容の思案をはじめたのだが、はじめた途端に少々困った。国産車で「プレミアム」という言葉に値する小型車が1台も思い浮かばないのだ。

窮余の策として、コンパクトというにはちとデカいが、レクサスのCT200hを挙げることでその場をしのいだ。レクサスのアレは本当にステキである。

「なぜ、日本車には『デカい高級車』はあっても『小さな高級車』は存在しないのか」その文化的背景を探る仕事は浅学菲才な軍曹の手に余り、そもそもこのライトなブログコーナーでは求められてもいないだろう。ということで、本日わたしが言いたいのは以下の一点に尽きる。

「そんな文化的ナンチャラを探るより、ガイシャのコガタシャをとっとと買っちゃったほうが話は早いですよ」

次世代コンパクトの上陸を待つのも手ではあるが

知ってる人はとうに知っているように、ガイシャ(この場合ヨーロッパ車)とは、小さな高級車の宝庫である。「プレミアム」をあからさまにうたったモデルは当然として、プレミアムとは全然称していない大衆小型車であっても、出来の良いモデルであれば、その肉厚なシートや、高速域での地に足のついた乗り味からは、なぜか「プレミアム」という言葉を連想してしまうものだ。

ただ、欧州では今プレコン(※プレミアムコンパクトを勝手に略しました)がアツいので、ウルトラハイレベルなプレコンがこれから多数上陸する。それら新世代は、ほんのちょっと前のプレコンの数倍は骨格と足腰が(硬いという意味ではなく)しっかりしていると思っていい。そういったモデルを新車あるいは超高年式中古車として買うのもいいだろう。しかし、「高速道路で200km/h、郊外の幹線道路で100km/h」という交通事情の欧州ではなく、「郊外で60km/h、高速道路でもせいぜい100km/h」という日本で乗るのなら、ちょっと前のプレコンでも実は十分以上だったりすることは、いちおう指摘しておきたい。

ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
日本車は絶対に届かない高みにいる欧州プレミアムコンパクトはいかが?


文・伊達軍曹 text/Sergeant DATE