▲写真は映画「ルパン三世 カリオストロの城」DVDパッケージ。ちなみに、ルパン三世の第一シリーズは、1971年スタート。初期の愛車はイエローのM・ベンツ SSK。後半には、フィアット 500も登場している。作画監督である大塚康生氏の愛車であることは有名 ▲写真は映画「ルパン三世 カリオストロの城」DVDパッケージ。ちなみに、ルパン三世の第一シリーズは、1971年スタート。初期の愛車はイエローのM・ベンツ SSK。後半には、フィアット 500も登場している。作画監督である大塚康生氏の愛車であることは有名

ルパンといえば、M・ベンツ SSKとフィアット 500

長年、「ルパンでさぁ~」だと思っていた、ルパン三世のCMジングル。「ルパン・ザ・サード」だと知ったとき、同時にあの車がM・ベンツ SSKという名車だということも知った。ルパン三世には、とにかく様々な車が登場する。特に有名なのがM・ベンツ SSKと、映画「ルパン三世 カリオストロの城」に登場したフィアット 500だろう。昨年公開された、実写版映画の「ルパン三世」では、フィアット クライスラーとのコラボで、実車が当たるキャンペーンも展開された。

しかし、ルパン以外のファミリーについては、あまり車の印象はない。そこで今回は、ルパン以外の面々にオススメの中古車を勝手にセレクトしてみた。

▲こちらは2008年にデビューした500。可愛らしいフォルムやプレスライン、丸型ヘッドランプが印象的だ。平均車両価格は約151万円(2015年3月23日現在) ▲こちらは2008年にデビューした500。可愛らしいフォルムやプレスライン、丸型ヘッドランプが印象的だ。平均車両価格は約151万円(2015年3月23日現在)

次元にオススメしたいのは、アメ車の高級オープンカー

まずは、ルパンの大事な相棒、次元大介から。言わずとしれた銃の名手で、「S&W M19 コンバット・マグナム」を愛用している。トレードマークのくわえたばこは、ポールモールやマールボロ。そして、「長いことハンフリー・ボガートとマリリン・モンローのファン」という台詞もある。これらに共通するのは、アメリカ。そう、次元はアメリカが大好きなのだ。ということは、オススメの中古車もおのずとアメ車になる。

アメ車で想像するのはマッスルなデザインだが、ボルサリーノと細身のスーツで決めた次元に車体がデカイだけのマッスルカーは似合わない。流麗なラインをもったクーペがお似合いだ。しかし、ここでは、あえて帽子を押さえながら運転をするオープンカーなどどうだろうか。躍動感あるシーンが浮かぶようではないか。

アメ車のオープンカーといえば、シボレーコルベットやダッジバイパーが思い浮かぶが、ややスポーティすぎて、次元の細身のスーツには似合わなそう。そこでオススメしたいのが、キャデラック XLRだ。

キャデラックブランドの高級ロードスターとしてのラグジュアリー感は、世界的大泥棒の一味にも遜色ない重厚感。なにより、次元が好きなマリリンも「ピンクキャデラック」に乗っていたのも大きなポイント。ということで、次元にオススメしたい中古車は、キャデラック XLRに決定だ。

▲キャデラック XLR。2007年11月以降のモデルは、446psの4.4LV8スーパーチャージャーエンジンを搭載。掲載台数は少なく、なんと1台! 価格は総額で470万円だった ▲キャデラック XLR。2007年11月以降のモデルは、446psの4.4LV8スーパーチャージャーエンジンを搭載。掲載台数は少なく、なんと1台! 価格は総額で470万円だった

五ェ門には日本の伝統が詰まった1台がピッタリ

次は、石川五ェ門。初登場時はルパンの命を狙う殺し屋という設定だった。武器は切れ味鋭い日本刀「斬鉄剣」。どこに行くにも和服と雪駄で、日本の文化に深い愛着を持っていることがわかる。順当に考えれば、ボディカラーに「神威」や「摩周」、「瑞雲」、「鸞鳳」、「精華」などの漢字使われているトヨタ センチュリーをオススメしたいが、あまりにも普通すぎる。そこでオススメしたいのが、トヨタ オリジンだ。

初代トヨペット・クラウンをモチーフにしたデザイン、センチュリーの生産ラインによる製造、クラフトマンシップが薫る本革シートや木目センタークラスターパネル。様々な部分で、和を尊ぶ五ェ門を満足させること間違いなしだろう。

▲オリジンは、トヨタの国内生産累計1億台達成を記念して作られた期間限定発売車。クラシカルな雰囲気とは反対に、レーダークルーズコントロールやVSCといった当時の最先端装備が多数採用されてる。平均車両価格は約358万円 ▲オリジンは、トヨタの国内生産累計1億台達成を記念して作られた期間限定発売車。クラシカルな雰囲気とは反対に、レーダークルーズコントロールやVSCといった当時の最先端装備が多数採用されてる。平均車両価格は約358万円

銭形のとっつあんには、パトカーにも使われているあの車

そして、ファミリーと呼んでいいのかどうか微妙だが、銭形警部にも触れておきたいと思う。本名は銭形幸一。口癖は「ルパン、逮捕だ~」と「ワシはインターポールの銭形だ!」だが、インターポール(国際刑事警察機構)に逮捕権はない。ちなみに、インターポールには、厳選された有能な警察官が出向・派遣されるので、銭形警部は相当のエリートと思われる。実は、原作では銭形警部はかなりの切れ者。ルパンファミリーも一目置いており、最大の難敵と認識しているようだ。

そんな銭形警部、「カリオストロの城」では、ピニンファリーナがデザインしたブルーバード410型のパトカーに乗車している。製造終了は1967年なので、もはや旧車の類い。カーセンサーnetで見つけるのも難しい。

そこで、ブルーバードの名を冠する車をセレクト。現在、ブルーバードの名は消滅しており、最後を飾ったのは日産 ブルーバードシルフィの2代目。2012年に生産が終了している。しかし、2代目シルフィのターゲットは女性。無骨で男くさい銭形警部には似合わない。

そこで、高年齢層をターゲットに開発されたコンサバティブな4ドアセダンである、初代をオススメしたい。この車は、パトカーとしても採用されているので、銭形警部にはぴったりだ。

▲初代ブルーバードシルフィのエンジンは3種類で、1.5Lには5MT/4AT、1.8Lには4AT、2Lには6速マニュアルモード付きのCVTが組み合わされる。掲載台数は103台と豊富で、平均車両価格も約24万円と手頃な価格だ ▲初代ブルーバードシルフィのエンジンは3種類で、1.5Lには5MT/4AT、1.8Lには4AT、2Lには6速マニュアルモード付きのCVTが組み合わされる。掲載台数は103台と豊富で、平均車両価格も約24万円と手頃な価格だ

美人は何に乗っても様になる

最後に、忘れてはいけない峰不二子だが、美人は何に乗ってもさまになるので、あえてオススメは選ばない。

デカいハーレーやオープンカーを格好良く乗りこなす乗りこなすシーンも見られるが、個人的には映画「ルパン三世 ルパンVS複製人間」で乗っていたミニクーパーや、テレビスペシャルシリーズ「ルパン三世 東方見聞録 ~アナザーページ~ 」で乗っていた現行型のフィアット500(ピンク)といった、可愛らしい輸入小型車に乗っている方がギャップ萌えしてしまう。

▲「ルパン三世 ルパンVS複製人間」で不二子が乗っていたミニクーパーは、1959年登場の初代ミニ。クーパーはレースで活躍したスパルタンなモデルだった。なお、写真は1991年1月、一部改良時のクーパー 1.3 ▲「ルパン三世 ルパンVS複製人間」で不二子が乗っていたミニクーパーは、1959年登場の初代ミニ。クーパーはレースで活躍したスパルタンなモデルだった。なお、写真は1991年1月、一部改良時のクーパー 1.3

並々ならぬ車へのこだわりが見られるルパン三世シリーズだけに、主要登場人物に似合う車には様々な意見があるだろう。あなたも、ルパンファミリーにオススメの中古車を考えてみてはいかがだろうか。

text/コージー林田