Q. 販売店が購入時の約束を守ってくれない場合はどうすればいい?

趣味性の高い古い車を現状販売で購入。購入後もある程度のトラブルは見てくれるとの約束で契約したのに、実際にトラブルが起きると「専門店に行け」と言われました。契約時の約束を破るなんてありなの?

A. 「ある程度」が指す範囲をきちんと決める必要がある

一般的に現状販売に保証は付かないのですが、今回は「ある程度は見る」と言っているのがポイントになります。ここで問題になるのは、「ある程度」の範囲なのですが、発言自体が言った、言わないの水掛け論になる可能性もあります。

こういったトラブルを避けるには、どこまでならアフターケアが可能なのか確認を取り、契約時に一筆書いてもらう必要があったと思われます。

ただし、「どんな状態でも直してもらえると、販売店側が購入者に意図的な勘違いをさせた」「トラブルの原因が購入前の隠れた瑕疵(かし)によるものだった」などの事実があった場合には、損害賠償や修理にかかった経費(高速代など交通費も含む)の請求ができるでしょう。

ここがポイント!

本来、現状販売に保証は付きません。別途保証を付ける交渉をした場合には、どこまで保証可能なのかを確認して、契約前に一筆書いてもらいましょう

■使える法律用語■

隠れた瑕疵(かくれたかし)
取引時に買主が通常の注意を用いても発見できないようなキズや欠陥のこと。責任は売り主に発生する。代替性があるものなら交換すればよいが、中古車は一物一価なので、損害賠償か契約解除による解決が行われることが多い