【人生初の車が輸入車で何が悪い?】19歳からルノー クリオ(ルーテシア)RSに乗るみくりおさんいわく。「“勇気”と“やる気”があれば、過剰な心配は不要!」
カテゴリー: クルマ
タグ: ルノー / ルーテシア / EDGEが効いている / 人生初の車が輸入車で何が悪い! / 伊達軍曹 / c!
2019/08/24
仮免許が取れた段階でさっそくフランス車を購入
「人生初の車が輸入車で何が悪い?」と題して、10代から20代の若手自動車ファンに向けた「いきなり輸入車のすすめ」みたいな原稿をこちらで何本か書かせていただいた。
だが、それは中高年である筆者が(妄想の中で)若者と対話するというスタイルをとっていたため、内容のすべてが微妙にピント外れだった可能性もなくはない。
「それはマズい!」と感じた筆者は過日、妄想ではなくリアルな対話として数人の若者、しかも「人生は初の車が輸入車でした」という若者に話を聞いてきた。
そのうちの一人がこの人、先々代のルノー ルーテシア(本国名クリオ)のルノースポールに乗る静岡県浜松市在住の22歳、その名も「みくりお」さんだ。
みくりおさんが現在乗っている04年式ルーテシア ルノースポール(以下、ルーテシアRS)は、彼女にとって人生初の車ではなく「2台目の車」。
しかし、最初に買ったのも同じ先々代ルーテシアRSで、そちらはフェイズ1、いわゆる「前期型」だった。教習所で仮免許を取った段階ですでに購入していたという。
職業は(こう見えて?)自動車整備士。浜松市内にある、ルノーを中心にフランス・イタリア車の整備と販売を行う「La Gordini(ラ・ゴルディーニ)」というプロショップの娘さんだ。
そんなみくりおさんの口から、彼女が考える「人生初の車が輸入車で何が悪い!」の理由およびその他もろもろを語っていただくことにしよう。
職業は自動車整備士。エンジンは「カップカー用」に載せ替え!
「人生初の車」に輸入車を選んだのはなぜか? と聞かれても、「好きだから」「楽しいから」としかお答えのしようがないんですよね……。
まぁわたしの父がフランス車を中心に整備と販売を行う会社を営んでる関係で、わたしも自然とクリオ(日本名ルーテシア)が大好きになった、というのはあると思いますが。
運転免許を取ったのは19歳になる1ヵ月前だったのですが、仮免が取れたとき、まだ本免許もないというのに最初のクリオを買っちゃいました。
それはフェイズ1(前期型)で、特にモディファイはせずに買ったままの状態で乗ってましたが、2台目として買ったこの後期型はいろいろいじってます。
あちこち手を入れてますが、いちばん大きなのは「エンジン」でしょうか。実はこれ、普通のクリオRS用ではなくカップカー用のエンジンに載せ替えてあるんですよ(※編注:カップカーとは、その車種だけで行われるワンメイクレース用の車両)。
わたしは自動車整備士ですので、ほとんどのモディファイは自分の手で行っているのですが、エンジン載せ替えに関してはさすがに父(※編注:La Gordiniの社長さん)に手伝ってもらいました。
「輸入車はしょっちゅう壊れるらしいから、そこが心配でなかなか買えない」という同世代の人もいるそうですが、少なくとも、わたしが買った1台目のクリオはぜんぜん壊れなかったですよ。
ただ、今乗ってる2台目はスロットルのカプラーに構造上の問題があったりもしますので、気持ちはわからなくもないです。
とはいえ、このクリオだって「しょちゅう壊れてばかりで困る」なんてことは特にありません。なので、過剰な心配は不要なんじゃないかと思いますけどね。
大変な部分もあるのは事実なんですが、別に「死ぬほど大変」ってわけでもないので、「勇気」と「やる気」があれば、人生初の車に輸入車を選んでも問題はないんじゃないでしょうか?
まあとにかく「自分が好きな車」に乗るのがいちばんだと思います。好きなモノやことのためであれば、人って頑張れますからね。
「中途半端に知ってる人」はネガティブなことを言うが
あとは……わたしから言いたいことは特にないです。口べたなんで……。あ、わたしじゃなくて彼氏にもしゃべらせますんで、よかったらそちらも参考にしてみてください。じゃあ彼ぴっぴ、よろしくね!
彼氏:……えーと、いきなり話を振られました「彼氏」です。僕は輸入車には乗ってないのですが、ハチロク(トヨタ AE86)に乗ってます。で、隣にいるみくりおさんの弟くんもAE86に乗っている「ハチロク仲間」です。
僕自身は輸入車オーナーではありませんが、みくりおさんのことをそばで見ていて思うのは、輸入車についていろいろなことを「本当にわかってる人」というのは、壊れるとか壊れないとかでいちいち騒がない――ということですね。
ある意味達観してるというか、「これこれこういう壊れ方をすることもあるけど、その場合は、これこれこういう対処をすればいいだけの話だから、特に問題はない」みたいな。そして、それは実際そのとおりだったりしますし。
なんと言いますか、輸入車に関して「中途半端な知識レベルの人」だけが、「やめといた方がいい」とか「カネがかかるに決まってる」とか、いちいち大きな声でわめいてるような印象があります。
そういった「大きな声」は目立つかもしれませんが、実際はみくりおさんが言ってるように「大変な部分もあるけど、死ぬほど大変なわけじゃない」「愛と情熱があればなんとかなる」というのが中古輸入車の真実であると、僕には見えています。
ですので、まあちょっと大変なのかもしれませんが(笑)、輸入車に限らず「愛着」さえあれば、物事って気にならなかったり、あるいは乗り越えることができるじゃないですか?
だから、僕とは方向性は違いますが、お互いこれからも「自分が本当に好きな車」に乗っていきましょうよ……っていうのが、いきなり話を振られた僕から言いたいことです。ご清聴ありがとうございました(笑)。
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル XV。
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