▲次期インプレッサには、存在感を放つ六角形グリルやコの字をモチーフにしたポジショニングランプが採用され、全幅拡大によって造形の自由度も増すだろう。基本的なプロポーションは、現行モデルから継承か ▲次期インプレッサには、存在感を放つ六角形グリルやコの字をモチーフにしたポジショニングランプが採用され、全幅拡大によって造形の自由度も増すだろう。基本的なプロポーションは、現行モデルから継承か

スバル車のほとんどに採用されるだろう「SGP」とは?

富士重工が現行インプレッサをベースにした次世代コンポーネンツのテストカーを走らせているようだ。このテスト車、インプレッサにとどまらず、スバルが策定している中期経営計画「際立とう2020」遂行中に放つ新型車に深く関係しているという。

スバルのブランド力を高めて生き残りを図るため、富士重工はすでに定評ある安全技術に加えて、デザインや環境対応テクノロジー、サービス面など、多面的に質の向上を進めていく。そして「際立とう2020」の結びの年となる2020年度には世界販売110万台超えを狙う。

この目標を達成するために欠かせないのが、高い商品力を有する車だ。そのために、いま開発まっただ中にあるのが、次世代シャシーの「SGP(スバルグローバルプラットフォーム)」である。これは高い運動性能と優れた静粛性&乗り心地を兼ね備えるべく、ゼロから開発されているもので、次世代の直噴パワートレインが組み合わされる。おそらく軽量化に貢献する構造も取り入れられているはず。

SGPは、おもに日本と北米で車を組み立てている富士重工の体制に合わせて、異なる生産拠点にも柔軟に対応できる作りが与えられることだろう。同社の規模に見合ったコストで開発&減価償却できるよう、SGPはインプレッサからアウトバックまでカバーできるシャシーに仕立てられる。つまり、実質ひとつのプラットフォームでスバルの自社生産車のほとんどがまかなえる構造が構築される。

▲4代目にあたる現行インプレッサは、2011年4月のニューヨークショーで披露され、国内では同年の東京モーターショーで初公開された。CVTとFB型エンジンが搭載されて、パワートレインを一新。2014年11月のマイナーチェンジでは、EyeSightがバージョン3に進化し、サスペンションも大幅に手直しされている ▲4代目にあたる現行インプレッサは、2011年4月のニューヨークショーで披露され、国内では同年の東京モーターショーで初公開された。CVTとFB型エンジンが搭載されて、パワートレインを一新。2014年11月のマイナーチェンジでは、EyeSightがバージョン3に進化し、サスペンションも大幅に手直しされている

SGPが採用されるのは、2016年秋に登場する次期インプレッサからだ。操舵中にも気持ちのいいステアフィールが味わえるよう、サスペンション本体の構造だけでなく、取り付け部分にも工夫が施されるだろう。また、各国の衝突安全基準をクリアできる衝撃吸収構造も確保できるよう、パッケージングにも配慮されるに違いない。

約1年半後に国内で発売されるだろう次期インプレッサは、まず2016年のニューヨークショーでワールドデビューを飾る公算が高い。

※2015年5月19日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2016年11月
■全長×全幅×全高:4495×1780×1465(mm)
■搭載エンジン:1.6L ボクサー4 他

text&photo/マガジンX編集部