PHEV・PHVとは? オススメ車種13選やハイブリッド車との違いを解説!
カテゴリー: 特選車
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2023/04/07
エコカーへの注目度が高まっている昨今、PHEV(プラグインハイブリッド車)の購入を検討している人も少なくないだろう。
そこでこの記事では、そもそもPHEV・PHVとはどんな車なのか、ハイブリッド車との違いや選び方、具体的なオススメ車種を紹介しよう!
目次
- PHEV(プラグインハイブリッド車)とは?
- PHEVのメリット
- PHEVのデメリット
- PHEVの選び方・ポイント
- 【PHEVオススメ13選】
- 1.トヨタ プリウス PHV(2代目)
- 2.トヨタ ハリアー(4代目・現行型)Z(プラグインハイブリッド)
- 3.トヨタ RAV4(4代目・現行型)Z(プラグインハイブリッド)
- 4.三菱 アウトランダー PHEV(初代)
- 5.三菱 エクリプスクロス(2代目・現行型)PHEVモデル
- 6.三菱 アウトランダー(3代目・現行型)
- 7.マツダ CX-60(初代・現行型)PHEV
- 8.レクサス NX(2代目・現行型)450hプラス
- 9.ミニ ミニクロスオーバー(2代目・現行型)クーパーSEオール4
- 10.ボルボ V60(2代目・現行型)リチャージ
- 11.メルセデス・ベンツ Eクラス(5代目・現行型)E350 e&E350 de
- 12.BMW X3(3代目・現行型)xドライブ30e
- 13.ジープ レネゲード(初代・現行型)4xe
- 【Q&A】PHEVに関するよくある質問
PHEV(プラグインハイブリッド車)とは?
PHEVとは、充電スタンドなど外部から充電できるハイブリッド車のことで、電気自動車(EV)とハイブリッド車それぞれの機能を備えている。
ガソリン/ディーゼルエンジンとモーターの両方を搭載しており、モーターだけで走ることもできるが、バッテリーに蓄えた電気が少なくなるとエンジンが始動し、エンジンの力で走る。ただ、エンジンによって発電できるため、走行中に発電を行いながらバッテリーに電気をためることもできる。
つまり、モーターだけでなく、ハイブリッド車のようにエンジン+モーターあるいはエンジンだけでも走行することができるというワケだ。
外から補充するエネルギーは、ハイブリッド車がガソリン/ディーゼルのみであるのに対し、PHEVは電気とガソリン/ディーゼルの2種類。ちなみにPHEVは「Plug-in Hybrid Electric Vehicle(プラグイン・ハイブリッド・エレクトリック・ビークル)」の略称だ。
また、PHVについては、メーカーの呼び方が違うだけでPHEVと同じだ。例えばトヨタはPHV、日産やホンダ、三菱などはPHEVと呼ぶ。ちなみに、PHVは「Plug-in Hybrid Vehicle」の略称だ。
PHEVのメリット
多くの利点があるPHEV(プラグインハイブリッド車)だが、ここではガソリン/ディーゼル車やハイブリッド車、電気自動車と比べた際のメリットを解説しよう!
■燃費性能が高い
通常のハイブリッド車と同様に、PHEVは燃費性能が高い。バッテリーの電力を使ってモーター走行するので、ガソリン車やディーゼル車より低燃費であることが多い。ランニングコストの節約にもつながる!
■高トルクで加速がスムーズ
主にモーターで走行するPHEVだが、モーターは発進時から最大トルクを発揮できるため、加速がスムーズ! 街中でキビキビ走れるだけでなく、独特のフィーリングも楽しめる。
■静粛性が高い
モーター走行時にはエンジンを起動しない。つまり、エンジン音が発生しないので、室内は静かで快適。エンジンによる振動もないので、運転中の負担も軽減できる。深夜の住宅街を走る場合でも、周囲への騒音をそこまで気にせずに済むはずだ。
■大型の蓄電池として活用できる
PHEVは外部から充電できるだけでなく、給電も可能。屋外で家庭用の家電を使うこともでき、キャンプなどのレジャーで大活躍! 車から家へ給電するシステム「V2H」対応車なら、災害発生時も安心だ。
■減税や補助金を受けられる
PHEVは自動車重量税がエコカー減税によって新車登録時と初回車検時は免除。自動車税もグリーン化特例によって新車登録年度の翌年度分がおおむね75%軽減される。かつての自動車取得税に該当とする「環境性能割」が非課税となる。「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」をはじめ、国や各自治体からの補助金も用意されている。
■走行中の排出ガスが少ない
PHEVは長い距離をモーター走行できるので、エンジンを使うシーンがハイブリッド車より少ない。当然エンジンからの排出ガスが減るので、日常生活で利用する範囲においてはエコだ!
■コーナリングが安定し、走りが重厚な傾向に
PHEVは車体下部に重くて大きいバッテリーを搭載することが多い。結果的に重心が低くなるため、ハンドリングが良くなるケースがある。また、車体もハイブリッド車より重くなるため、走りの重厚感が増すことも!
■外部給電がしやすい
ハイブリッド車の中には外部給電できる車種もあるが、利便性はPHEVに分がある。供給できる電力量が大きいし、最近のPHEVはコンセントの数も多い。中には車外から給電できる車種もあるなど、外部給電の使い勝手に優れている。
■減税や補助金を多く受けられる
ハイブリッド車でもエコカー減税などの対象となるが、一部の車種を除けば免除額はPHEVの方が大きい。また、クリーンエネルギー自動車導入促進補助金などは、ハイブリッド車では利用できない。
■航続距離が長い
PHEVは電気自動車よりもモーターだけの航続距離は短い。しかし、エンジンでもモーターでも走れるため、PHEVの方がトータルの航続距離が長い傾向にある。1日に長距離を走る人にはうれしいところだ。
■補充にかかる手間が少ない
PHEVは電気自動車よりバッテリーが小さいので、充電にかかる時間が短い。また、ガソリンスタンドで給油可能なのも利点。都市部では充電スタンドが充実してきたが、山間部などではまだ不十分。電気自動車は充電スタンドの有無に注意が必要だが、PHEVならガソリンスタンドで給油もできるので、エネルギー補充に困ることは少ないはずだ。
PHEVのデメリット
何事にも一長一短があるもの、PHEV(プラグインハイブリッド車)にも購入時に知っておきたいネックがある。ガソリン/ディーゼル車やハイブリッド車、電気自動車と比べた際のデメリットを解説する。
■ガソリンを劣化させるリスクが高い
街乗り中心でこまめに充電する場合、燃料タンク内のガソリンが使われず劣化するケースがある。ガソリンは半年ほどで劣化するといわれているので、エンジンを長期間使わない際は注意が必要だ。なお、最近ではガソリンの劣化を注意表示で教えてくれたり、自動でエンジンを使ってガソリンを消費する車種もある。
■車両本体価格が高い傾向にある
PHEVはエンジンと燃料タンクに加えて、モーターや大容量のバッテリー、制御装置……と、ガソリン/ディーゼル車よりも備品点数が多い。そのため、車両本体価格が高価になりやすい。
■ハイブリッド走行だけだと低燃費とは限らない
EVモードを除いたPHEVのハイブリッド走行は、ハイブリッド車より燃費性能で不利。PHEVはバッテリーを積んでいる分、車体が重いからだ。高速道路の移動が多いなど、ハイブリッド走行が利用の中心となる人は考慮しておこう。
■車両本体価格が高い傾向にある
バッテリー容量が大きく給電などの機能が加わっているため、PHEVはハイブリッド車よりも車両価格が高くなりやすい。ランニングコストはPHEVが有利なので長期的には経済的だが、購入時にはより多くの予算が必要となる。
■EV走行でのトルクや航続距離は不利
PHEVのEVモードは、電気自動車よりもトルクと航続距離において分が悪い。ガソリンと燃料タンクを積んでいる分、PHEVのモーターやバッテリーはコンパクトとなっているからだ。長距離ドライブをほとんどしない人は、PHEVとEVのどちらが自分の生活に合っているか、事前に比較検討した方が良いだろう。
PHEVの選び方・ポイント
PHEV(プラグインハイブリッド車)を選ぶ際に最も重要なのは、自分のライフスタイルに合った車かどうか。他の車と同様に、ボディサイズやデザイン、積載量などに問題ないことが大前提だ。
そのうえで、PHEVとしての機能を左右する5つのポイントに注目しよう!
PHEVを選ぶならコストは気になるところ。長期的な節約をするためには、ハイブリッド走行の燃費性能と、EV走行の電費性能の高さは欠かせない。自分がよく使うと想定される走行モードが低燃費・低電費かは必ずチェック! もちろん、両方が優れているのがベストだ。
EVモードで走れる距離が長い方が、低コストになる。つまり、EVモードの航続距離もチェックポイントのひとつだ。併せて、EVモードの最高速度も確かめたい。最もガソリンを使用する高速道路において、EVモードで巡航できれば大きな節約効果が期待できるからだ。
PHEVは充電しなくてもエンジンで走れる。ただ、電気代の方がガソリン代よりも基本的に安いため、こまめに充電すればコストを抑えられる。そのため、充電時間も要チェック! ただ、多くの車種では、普通充電だと100%まで充電するのに数時間はかかる。自宅外での充電を前提とするなら、急速充電に対応しているかも重要だ。
PHEVは一般家庭が保有できる最大の“バッテリー”。その給電能力に魅力を感じる人は多いだろう。特にキャンプなどで家電を使いたい人は、車内のコンセント数や配置が使いやすいか確認しよう。加えて、ボディなど車外にコンセントが備わる「AC外部給電システム」の有無も調べたい。ドアを開けずに充電できるのは、とても便利だ。
防災観点でPHEVを検討しているなら、V2Hに対応できるかもポイントとなる。V2Hに対応している車種は国産車が中心なので、その最新モデルを中心に検討すると良いだろう。なお、V2Hの導入には高額な機器と、その設置が必要となる。V2Hの利用を考えているなら、PHEVの購入より前にV2Hを導入できるかを確認しよう。
PHEVオススメ13選
車としての使い勝手を考慮しながら、PHEV(プラグインハイブリッド車)としても優秀な車種をピックアップした。オススメ13モデルの中から、自分にぴったりの1台を見つけよう!
トヨタ プリウスPHV(2代目)
2023年3月15日に新型が発売されたばかりのプリウスだが、こちらの2017年2月に登場した2代目プリウスPHVは捨てがたい選択肢だ。
ベースとなった4代目プリウス(ハイブリッド車)と比べて全長が105mm長く、スタイルがスポーティ。また、約150kgほど重たいことを生かして、走りは上質だ。時速130kmまでモーターで走ることができるので、静粛性も高くなっている。
PHEVとしての実力も十分以上で、EVモードでは60km走行可能。電費はWLTCモードで9.35km/kWhと、いまだトップクラスだ。付属のヴィークルパワーコネクターを利用すれば、スムーズに外部給電できる。オプション装備だが、停車中に太陽光発電ができるルーフの大型ソーラーパネルもユニーク。新型では非対応となった急速充電も可能だ。
カーセンサーでは約630台が掲載。平均価格は約265万円で、総額180万円から狙うことができる。平均走行距離は約4万2500kmとなっているが、2万km台の物件は110台以上ある。今ならまだ低走行の物件も手に入るので、注目してみてほしい。
【2代目プリウスPHVの注目データ】
■ハイブリッド燃費(WLTCモード):26.2~30.6km/L
■電力消費率(WLTCモード):7.87~9.35km/kWh
■総電力:8.8kWh
■総電圧:351.5V
■普通充電:200V/16Aで2時間20分。100V/6Aで約14時間
■急速充電(80%充電):約20分(オプション)
■V2H対応:可能
■新車時価格帯:338.3万~401万円
■中古車価格帯:149万~438万円
トヨタ ハリアー(4代目・現行型) Z(プラグインハイブリッド)
優雅さを追求したクロスオーバーSUVとして、内装の品質が重視されている現行型ハリアー。上質感あふれる走り、馬のくらをモチーフとしたコンソールなどのデザインで人気を集めている。
そんな現行モデルに2022年10月、PHEVモデルが追加。PHEVは最上級グレードである「Z」に設定されている。
全車フルタイム4WDの「E-Four」となるが、通常のハイブリッド仕様よりもフロントモーターの出力およびリチウムイオンバッテリー容量が大幅アップ。システム最高出力は306psに。旧型に搭載された3.0L V6エンジンをも大きく上回るパワーだ。満充電時のEVモードなら、モーターだけで93kmを走行可能。パワフルなだけでなく最上級グレードにふさわしい静粛性も備えている。
デビューから約半年たったが、半導体不足やコロナ禍によって納車が遅れているため、カーセンサーでも掲載台数はわずか4台。うち3台は1000km未満となっている。早く乗りたい人は検討してみるのも良いだろう。
【4代目ハリアー(PHEV)の注目データ】
■ハイブリッド燃費(WLTCモード):20.5km/L
■電力消費率(WLTCモード):6.25km/kWh
■総電力:18.1kWh
■総電圧:355.2V
■普通充電:200V/16Aで約5時間30分。100V/6Aで約33時間
■急速充電:非対応
■V2H対応:非対応
■新車時価格:620万円
■中古車価格帯:638万~707万円
トヨタ RAV4(4代目・現行型) Z(プラグインハイブリッド)
2020年6月に発売された4代目RAV4(日本市場。世界では5代目)のPHEVモデル。登場時はRAV4 PHVとして独立した車種扱いだったが、2022年10月のマイナーチェンジでRAV4に組み込まれ、最上級グレード「Z」の1仕様となった。
ハイブリッド車と同様に、駆動力配分やブレーキを統合制御する「TRAILモード」が備わり、砂浜や泥濘地でもSUVらしい走りが楽しめる。プラグインハイブリッドシステム「THS II Plug-in」は、プラットフォームを共有するハリアーと共通。動力性能も全く同じだ。しかし、ハリアーより全長が短く、車重も軽いため、よりパワフルに加速する。モーターだけで走行できる距離が95kmになるのもGOODだ。
カーセンサーには44台が掲載。平均価格は約483万円だ。半数以上がデビュー翌年の2021年式、走行距離1万km未満の物件がほとんど。なお、2022年10月のマイナーチェンジ後のモデルはまだ掲載されていない。もし最新モデルを中古で発見したら、早めにするのが吉だ!
【4代目RAV(PHEV)の注目データ】
■ハイブリッド燃費(WLTCモード):22.2km/L
■電力消費率(WLTCモード):6.45km/kWh
■総電力:18.1kWh
■総電圧:355.2V
■普通充電:200V/16Aで約5時間30分。100V/6Aで約33時間
■急速充電:非対応
■V2H対応:非対応
■新車時価格帯:469万~563万円
■中古車価格帯:379万~639.9万円
三菱 アウトランダー PHEV(初代)
3代目アウトランダーをベースにしたPHEVで、2012年12月に登場。ボディサイズは全長4695mm×全幅1810mm×全高1680mmと、現行型アウトランダーに比べてコンパクトで、車重も1860~1930kgと同クラスのPHEVとしては軽量だ。
機敏に走ってくれる一方で、路面に応じて駆動力を適切に配分する「S-AWC」など、三菱がラリーで培ってきた技術を導入。頼もしい悪路走破性を誇っている。システムは2.4Lガソリンエンジンと前後モーターを組み合わせたものだ。
2015年7月のマイナーチェンジではモーターの作動領域が拡大。さらに2017年2月には動力性能アップと急速充電時間を短縮。2018年8月にもエンジンと駆動用バッテリーを一新、モーター出力を向上させるなど、年々改良されてきた。つまり、後期のモデルほどPHEVとして高性能と言えるだろう。
カーセンサー掲載台数は565台と豊富。最もボリュームが多いのはPHEVシステムの大幅なアップデートが実施された2018年式だ。2015年6月以前の前期型であれば、走行距離3万km未満の物件でも総額170万円台から狙える。
ただし、前期型は間もなく駆動用バッテリーの新車保証が切れる(初度登録から8年以内、走行距離16万km以内)。中古車選びの際には、駆動用バッテリーが交換されているか確認しよう。
【初代アウトランダー PHEVの注目データ】
■ハイブリッド燃費(WLTCモード):20.2km/L(後期型)
■電力消費率:4.68km/kWh(後期型)
■総電力:13.8kWh(後期型)
■総電圧:300V
■普通充電:200V/15Aで約4時間
■急速充電(80%充電):約25分(一部の年式でオプション)
■V2H対応:可能
■新車時価格帯:332万~529万円
■中古車価格帯:85.7万~624.1万円
三菱 エクリプスクロス(2代目・現行型) PHEV
現行型エクリプスクロスは、3代目アウトランダーとプラットフォームを共有しながら、ひとまわりコンパクトに仕上げられたクロスオーバーSUV。デビュー当初はガソリン車しかなかったが、2020年12月にPHEV車が追加された。
全高を低く抑えるとともに駆動用バッテリーを床下に搭載して重心を低くし、乗用車に近いキビキビしたハンドリングを実現している。PHEVのシステムは旧型アウトランダーと共通。2.4Lガソリンエンジン+前後モーターを搭載し、1900kg程度のボディには十分すぎる動力性能となっている。充電時間なども旧型アウトランダーと同等のスペック。この価格帯で急速充電とV2Hに対応しているのは素晴らしい。
カーセンサー掲載台数は126台。エクリプスクロス全体で見ると、PHEVの比率は約25%にまで及ぶ。走行距離1万km未満の物件は6割を占め、走行距離3万km程度で総額330万円から狙える。
▼検索条件
三菱 エクリプスクロス(2代目)G(PHEV)・Gリミテッド エディション(PHEV)・M(PHEV)・P(PHEV)・ブラック エディション(PHEV)× 全国
【2代目エクリプスクロス(PHEV)の注目データ】
■ハイブリッド燃費(WLTCモード):16.4km/L
■電力消費率(JC08モード):5.55km/kWh
■総電力:13.8kWh
■総電圧:300V
■普通充電:200V/15Aで約4.5時間
■急速充電(80%充電):約25分
■V2H対応:可能
■新車時価格帯:386万~465万円
■中古車価格帯:319万~560万円
三菱 アウトランダー(3代目・現行型)
三菱のフラッグシップSUVとなったアウトランダーは、現行型から全車PHEVに。アウトランダーPHEVはなくなり、「アウトランダー」に統一された。プラットフォームは日産 エクストレイルと共通だが、パワーユニットは三菱が独自に開発したパラレルハイブリッド式となる。
エンジンは旧型と同じだが、前後モーターの出力や駆動用バッテリーの総電力量、燃料タンク容量が大幅に向上。走りが力強くなり、EVモードの航続距離も87kmまで延長された。
また、リアモーターとコントールユニットを一体化&小型化したことで、7人乗り仕様が設定された。アウトドアを楽しむ趣味の車としてはもちろん、ファミリーカーとしても活躍してくれるだろう。
2021年12月のデビューからまだ1年半もたっていないが、カーセンサーには125台が掲載。上級グレードのPが7割以上を占めるため、平均価格は約520万円となっている。ただ、お得な物件も散見され、走行距離5000km未満の物件でも総額470万円から見つけることができる。
【3代目アウトランダーの注目データ】
■ハイブリッド燃費(WLTCモード):16.2~16.6km/L
■電力消費率(WLTCモード):5.14~5.35km/kWh
■総電力:20kWh
■総電圧:350V
■普通充電:200V/15Aで約7.5時間
■急速充電(80%充電):約38分
■V2H対応:可能
■新車時価格帯:462万~571万円
■中古車価格帯:445万~569.9万円
マツダ CX-60(初代・現行型) PHEV
マツダ初のPHEVモデルが、こちらの現行型CX-60。国産では珍しいラージクラスのクロスオーバーSUVで、全長と全幅はランドクルーザープラドをも上回る。PHEVモデルは最上位グレードという位置づけ。PHEVらしい静粛性が高く、マツダらしい優れたハンドリングも満喫できる。
ユニークなのは、駆動系のレイアウトだ。PHEVのシステムは2.5Lガソリンエンジンを縦置きに配置し、エンジンとトランスミッションの間にモーターを挟み込む構成を採用。現在の主流は後輪をモーターのみで駆動する方式だが、プロペラシャフトで前後輪をつなぐFRベースとなっている。
現行型CX-60全体では100台ほど掲載されているが、PHEVはわずか3台。いずれも上位グレードのプレミアムスポーツで、走行距離も100km未満となっている。半導体不足によって新車の工場出荷が遅れている現在、中古車に狙いを定めるのも一案だ。
▼検索条件
マツダ CX-60(初代)PHEV Sパッケージ・PHEV エクスクルーシブ スポーツ・PHEV エクスクルーシブ モダン・PHEV プレミアム スポーツ・PHEV プレミアム モダン× 全国
【初代CX-60(PHEV)の注目データ】
■ハイブリッド燃費(WLTCモード):14.6km/L
■電力消費率(WLTCモード):メーカー非公表(推定値4.15km/kWh)
■総電力:17.8kWh
■総電圧:355V
■普通充電:100V・200V 3kWで約7時間/100V・200V 6kWで約3時間
■急速充電(80%充電):約25分
■V2H対応:可能
■新車時価格帯:539万~627万円
■中古車価格帯:470万~637万円
レクサス NX(2代目・現行型)450hプラス
レクサスで最初のPHEVが、2021年10月にデビューした2代目NXの450hプラス。コンパクトなクロスオーバーSUVであり、ラグジュアリーな車内空間としっとりと落ち着きのある乗り味が持ち味だ。パワーとトルクはもちろん、静粛性においても最上級グレードにふさわしいモデルと言える。
パワートレインは2.5Lガソリンエンジンと前後モーターの組み合わせで、4WDシステム「E-Four」を採用。モーターだけで87kmの走行が可能だ。走行モードはEVモードなど4種類が設定されている。
中でも注目なのはオートEV/HVモード。駆動用バッテリーの残量や道路の特性に応じ、自動的にEV走行とハイブリッド走行を切り替える「先読みエコドライブ」によって、電費&燃費の効率を高めてくれる。
登場から約1年半経ったNXのPHEVだが、今のところ掲載台数はわずか5台。半導体不足などの影響で新車の供給が遅れ、最近まで受注停止となっていた影響だ。現在は新車の受注が再開されたため、中古車も次第に増えていくはず。もちろん、いち早く手に入れたいなら中古車を視野に入れるのもアリ。いずれも走行距離1万km前後で、総額700万~800万円となっている。
【2代目レクサス NX(PHEV)の注目データ】
■ハイブリッド燃費(WLTCモード):19.6km/L
■電力消費率(WLTCモード):5.81km/kWh
■総電力:18.1kWh
■総電圧:355.2V
■普通充電: 200V16Aで約5時間30分/ 100V6Aで約33時間
■急速充電:非対応
■V2H対応:可能
■新車時価格帯:714万~753万円
■中古車価格帯:700万~929万円
ミニ ミニクロスオーバー(2代目・現行型)クーパーSEオール4
ミニ初のPHEVが2代目ミニクロスオーバーに設定されたSEクロスオーバー ALL4だ。PHEV充電口は専用クロームパーツで彩られ、ナッパレザーのステアリングも装備、内外装の各所にイエローの差し色が入るなど、特別感のある仕様となっている。
PHEVに搭載されるパワートレインは1.5Lガソリンターボ+リアモーター。ミニらしい、ゴーカートのような走行感覚も健在だ。後輪に1機のモーターを搭載するシンプルな構造のため、駆動用バッテリーの電力は10kWhと少なめ。しかし、モーターだけの駆動でも53kmを走ることができる。加速時にはエンジンが前輪を駆動し、システム最高出力224psを発生。ガソリン車のホットモデルをパワーで大きく上回っている。
カーセンサーには56台が掲載。2020年9月のマイナーチェンジでデザインが変更されているが、それ以前の物件でオトク感が強い。中古車でも走行距離3万km未満の物件で総額300万円前後から狙える。
▼検索条件
ミニ ミニクロスオーバー(2代目)クーパーSEオール4・クーパー SEオール4アルバートブリッジエディション・クーパーSEオール4アンテイムドエディション × 全国
【2代目ミニクロスオーバー(PHEV)の注目データ】
■ハイブリッド燃費(WLTCモード):14.8km/L
■電力消費率(WLTCモード):メーカー非公表(推定値5.0km/kWh)
■総電力:10.0kWh
■総電圧:メーカー非公表
■普通充電:200V 3kWで約3.5時間
■急速充電(80%充電):非対応
■V2H対応:非対応
■新車時価格帯:479万~559万円
■中古車価格帯:229万~489万円
ボルボ V60(2代目・現行型)リチャージ
現行型V60はステーションワゴンらしい使い勝手が特徴。先代から125mm長くなった全長を生かしてカーゴスペースが拡大され、5名乗車時で471Lもの荷室容量を確保する。内装も北欧テイストあふれており、居心地がよい。
2020年10月のマイナーチェンジから登場したPHEVのリチャージは、「T6」と「ポールスター」の2つに大別できる。T6は最高出力253ps仕様のエンジン、ポールスターは317ps仕様のエンジンを採用し、それぞれに前後モーターを組み合わせている。T6のEV走行(Pureモード)は180km/hで走行でき、EV走行距離も91kmと余裕たっぷり。急速充電に対応しており、PHEVとして優秀だ。
掲載数は60台で、総額550万円から見つけることができる。グレードではT6がほとんど、年式でいうと2021年式が大半だ。走行距離が最も多い物件でも1万8000kmであり、5000km未満の物件が半数近い。走行距離が気になる人でも狙いやすい状況となっている。
▼検索条件
ボルボ V60(2代目)リチャージ アルティメット T6 AWD プラグインハイブリッド・リチャージ プラグインハイブリッド T6 AWD インスクリプション・リチャージ プラグインハイブリッド T6 AWD インスクリプション エクスプレッション・リチャージ プラス T6 AWD プラグインハイブリッド・リチャージ ポールスター エンジニアード × 全国
【2代目V60(PHEV)の注目データ】
■ハイブリッド燃費(WLTCモード):15.6km/L
■電力消費率(WLTCモード):メーカー非公表(推定値4.95km/kWh)
■総電力:18.8kWh
■総電圧:369V
■普通充電:200Vで約10時間
■急速充電(40km分の充電):約10分
■V2H対応:非対応
■新車時価格帯:684万~999万円
■中古車価格帯:515万~1080万円
メルセデス・ベンツ Eクラス(5代目・現行型)E350 e&E350 de
クーペからステーションワゴンまで様々なバージョンが存在するEクラス。2017年8月、PHEVがセダンに加えられた。E350 e スポーツは2.0L直4ガソリンターボエンジンと電気モーターを組み合わせたパワーユニットで、システム最高出力286ps、最大トルク550N・mと力強い走りを楽しめる。
ただ、目玉となるのは2019年10月に登場した「E350 de スポーツ」だ。日本で初めて販売されたディーゼルターボPHEVであり、システム合計で700N・mという圧倒的なトルクを誇る。
走行しながら回生ブレーキなどで充電する走行モード「CHARGE」では、約1時間で駆動用バッテリーをフル充電可能。EV走行とエンジン走行の切替時に、アクセルペダルの抵抗を重くして知らせてくれる「インテリジェントアクセルペダル」など装備も充実している。
カーセンサーには24台のEクラスのPHEVが掲載。総額400万円から走行距離3万km以下の物件が狙える。半数がディーゼルの「E350 de スポーツ」となっているのもうれしいところ。総額700万円台がボリュームゾーンだが、装備が充実している物件なので気になるなら要チェックだ!
▼検索条件
メルセデス・ベンツ Eクラス(5代目)E350 de アバンギャルド スポーツ・E350 de スポーツ・E350 e アバンギャルド スポーツ・E350 e スポーツ × 全国
【5代目Eクラス(PHEV)の注目データ】
■ハイブリッド燃費(WLTCモード):16.0km/L
■電力消費率(WLTCモード):メーカー非公表(推定値3.95km/kWh)
■総電力:11.31kWh
■総電圧:メーカー非公表
■普通充電:200Vで4時間以内
■急速充電:非対応
■V2H対応:非対応
■新車時価格帯:798万~949万円
■中古車価格帯:268万~785万円
BMW X3(3代目・現行型)xドライブ30e
ラージクラスに迫るボディサイズとなった現行型X3は室内も広くなり、内外装の仕立ても豪華になった。そのPHEVである「xドライブ 30e」は2020年4月に追加。パッケージとして、SUVらしい「Xライン」とスポーティな「Mスポーツ」が用意された。
シングルモーターのPHEVシステムとしては大きめな駆動用バッテリーを搭載し、システム最高出力292hpを実現。ハイブリッド燃費は国産PHEVに比べるとやや劣るが、ボディサイズや300ps近いパワーを考えると妥当だろう。
カーセンサー掲載台数は16台で、全車がMスポーツとなっている。現在は新車ラインナップにX3のPHEVはないので、中古車でしか購入できない。乗りたい人は早めに行動するのが吉! 走行距離約3万km未満の物件を総額570万円から見つけることができる。
▼検索条件
BMW X3(3代目)xドライブ30e Mスポーツ・xドライブ30e Mスポーツ エディション ジョイプラス・xドライブ30e xライン・xドライブ30e xライン エディション ジョイプラス × 全国
【3代目X3(PHEV)の注目データ】
■ハイブリッド燃費(WLTCモード):11.8km/L
■電力消費率(WLTCモード):メーカー非公表(推定値3.61km/kWh)
■総電力:12kWh
■総電圧:354V
■普通充電:100Vで10時間/200Vで約4時間
■急速充電:非対応
■V2H対応:非対応
■新車時価格帯:788万~870万円
■中古車価格帯:538万~697万円
ジープ レネゲード(初代・現行型)4xe
軍用四駆を起源にもつジープのコンセプトSUVとして登場したレネゲード。フィアット500Xと基本設計の多くを共有するクロスオーバー車だ。ラングラーなどとイメージを共有するフロントマスク、十分なクリアランスが確保された最低地上高など、四駆らしいスタイルに仕上げられている。
PHEVとなる4xeではベーシック装備の「リミテッド」と、オフロード走破性能を高めた「トレイルホーク」の2タイプが常設。特別仕様車にはアップランドも用意された。1.3Lガソリンエンジンと前後モーターを組み合わせたシステムは、同車の中でも最高の動力性能を発揮。リアモーターの最高出力が94.0kWと大きいため、悪路でも頼もしい走破性となっている。
カーセンサーには24台が掲載されており、10台がリミテッド。トレイルホークとアップランドはそれぞれ7台となっている。最も走っている物件でも1万5000km以下であり、取り扱っている物件はすべてジープの正規ディーラーなので安心感も高い。総額460万円から狙えるので、気になる物件があれば購入を検討してみては。
【初代レネゲード(PHEV)の注目データ】
■ハイブリッド燃費(WLTCモード):14.8~16.0km/L
■電力消費率(WLTCモード):メーカー非公表(推定値4.63km/kWh)
■総電力:11.4kWh
■総電圧:410V
■普通充電: 200V 3kWで約4時間/200V 6kWで約2時間
■急速充電:非対応
■V2H対応:非対応
■新車時価格帯:498万~590万円
■中古車価格帯:398万~548万円
【Q&A】PHEVに関するよくある質問
Q.PHEVはどんな人にオススメ?
A.航続距離が長いため、長距離ドライブが多い人にはもってこい。また、アウトドアで電化製品を使いたい人や、災害時に備えて電気を確保したい人には有力な選択肢となる。
Q.自宅に充電設備が無いけどPHEVを買っても大丈夫?
A. PHEVはガソリンで走れるし、エンジンによって発電が可能。自宅に充電設備がなくても困ることはないはず。特に、急速充電に対応している車種なら、充電スタンドでの待ち時間も少ないので便利だ。
Q.PHEVを中古で買うときの注意点は?
A.きちんと整備された車両なら中古で買っても問題ないが、駆動用のバッテリー状態は事前に把握しておきたい。バッテリーが消耗していたら当然、取り替えとなる。予想外のトラブルや出費を避けるためにも、バッテリーの状態を確認しよう。メーター上で確認できる車種もあるが、ディーラー・販売店でしか測定できない車種もあるので、購入前にチェックすることを忘れないように!
※記事内の情報は2023年3月26日時点のものです。