第115回 販売店に探してもらった車は絶対に買わなきゃダメ?
カテゴリー: 契約のトラブル
タグ:
2011/10/18
Q. 売却済み中古車の代わりに探してもらった車、購入拒否はできないの?
売却済み中古車の代わりに、販売店が近い条件の車を探してくれることになりました。
もし気に入らなかったら、購入をこばんでも大丈夫?
A. 細かい条件を指定したらなら実費を支払う可能性も
一般的には、ユーザーが気に入る車を見つけるのは企業努力に当たるでしょう。商談や契約はあくまで実物が用意された後の話です。
ただし、ボディカラーや年式、走行距離、オプションなど細かい条件を指定して探してもらった場合は話が別。一方的な理由での解約については、販売店が車を探すために支出した費用は、信義則上ユーザー側の負担となる場合があると考えられます。
ほかにも、希望の車が見つかったにもかかわらず、予算の都合で買えなくなったとか、別の車が欲しくなったなどユーザー側の一方的な理由で契約を反古にする場合は、信頼利益に基づいて、交通費や日当などの実費程度の賠償が発生する可能性があります。
ここがポイント!
探してもらう=購入ではないが、細かい条件があると実費負担も。買う気もないのに、お願いは厳禁です。見つかった後のことも考えましょう
■使える法律用語■
信義則(しんぎそく)
「信義則」とは「信義誠実の原則」の略。契約などのときに、お互いが相手方の信頼を裏切らないよう行動すべきであるという法律上の原則。この信義則に基づき、相手に対して契約成立までの間に支出した費用などを請求できる場合がある日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
第115回 販売店に探してもらった車は絶対に買わなきゃダメ?/渋滞ができる法律相談所