日本一(ネーミングセンスの良い)キツい坂・馬坂 【CS探偵団】
カテゴリー: ドライブ
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2008/10/21
■日本一ネーミングセンスの良いキツい坂に挑む!
「日本の国土の7割が山」というのは、File No.0006の日本一低い山でお伝えしたとおり。山があるということは頂上がある。頂上があるということは、そこに向かう坂道がある。ということで、日本の名だたる坂にチャレンジしていくこの企画。まずは、編集部が調べた、チャレンジするべき日本の「ザ・坂ランキング」をご覧ください。
今回はまず、その中で抜群のネーミングセンスをもち、かつ屈強な勾配を誇る「馬坂」に足を運んでみました。これ、「ウマザカ」でなく「マサカ」と読みます。場所は神奈川県溝口。編集部のある東京からほど近いので、最初のチャレンジにちょうどいいと思いました。
50年ほど前は農道でぬかるみもひどく、馬の力を借りずには上れなかったからだとか。ちなみに、目と鼻の先には「兎坂」という坂もあり、この坂の名の由来は、昔はウサギが姿を見せたからだとか。遠くを懐かしそうに見ながら、優しい口調で語るおじいちゃんのその姿に、悠久の歴史を感じました。
■どんだけキツいのか?富士山と比較
この馬坂の勾配は26%。馬坂の距離が約150mなので、約39m上る計算になります。数字で見せられてもどれぐらいの勾配で、どれぐらいキツいかわからないと思うので、日本一の山である富士山に登場していただき、そのキツさを比較しましょう。
■馬坂にチャレンジ!やれんのか!!お前は?
では早速チャレンジ。徒歩、自転車、自動車の3つで馬坂に挑みます。そのキツさがどれだけ人体に影響を及ぼすかを計測しながらチャレンジします。キッツい運動をした後って、心臓がバクバクいってますよね?あの心臓バクバク数をリアルに数値化した心拍計をウォッチします。ちなみに筆者の安静時心拍(起床時)は55でした。
続いて自転車で挑戦。勢いをつけてからでないと明らかに上れないので、上り口の看板10m前から加速し坂を駆け上がります。一旦ペダルを踏むのをやめて足をついてしまえば、そこから上り始めるのは不可能だと感じました。上り終えるまでのタイムは1分。心拍数は110~195を示しました。普段の運動量や生活環境によって異なりますが、一般的な28歳の最大心拍数(運動強度100%)が、192(220-年齢)なので、瞬間的に人体の限界に到達しています。撮影の都合上、筆者は3回上りました。
最後に自動車で上ります。上り始めた瞬間に“あれ?この感覚は…”と感じました。ジェットコースターで感じるあの感覚です。グワーっと下る前に静かに上っているときと似たような感覚です。上り終えるまでのタイムは50秒。アクセルを限界まで踏めばもっと速いタイムで上ることは可能ですが、近隣住民の迷惑になるのでそこまではしていません。ただ運転しているだけですが、心拍数は80~110を示しました。
■真の日本一への挑戦は続く…たぶん
冒頭にも触れたとおり、馬坂は坂としては日本一キツくはありません。いろいろなサイトを参考にして自主作成した、日本一キツい坂のランキング的には、5位あたりです。ただその素晴らしいネーミングに惹かれて、訪れずにはいられませんでした。次回は純粋に、人間の本能に挑むべく、日本一キツい坂に挑戦したいと思います!
「日本の国土の7割が山」というのは、File No.0006の日本一低い山でお伝えしたとおり。山があるということは頂上がある。頂上があるということは、そこに向かう坂道がある。ということで、日本の名だたる坂にチャレンジしていくこの企画。まずは、編集部が調べた、チャレンジするべき日本の「ザ・坂ランキング」をご覧ください。
ランキング<位> | 勾配<%> | 坂の名前(通称名) | 坂・峠の場所 |
1 | 37 | 暗峠 | 奈良県生駒市~大阪府東大阪市 |
2 | 30 | 桓武天皇陵そばの坂 | 京都府日向市 |
宝達無線中継所の前の坂 | 石川県羽咋郡押水町 | ||
東武伊勢崎線側道の坂 | 東京都足立区栗原 | ||
3 | 28 | 和田天神上公園側の坂 | 神奈川県相模原市 |
4 | 27 | 県道63号沿いの坂 | 神奈川県厚木市 |
5 | 26 | 5丁目の急坂 | 大田区田園調布5丁目 |
馬坂 | 神奈川県川崎市溝口 |
今回はまず、その中で抜群のネーミングセンスをもち、かつ屈強な勾配を誇る「馬坂」に足を運んでみました。これ、「ウマザカ」でなく「マサカ」と読みます。場所は神奈川県溝口。編集部のある東京からほど近いので、最初のチャレンジにちょうどいいと思いました。
↑ジェットコースターで天に向かっているかのような感覚に陥る運転席からの眺め。地元民の生活道路らしく、検証中にも結構な人通りがありました
まず、場所よりも気になるのが「馬坂」という抜群のネーミング。「まさか日本一キツい坂が馬坂だなんてことはないよな?」というダジャレが先に頭に浮かびます。この坂の名の由来について、地元のおじいちゃんに話を聞くことができました。50年ほど前は農道でぬかるみもひどく、馬の力を借りずには上れなかったからだとか。ちなみに、目と鼻の先には「兎坂」という坂もあり、この坂の名の由来は、昔はウサギが姿を見せたからだとか。遠くを懐かしそうに見ながら、優しい口調で語るおじいちゃんのその姿に、悠久の歴史を感じました。
■どんだけキツいのか?富士山と比較
この馬坂の勾配は26%。馬坂の距離が約150mなので、約39m上る計算になります。数字で見せられてもどれぐらいの勾配で、どれぐらいキツいかわからないと思うので、日本一の山である富士山に登場していただき、そのキツさを比較しましょう。
↑左が富士山登山道・御殿場口の勾配で、右が馬坂の勾配。距離に圧倒的な差はあるものの、勾配率(%)は馬坂が圧倒する
富士山登山で一番キツいといわれるのは、新五合目(標高1440m)から始まる御殿場口。山頂までの距離は11km。計算上、2300mを上ることになります。この御殿場口の平均勾配は約21%。もちろん、上りきるまでの絶対的な長さも違いますし、温度や風など環境がまったく違うのでイコールコンディションでは比較できませんが、単純に“どんだけキツいか”で考えると、馬坂のほうが5%ほどキツいのです。■馬坂にチャレンジ!やれんのか!!お前は?
では早速チャレンジ。徒歩、自転車、自動車の3つで馬坂に挑みます。そのキツさがどれだけ人体に影響を及ぼすかを計測しながらチャレンジします。キッツい運動をした後って、心臓がバクバクいってますよね?あの心臓バクバク数をリアルに数値化した心拍計をウォッチします。ちなみに筆者の安静時心拍(起床時)は55でした。
↑徒歩で、自転車で、自動車で。馬坂を上ります。撮影以外も含めると10往復。この短時間で、これだけ上って下った人はいないのではないでしょうか?
ではまず徒歩から。足を引き上げたそこに坂がある感じです。まさに登山道を歩いているかのような感覚を覚えます。上り終えるまでのタイムは1分57秒。心拍数は80~143を示しました。続いて自転車で挑戦。勢いをつけてからでないと明らかに上れないので、上り口の看板10m前から加速し坂を駆け上がります。一旦ペダルを踏むのをやめて足をついてしまえば、そこから上り始めるのは不可能だと感じました。上り終えるまでのタイムは1分。心拍数は110~195を示しました。普段の運動量や生活環境によって異なりますが、一般的な28歳の最大心拍数(運動強度100%)が、192(220-年齢)なので、瞬間的に人体の限界に到達しています。撮影の都合上、筆者は3回上りました。
最後に自動車で上ります。上り始めた瞬間に“あれ?この感覚は…”と感じました。ジェットコースターで感じるあの感覚です。グワーっと下る前に静かに上っているときと似たような感覚です。上り終えるまでのタイムは50秒。アクセルを限界まで踏めばもっと速いタイムで上ることは可能ですが、近隣住民の迷惑になるのでそこまではしていません。ただ運転しているだけですが、心拍数は80~110を示しました。
■真の日本一への挑戦は続く…たぶん
冒頭にも触れたとおり、馬坂は坂としては日本一キツくはありません。いろいろなサイトを参考にして自主作成した、日本一キツい坂のランキング的には、5位あたりです。ただその素晴らしいネーミングに惹かれて、訪れずにはいられませんでした。次回は純粋に、人間の本能に挑むべく、日本一キツい坂に挑戦したいと思います!
↑勾配は26%。写真は坂上にある標識(左) この状態で自転車を漕ぐ。かなりイタい感じです(中) 坂下から坂を見上げる。西日に照らされ、雰囲気満点(右)
<Report/カーセンサーnet編集部・福田>
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