欧州ではマイクラとして販売され、人気車となっている日産マーチは、現地で中古車価格も高い!?
さらにグローバルセダンの代名詞ホンダ・アコードの北米や欧州での人気ぶりはどんなものなのか?

イギリスではマイクラの名で現地生産される人気の高いモデル

NISSAN MARCH
日産 マーチ(現行)

MINI
ミニ(現行)

日産 マーチ|世界で戦う日本車を狙え ミニ|世界で戦う日本車を狙え
ビーンズを思わせる曲線を多用したエクステリアのボディはコンパクトながら、大人4人が快適に過ごせる。食材をテーマにした多くのボディカラーや“コンラン”とのコラボモデルなどバリエーションが豊富だ。

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メカニズムは最新となったものの、ひと目でミニとわかるデザイン、センターメーターのインテリアなどは40年近く生産された初代ミニのアイデンティティが継承されている。オープンモデルやクラブマンも設定する。

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いまだに先代モデルも人気をキープしている
マーチはそのチャーミングなデザインで欧州でもかなり人気の高いモデルである。日本国内では2002年にグッド・デザイン賞を受賞しているが、欧州でも2003年に30カ国600名以上のデザイナーが選ぶヨーロピアン・オート・デザイン・アワードを獲得するなど、スタイリングの評価は高い。販売開始から5年が経過しているが、その評価は現在も変わらない。

欧州市場でのネーミングはマイクラ。欧州仕様はイギリス・サンダーランド工場で製造されており、ハッチバックモデルは5ドアと日本国内市場からは姿を消した3ドアの2つのボディバリエーションを用意している。またエンジンには1.2Lと1.4L、1.6Lのガソリンに加えて、1.5Lのディーゼルも設定されている。イギリスでの価格は8645ポンド( 約160万円)から1万1805ポンド( 約218万円)。ライバルモデルは1万1595ポンド( 約214万円)から価格設定されている現行型ミニである。2つのキュートな“カエル顔”が人気の争奪戦を展開している状況だ。

現地の中古車市場をのぞくと、先代もいまだ人気があることから、現行型は最も安い価格帯でも3300ポンド(約61万円)からとそこそこの値段が付いている。そんなクルマが、日本ではなんと10万円台から購入が可能。ヨーロッパ人も羨む激安価格で手に入れられる。


スポーティな走りと信頼性が北米&欧州で高く評価されている

HONDA ACCORD
ホンダ アコード(現行)

BMW 3Series
BMW 3シリーズ(現行)

ホンダ アコード|世界で戦う日本車を狙え BMW 3シリーズ|世界で戦う日本車を狙え
3ナンバーサイズとなった現行型のアコードは欧州仕様車と共通の外観を採用。エアロダイナミクスを追求し、CD値0.26という空力性能を実現。さらにハイパワーユニットを搭載し、走りを磨いたユーロRも設定する。

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ブランドの主力モデルであり、スポーティセダンのベンチマーク。全幅は1800mmを超えるほどサイズアップしているが、“駆け抜ける喜び”は全くスポイルされていない。MT車も設定する数少ないFRセダンだ。

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世界各国で1億台以上を販売した世界戦略車
アコードは日本よりも海外で成功したグローバルモデルである。1976年に登場した初代モデルから、その視線は世界を向いていた。1980年代になると日本車として初めて海外生産を行い、北米では1980年代前半から1990年代頭にかけて実に15年もの間、最も売れている日本車としてトップに君臨し続けた。また欧州でも1970年代から販売されており、イギリスでは初代デビューの翌年から販売が開始されている。

昨年、デビュー30周年を迎えたアコードだが、その誕生から現在までに全世界で販売された数は、実に1億5800万台。世界で最もよく知られているセダンの一つであることを証明した。

なかでも北米、欧州で大きな成功を収めたのが7代目アコードである。デビューは2002(H14)年。このモデルから日本仕様と欧州仕様は共通のボディとなる。一方で北米では、日本国内で販売されるインスパイアがUSアコードとして販売されることになったため、日本&欧州仕様のアコードは、ホンダの高級ブランドであるアキュラからTSXとネーミングされ販売されることになった。

海外の評価は高く、アメリカのコンシューマーリポートでは、スムーズに回るエンジン、旋回性能の高さ、安定したグリップ力などが高く評価され、オススメの車種として紹介されている。また欧州ではリライアビリティ=信頼性の高いクルマとしての評価を得ている。

走りの良いセダンということから、欧州ではパサートやモンデオなどがFF車のライバルにあたり、FRまでも含めれば、グローバルセダンの指標であるBMW3シリーズもアコードのライバルの一台として名を連ねる。そんな強力なモデルたちに対しても、アコードはひけを取らないどころか、イギリスでは3シリーズの一部グレードを除けば、なんとアコードのほうが総合評価は高いのだ。それほどまでの実力をもつクルマだが、日本での人気はいまひとつ。そのおかげで中古車が安く買えるという恩恵にあずかれる。
Report/ 河村康彦、編集部
※この記事は、カーセンサー関東版21号(10月16日発売)の特集をWEB用に再構成したものです