日産 ムラーノ VS マツダ CX-7 PART2:使い勝手が優れているのはどっち?
カテゴリー: クルマ
タグ:
2009/05/13
PART2 使い勝手が優れているのはどっち?
日産 ムラーノ
↑インパネ表面にソフトパッドを使用するなど、プレミアムSUVらしい上質な居住空間が魅力。Aピラーが気になるもののアップライトな着座位置は、視界も良好で優れた取り回し性に貢献。ラゲージスペースは十分な広さはもちろん、ラゲージアンダーボックスを備えるなど、使い勝手も良好だ |
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マツダ CX-7
↑室内空間はRX-8やアテンザをそのままSUVに変化させた印象で、着座姿勢もセダンやクーペ的でアップライトなムラーノとは対照的。ただし大容量のセンターコンソールなど、居住空間の小物入れは豊富に用意されている。ラゲージスペースは床面が低く平らなうえ、面積も十分で使いやすい |
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車格に見合った上質な居住空間が魅力のムラーノ
ムラーノはインパネ表面にソフトパッドを使うなどし、樹脂感が強かった先代に比べ、車格に見合ったより上質な居心地の良さが実感できる。凝った外観デザインに対し、あっさりと仕上げてあるのも好感がもてる。ただし、ステアリングコラム右下に給油口オープナー、後席折り畳みスイッチ(左右個別)など、グロメット含め計7個ものスイッチがズラッと並ぶのだが、これは覚えるまではとっさの操作は難しそう。シートは前後とも“フカッ”とした着座感が心地よい。後席は足元スペースも十分あり、床がほぼフラットだから自由な姿勢がとれる。頭上空間はタップリだ。前席はPart1のフル乗車のリポートにもあったが、シートを前寄りにした乗車姿勢だと、大きく傾斜したAピラーが眼前に迫る。
ラゲージスペースはホイールハウスの張り出しはあるが、高さは低い。なので箱状のものなど、かさ張るものでも多少の影響のみで積み込める。床面を持ち上げると、買い物バッグなどを置くためのパーティションネットが床板とともに立ち上がってくる。
アイデアは嬉しいが、立ち上がった状態のネットが三角形でバッグを支える部分が斜めのため、中身であふれた買い物バッグでは、左右方向の固定がやや心もとないかも。いっそリッドを2分割の両開きにし、ネットを片側支持ではなく“渡す”ように張れば解決するのでは?
センターコンソール後方の引き出し式小物入れは、特大容量。ペットボトルが3~4本程度入る。グローブボックスの容量もたっぷりしている。
クーペやセダンを彷彿とさせる着座姿勢が印象的なCX-7
一方のCX-7は、まさにRX-8やセダンのアテンザをそのままSUVに“変化させた”印象の室内空間。特にインパネ回りは、ブラックを基調にマットシルバー(やピアノブラック)をアクセントに配したスポーティな雰囲気。ただしAピラーを設け、小さな三角窓がある点のみがミニバン的。しかし再び逆に、運転席の着座姿勢はセダンorクーペ的で座面と床の高低差が小さく、着座位置のみ床ごと“CX-7分(=SUV分)”高くなった印象。考え方の違いだが、アップライトなムラーノの着座姿勢との違いがある。
サンバイザーは、サイドウインドウ側に90度動かして使う際、さらに内蔵されたエクステンションを引き出せば、広範囲の遮光が可能に。高い着座位置は日差しが注ぎ込みやすいので、これは親切な装備だ。
とはいえ、シート自体は停車時でチェックする限り、前後とも座面全体で身体を受け止めてくれる感触。なので、Part1のフル乗車試乗で報告のあった“横スベリする問題”は、表皮の影響なのだろう。
またデザイン優先か!? と思えるCX-7ながら、後席のドアガラスはオープン時、完全に下まで下り切る。子供の身体が車外に飛び出さないよう途中まででガラスが残ったほうが良い…という意見もあるが、大人にはやはりガラスが残らないほうがスッキリするというものだ。
後席のスペース自体は、足元はもちろん、頭上も十分な空間が設けられている。ただし後席中央は3点式シートベルトは備えるものの、ヘッドレストが装備されない。
ラゲージスペースはホイールハウスがそびえ立つように高めだが、実質的に空間への影響は少ない。床面が低く平らな面積はまずまずの広さ。容量自体も十分で、便利なワゴンのような使い勝手だ。後席の背面にあるフックは実際のシーンで活用できそう。
ほかにSUVらしいのは、センターコンソールが大容量ということ。ペットボトルを立てて入れられるほどの深さがある。
今回のまとめ
いかに心地よく快適な移動空間か。この実にシンプルな判断基準からムラーノを評価したい。
次回予告
取り回しや駐車しやすさを検証しよう!
取り回しや駐車しやすさを検証しよう!
今回のテスト車両
日産 ムラーノ | |
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テスト車両 | 250XV FOUR 357.0万円 |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | CVT |
全長×全幅×全高(mm) | 4825×1895×1730 |
ホイールベース(mm) | 2825 |
車両重量(kg) | 1790 |
最小回転半径(m) | 5.7 |
乗車定員(人) | 5 |
エンジン種類 | 直4DOHC |
総排気量(cc) | 2488 |
最高出力 [kW(ps)/rpm] |
125(170)/5600 |
最大トルク [N・m(kg-m)/rpm] |
245(25.0)/3900 |
使用燃料 | 無鉛レギュラー |
燃料タンク容量 | 82L |
10・15モード燃費 (km/L) |
11.0 |
実用燃費 (km/L) e燃費提供 |
現在調査中 |
タイヤサイズ | 235/65R18 |
マツダ CX-7 | |
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テスト車両 | クルージングパッケージ 340.0万円 |
駆動方式 | 2WD |
トランスミッション | 6AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4680×1870×1645 |
ホイールベース(mm) | 2750 |
車両重量(kg) | 1640 |
最小回転半径(m) | 5.7 |
乗車定員(人) | 5 |
エンジン種類 | 直4DOHC+ターボ |
総排気量(cc) | 2260 |
最高出力 [kW(ps)/rpm] |
175(238)/5000 |
最大トルク [N・m(kg-m)/rpm] |
350(35.7)/2500 |
使用燃料 | 無鉛プレミアム |
燃料タンク容量 | 69L |
10・15モード燃費 (km/L) |
9.1 |
実用燃費 (km/L) e燃費提供 |
現在調査中 |
タイヤサイズ | 235/60R18 |
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