5月14日(火)、栃木県上三川町にある栃木工場にて、日産はインフィニティ Q50のオフライン式(出荷式)を開催した。日産の社長であるカルロス・ゴーン氏も出席し、日本ではQ50を次期スカイラインとして投入する可能性をうかがわせた。

インフィニティは日産の高級ブランドで、北米を中心にグローバルに展開。日本では「G」をスカイラインとして、「M」をフーガとして販売している。2012年12月からはインフィニティの各モデル名が変更され、セダンとクーペ、コンバーチブルモデルは「Q」を、クロスオーバーとSUVモデルには「QX」を頭につけることになった。

その第1弾となるのが今回、量産体制に入ったQ50。今年1月に開催されたデトロイトショーで初公開されたスポーツセダンだ。デザインなどを一新するとともに、ステアリング操作を電気信号に変えて前輪をモーターで動かす「インフィニティ・ダイレクト・アダプティブ・ステアリング」など最新技術を採用。レッドブル・レーシングに在籍するセバスチャン・ベッテル選手も開発に関わるなど、品質と性能の向上が徹底されたという。今夏に米国で発売され、順次欧州などにも投入される予定だ。

オフライン式でゴーン氏は「今日はインフィニティの歴史に新たな1ページが刻まれます。新型Q50はプレミアムマーケットで旧型車よりずっと素晴らしい実績をあげることを期待しています」と日本語でスピーチした。さらに、「栃木工場は生産品質のベンチマークになっています」と、インフィニティQ50をはじめ日産の高級車の生産を担う栃木工場の生産品質を絶賛した。

オフライン後に囲み取材に応じたゴーン氏は、Q50の国内販売について質問されると「今のところは社内でインフィニティを国内で展開することは決断していないが、スカイラインが日本で続くことは決まっている」と説明。名言はさけたものの、Q50をスカイラインとする可能性を示唆した。

インフィニティQ50とカルロス・ゴーン社長。Q50は年間10万台生産する予定。これはインフィニティでは最多生産台数となる

インフィニティQ50とカルロス・ゴーン社長。Q50は年間10万台生産する予定。これはインフィニティでは最多生産台数となる

栃木工場はインフィニティブランドやフェアレディZ、GT-Rなど日産の高級車の生産を担当するマザープラントだ

栃木工場はインフィニティブランドやフェアレディZ、GT-Rなど日産の高級車の生産を担当するマザープラントだ

ゴーン氏はオフライン式後に栃木工場を視察。「栃木工場の現場の人間はプレミアムカーの生産者として世界NO.1だ」と讃えた

ゴーン氏はオフライン式後に栃木工場を視察。「栃木工場の現場の人間はプレミアムカーの生産者として世界NO.1だ」と讃えた