Q. 燃費の良さがウリの車を購入。しかし、期待どおりの数値が出ず、カタログ値も大きく下回っている。返品は可能?

燃費が良いことがウリの車を購入したのですが、期待どおりの数値がまったく出ません。カタログ値も大きく下回っているのですが、返品できますか?

A. 燃費は色々な要因によって決まります。ただ燃費が悪いというだけで返品するのは難しいでしょう

カタログに記載されている燃費を下回っているとのことですが、カタログの燃費は一定条件下での数値ですので、目安にはなっても必ずその数値が出るとは言い切れません。

そもそも燃費は運転技術などに大きく左右されるので、燃費が悪い=不具合と限定できません。もしもカタログ値20km/Lの車で、どんなに燃費に優しい運転をしても5km/Lしか出ないという場合などであれば、それは車両の不具合が考えられますが、それでもどの部分に不具合があるか立証する責任は買い主側にあります。

どうしても「燃費が悪すぎる」と感じるならば、ディーラーなどで点検して原因を突き止めた上で、販売店の瑕疵担保責任を追及すればいいでしょう。この場合、購入から長い期間が経っていたら、購入時から不具合があったのかどうかも立証しなくてはいけないので、早い段階で燃費が悪い原因を突き止める必要があります。

ここがポイント!

運転技術などによる燃費の違いは許容範囲内。もしも極端に燃費が悪い場合でも、原因を突き止める責任は買い主側にある

■使える法律用語■

瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)
購入する際に、商品に一見して発見することができないキズや故障があり、買い主がこれを知らない、かつ知らないことに過失がない場合、買い主は瑕疵の存在を知ったときから1年以内であれば代替物との交換や損害賠償請求ができる