トヨタ ソアラ 【プレイバック試乗】
カテゴリー: トヨタの試乗レポート
2009/10/16
コンセプト
ソアラ哲学を受け継いだ一流のおもてなしカー
今回の4代目ソアラの特徴はなんといってもメタルトップコンバーチブルだ。このルーツは、2代目ソアラ時代の電動メタルトップタルガルーフ車「ソアラエアロキャビン」に行き着く。これは、“その時代の最先端技術と、培われたこだわりの技術でチャレンジャブルたれ”といったトヨタのソアラ哲学が脈々と受け継がれている証である。ただ今回のソアラは、オープンカーに乗るといったマインドや雨が降ってもすぐに屋根の開閉ができるといったフレキシブルさだけを追求したものではない。オープン、クーペに左右されないラグジュアリィ感。海外では“ジュエルレクサス”と呼ばれるほどのスタイリッシュさ。まさに向かうところ敵ナシのおもてなしカーに仕上がっている。
室内&荷室空間
オープンはインテリアもエクステリアの一部
コンバーチブルのインテリアは比較的外から目に留まることが多い。こういった性格上、室内はウッドパネル&本革で彩られている。3色ある内装色は8種類のボディカラーすべてと組み合わせ可能で妥協のないコーディネイトができそう。本革のシートは、滑りにくく乗り降りしやすい設計。助手席には簡略化されがちなシート調整機構も備えられている。またオープンカーによくあるスポーティゆえの疎外感もなく、ドライバーと一緒の空間を楽しめるのが心地いい。
ラゲージはメタルトップ格納庫になるため、ある程度あきらめは必要だが、あくまで2+2ということで納得のいくところだ。
ドライブフィール
全体的にまとまった作り安定した走りが楽しめる
これまでコンバーチブルというだけであきらめねばならなかった静粛性や風の巻き込みなどは、ヘタなセダンよりも満足のいくレベルである。セルシオのエンジンに吸排気系のチューンを施したエンジンとボディや足回りのバランスも良く、初心者でも運転しやすい。これも全体のまとまりの良さがなせるワザだろう。ただしAIシフトはレスポンスが良すぎてラフな扱いにはそれなりに反応する。このあたりをうまく扱うところがドライバーの腕の見せどころになりそうだ。タイヤは、スペアタイヤが必要ないランフラットタイヤ(オプション)がオススメ。構造上ノーマルに比べて、乗った感触がやや硬い感じは否めないが、乗り心地、ノイズともに普段の街乗り程度なら特に気にならない。18インチという超偏平サイズを感じさせることも全然ない。スペアタイヤがないぶんラゲージ容量も確保される。
こんな人にオススメ
価格的にもハイレベルなこともあり、自分の時間の増えた年配の夫婦にこそ似合うのでは。ロングドライブでも疲労度は少ないし、女性でも取り回ししやすいので奥様もラクラク運転できる。ラグジュアリィでありながら、その気になればスポーティにも楽しめる懐の深い優しさは、本物を知る人にこそ似合うハズ。SPECIFICATIONS
グレード | 430SCV |
駆動方式 | FR |
トランスミッション | 5AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4515 x 1825 x 1355 |
ホイールベース(mm) | 2620 |
車両重量(kg) | 1730 |
乗車定員 | 4人 |
エンジン種類 | V型8気筒DOHC |
総排気量(cc) | 4292 |
最高出力 | 206kW(280ps)/5600rpm |
最大トルク | 430N・m(43.8kg-m)/3400rpm |
車両本体価格 | 600.0万円 |
トヨタ ソアラ 【プレイバック試乗】/試乗レポート
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