'62 ALFA ROMEO GIULIA 1600 SPRINT

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2014年11月7日、日本のモータージャーナリズムの巨匠、徳大寺有恒氏が他界されました。日本の自動車文化に多大な貢献をされた徳大寺さんを偲び、カーセンサーEDGEに約5年にわたり連載された「VINTAGE EDGE×徳大寺有恒」を美しい写真と巨匠の一言とともに振り返ります。今回は、「‘62 ALFA ROMEO GIULIA 1600 SPRINT」、「‘89 RENAULT ALPINE V6 TURBO」、「‘70 MERCEDES-BENZ 280SE COUPE」、「‘65 VANDEN PLAS 4LITRE R」です。実際に掲載された記事をPDFで公開しています。

【‘62 ALFA ROMEO GIULIA 1600 SPRINT】この年代のアルファロメオは本当に価値があるんだよな

'62 ALFA ROMEO GIULIA 1600 SPRINT

1954年のトリノショーで発表され、量産車メーカーとして大成功を収めたジュリエッタシリーズ。ジュリエッタという名前は「小さなジュリア(ジュリアの妹)」という意味で、「ロミオとジュリエット」にかけてつけられている。ボディはベルリネッタ、ベルリーナ、スパイダーの3タイプが用意され、1958年を境にティーポ750と呼ばれる前期モデルとティーポ110の後期モデルに分かれる。今回撮影した車両は1962年に追加された1.6Lモデル。内装なども限りなくオリジナルコンディションに近い個体となっている。



【‘89 RENAULT ALPINE V6 TURBO】 希少で状態の良いモデルは好きな人に乗ってほしいね

'89 RENAULT ALPINE V6 TURBO

リアエンジンリアドライブのスポーツカーとして1984年から1991年まで製造。デザインは外装をウーリエ、内装をマルチェロ・ガンディーニが担当し、エンジンは2.5Lターボが与えられた。ポジションとしてはスポーツカーであったA310の後継にあたり、本国では「アルピーヌGTA」の名前で発売されたが、日本では商標の関係でこの名前がつけられていた。モデル末期の1990年にはフロントマスクのデザインが変更となり、また2849ccエンジンを積んだ「V6 GT」などの別バージョンも登場している。



【‘70 MERCEDES-BENZ 280SE COUPE】 運転することが楽で安心 これも安全には大事なことなんだ

'70 MERCEDES-BENZ 280SE COUPE

1968年に230S、250/300SEに代わり登場したのが280S/SE/SELで、当時のメルセデス・ベンツでは最上位モデルに位置した。デビュー当時は2.5Lエンジンをベースにした2.7Lの6気筒エンジンだったが、1969年には3499ccのV8エンジンが投入された。当時としては画期的だったボッシュ製の電子制御燃料噴射装置を使い、出力は200psを発揮。フラッグシップにふさわしい乗り味を実現していた。またATやパワーステアリングも標準装備となり、超高級車として世界中に愛された。



【‘65 VANDEN PLAS 4LITRE R】 高級車は派手さが前面的に出てはダメ それを教えてくれるクルマだね

'65 VANDEN PLAS 4LITRE R

第2次大戦後、オースチン社に吸収されたヴァンデン・プラ社がそれまでのノウハウを生かして作ったモデル。大型セダンのオースチン A99をベースにし、3Lと4Lモデルを発売。その後ロールスロイス製直列6気筒エンジンを積んだ「4リッターR」が生産される。ロールスロイスのエンジンが他社の車に積まれるのはこれが最初のこと。また、内装の仕立てもロールスロイス社から「品質を下げないように」と注文が入り、同社の匂いを感じさせるウォールナット・ウッドなどが使われた。