Q. 凹みの修理を条件に契約したが、修理の見積もりが送られてきた。無料でなければ契約をキャンセルしたい!

凹みの修理を条件に契約を結んだのですが、後日、修理の見積もりが送られてきました。無料でなければ契約を無効にしたいのですが可能でしょうか?

A. 購入者、販売店の両方が錯誤している状態。購入者の錯誤が認められれば契約を無効にできる可能性も

このケースでは、修理に関して購入者が「無料」と、販売店が「有料」と捉えてしまい、そこに錯誤(勘違い)が生じている状態です。本来、金銭の発生を確認して契約書に一筆書いておくべきなのですが、それがなされなかった場合、最終的には裁判での決着になるでしょう。

一般的には、ちょっとした凹みならば無料であり、誰が見ても無料で直せない凹みなら有料といった具合で、客観的な判断が下されます。ここで無料修理が購入の大きな要因を占めており、購入者側の「動機の錯誤」が認められれば契約は無効にできるでしょう。

ただし、その場合は販売店側が修理代を無料にするなどして譲歩してくれるケースが多いと思われます。

ここがポイント!

購入時に修理などがある場合、必ず有料か無料かを確認。契約書に特記事項として一筆書いてもらうこと

■使える法律用語■

動機の錯誤
購入の段階において、主観的な認識と客観的な事実の間に誤解が生じている状態。今回のケースでは、凹みの修理が有料だという情報が事前に得られなかったので契約自体が無効になる可能性がある