たけだバーベキュー

日本で唯一の“BBQ芸人”の愛車は、真っ赤なクラシック・ボルボ

キャンプ場の緑に映える真っ赤なクラシック・ボルボ。オーナーのたけだバーベキューさんは、世にも珍しい(というか日本で唯一の)“BBQ芸人”として、野外料理の魅力を日夜発信している。

仕事でもプライベートでもキャンプやBBQをすることが多いため、車は欠かせない存在でこだわりが強いというたけださん。今回は、愛車の240エステートについてお話をお伺いしてきた。

たけだバーベキュー

お笑い芸人

たけだバーベキュー

兵庫県出身。趣味のキャンプで培ったBBQのハウツーやレシピがちまたで大人気に。最近はシーカヤックにもハマっているとか。登録者数6万人の人気YouTubeチャンネル「たけだバーベキューTV」では、キャンプ情報や、たけだバーベキュー流アレンジレシピを公開中!

ボルボ 240エステート

たけだバーベキューさんの愛車

ボルボ 240エステート

クラシカルなデザインと高い実用性で、キャンプ好きの間では根強い人気を誇る。たけださんの愛車は購入時点で26万km走っていたが(現在は27万km超)、大きな不具合はなし。丈夫な車だ

240エステートを色違いで2台乗り継いでいます

ボルボ 240エステート▲こちらは現在のたけださんの愛車のボルボ 240エステート。

「今乗っているボルボ 240エステートは2台め。1台目は初めて自分で手に入れた車で、走行距離は20万kmを突破。愛着もありました。よく走り、荷物は十分積めますが、一度トヨタ タウンエースや三菱 デリカなどの“積んで寝られる”バンに乗りたい気持ちもあったんです」

高速道路で見かけたアメリカ製のバンにも惹かれた。

「スカイブルーのクラシカルな車で、調べたらフォード ファルコン・ステーションワゴンという名前でした。在庫を調べてお店にも見に行きましたが、想像以上にデカくて、腰が引けてしまいましたね」

結局、1台目の240を手に入れた販売店から「状態のいい240の出物がある」という連絡を受け、実車を見て即決。今に至るという。

「1台目は1990年式でこちらは91年式。1年だけ新しくなっただけですが、装備も違っていて、こちらはドアミラーの角度が電動で調整できたり、フォグランプも付いています。何よりもうれしかったのは、エアコンのクーラーがよく効くこと。前のは夏場がツラくて……。風の量を調節するとき、最小の“1”では無風で、いきなり“2”から出るという細かい欠点はありますが、それでも大満足ですよ!」

ボルボ 240エステート▲1970年代に誕生。角ばったスタイリングを愛するファンは多い
ボルボ 240エステート▲室内の状態も良好。この時代のボルボのシートはクッションが厚く、ゆったりとした乗り味とあわせて、居心地がいい
ボルボ 240エステート▲ボルボはスウェーデンのブランド。冬の厳しい寒さの中で、手袋をしたままでも操作しやすいようにと、スイッチ類は大ぶりに作られている
ボルボ 240エステート▲前と後ろにドリンクホルダーが付く。樹脂製で壊れやすく、完全に残っているのは珍しいとか
ボルボ 240エステート▲たけださんが以前乗っていたブルーの240エステート(2017年4月撮影)

色を合わせるとフィールドに一体感が生まれる

自慢の広いラゲージにはたくさんのBBQ道具が積まれているはずだが、リアガラスに濃いフィルムが貼られているため、外からはわからない。

「前のオーナーさんは楽団の演奏家だったそうで、大切な楽器を運ぶためのセキュリティー対策として、フィルムを貼っていたそうです。車全体の雰囲気を考えて剥がそうかと思案中です」

リアゲートを開けると、身長175㎝のたけださんが足を伸ばして寝られるという空間には、色を揃えたBBQ道具が。

「前の240はボディカラーが青だったので、道具も同系色で揃えていました。今日持ってきたチェアは、そのなごりです。乗り替えてからは赤系をチョイスしています」

写真をご覧いただくとわかるように、車と色を揃えることで統一感が生まれ、はたから見ても楽しそう。これからBBQやキャンプを始めたいと思っている人は、車の色を拾って、道具をコーディネイトしてみよう。 気分がアガること確実だ。

「外で食べるごはんは最高です。みなさん、今は家にいることが多いでしょうから、たまにはお気に入りの車でフィールドに繰り出して、仲間と気分転換してみては? おいしいBBQが作れたときは、みんなで笑顔の“ナイスバーベ”もお忘れなく!」

ボルボ 240エステート▲スクエアなラゲージはキャンプ道具の積載にも、車中泊にも最適
ボルボ 240エステート▲事務所の先輩である千原ジュニアさんが手に入れた旧車の納車祝いをした際、たけださんがうっかりバックミラーを破損。自戒を込めた罰としてBBQグリルにミラーを取り付けることになったが、「調理中に子供が近づいてもすぐわかる!」(たけださん)と、意外なメリットも
ボルボ 240エステート▲たけださんがプロデュースしたBBQエプロン。収納が豊富で、ポケットに手を入れるとミトンとして使える便利な機能も備える
ボルボ 240エステート▲リアゲートは初期型のスモールウインドウ仕様に交換されている。クラシカルな雰囲気満点
文/櫻井 香、写真/見城 了、逢坂 聡

櫻井 香

フリーエディター

櫻井 香

男性総合誌の編集者を経て、フリーランスに。雑誌メディアを中心に、カルチャー、アウトドア、ファッションなど、様々な企画を編集・執筆。これらのジャンルとクロスオーバーする形で車の楽しみ方を俯瞰し、非マニア層にもわかりやすい企画を得意とする。