維持費が安く誰にでも扱いやすい軽自動車はセカンドカーとして使われることも多いですが、もちろんファーストカーとしての実力を備えた車もたくさんあります。今回は「ファーストカーとして満足できる車」をコンセプトに開発された、スズキのエブリィワゴンをご紹介します。

同車の現行型が登場したのは2005年8月。快適な乗り心地と居住空間、そして使い勝手の良さが魅力の軽ワゴンです。乗り心地に関しては、L型ロアアーム+サスペンションフレームの新構造を採用。加えてサスペンションの取り付け剛性を高めるなどして、快適な乗り心地を実現しています。

使い勝手においては、パワースライドドアを一部グレードに採用。半ドアの状態から自動的に閉まるスライドドアクローザーや、ドアの挟み込み防止機能なども備えています。また、ユーティリティの面では、車検証とティッシュBOXを同時に収納できる大型のグローブボックスや、助手席インパネトレーなど、豊富な収納スペースを確保しています。

さらに、頭部への衝撃緩和のためピラーやルーフサイドに衝撃吸収構造を採用するなど、安全面にもしっかり配慮。ちなみにエンジンは直3のNAとターボの2種類、ミッションはNAが3ATと5MT、ターボは4ATを搭載しています。

すべてにおいてレベルの高いエブリィワゴンだけに相場は高値安定傾向ですが、ようやく50万円以下でも走行10万km以下の中古車が見つけられるようになってきました。

例えば、走行距離7.2万km+修復歴なしのPZターボが49.9万円です(6月4日現在)。中には走行距離を気にする方もいらっしゃるでしょうが、実は価格の安い順でソートをかけると、走行距離10万kmオーバーどころか、15万kmオーバーの車がゴロゴロ出てきます。それは裏を返せばそのくらい平気で走るという証でもあるのです。

相場のボリュームゾーンは60万円~100万円台前半といったところですが、流通量が1000台以上と豊富にあるので、多少財布のひもを緩くすれば、好みの1台を見つけやすいでしょう。使えば使うほど良さがわかる軽自動車、ぜひ候補に加えてみてはいかがでしょうか。

Text/金子剛士

スクエアな形状で安定感を印象付けるエクステリア。ピラーの一部をブラックアウトし開放感を演出するほか、ドアハンドルにはメッキを採用

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インテリアはベージュとブラウンでコーディネート。リアシートは左右独立で150mmのスライド機構を搭載。大人が足を組めるほどのゆとりをもつ

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居住スペースに負けずラゲージも広大。助手席の前倒し機構やフルフラット機構など、荷物の量や乗員の数に応じて多彩なアレンジを実現する

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