Q. 車検が残っている車を購入。後日、ガソリンスタンドで「タイヤの溝が減っていて、車検に通らないかも」と言われた。販売店でタイヤを換えてもらうことは可能?

車検が半年以上残っている車を購入。後日、ガソリンスタンドに寄ったときの簡易チェックで「タイヤの溝が減っていて、車検に通らないかも」と言われました。購入した販売店でタイヤを交換してもらうことはできますか?

A. 購入した時点でその車が車検に通る状態であった場合には、交換はできないでしょう。ただし、購入した時点でスリップサインが出ていた場合などは、隠れた瑕疵が認められる可能性もあります

「タイヤの溝が減っていて、車検に通らないかも」という表現が「今は大丈夫だけれど、半年後の車検まではもたない」という意味ならば、交換は難しいでしょう。購入した時点では、車検に合格して問題ない状態だからです。

しかし、購入した時点でスリップサインなどが出ていて明らかに走行に支障がある状態ならば、隠れた瑕疵として交換に応じてもらえる可能性があります。さらに、タイヤについて質問したときに「次の車検まではもつ」とか「摩耗はない」などの断言があった場合は、「不実の告知」に問われることもあるでしょう。とはいえ、スリップサインなどは自分の目でも確認できる項目。自らしっかりチェックすることも必要でしょう。

ちなみに、ガソリンスタンドの店員が自分の店のタイヤを売るために、たいして摩耗していないのに「車検に通らない」と言っている可能性もありますので、直ちに鵜呑みにしないで、自分自身でタイヤを確認することも大切です。

ここがポイント!

タイヤは消耗品。購入時には、自分の目で摩耗具合などをしっかりと確認すること。納得した上で購入するようにしたい

■使える法律用語■

不実の告知
重要事項について事実と異なることを告げること。消費者が事実であると誤認して契約を締結した場合、契約を取り消すことができる