【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、ネオクラシック車維持の奥義?を語る
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2012/10/05
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自動車変態の意外なる真実
拙宅の近所にお住まいの方は、もしかしたらわたしのことを「自動車マニア」と思っているかもしれない。なぜならば、駐車場に置かれている車は、あるときはシトロエン2CVで、またあるときはちょっと古いポルシェ911やアルファロメオ。最近は、ブチ壊れまくるという伝説があるランチアデルタHFインテグラーレで、ずいぶん前はコスワース製エンジンを積んだメルセデスなども駐まっていた。
そんな光景を見たら誰しもが「たぶんこの人は良く言えば自動車マニアで、悪く言えば重度のオタク。趣味は機械いじりで、オイル交換はもちろんのこと、たまにエンジン載せ替えまで自分でやっちゃう人。愛読書はヘインズの整備マニュアル」などと思うことだろう。
だが、それらイメージはすべて間違っている。わたしはエンジン載せ替えなどできないし、オイル交換すら怪しい。ヘインズのマニュアルなど興味もないし理解もできない。ついでに言えば中学生時代、技術家庭の成績は1だった。
何が言いたいかと言えば、「ちょっと古くてマニアックな輸入車の維持には、特別な知識も技術もいらない」ということだ。中学時代、技術家庭の成績が2や1だった人でも、高校時代に物理が赤点だった人でも、何の心配もいらない。欲しければ車屋さんに行き、買う。それだけで実はOKなのである。
上手な維持のコツは「頑張りすぎないこと」
もちろん、そんなわたしもただ阿呆のように買って乗っているわけではなく、技術家庭の成績が1だった者なりの工夫はしている。それは、以下のとおりだ。
●信用できそうな専門店を探す
これがいきなりちょっと難しいわけだが、社会人として得た様々な知見とセンサーをフル動員して、「うん、この人ならば付き合っても大丈夫だろう、たぶん」と思える「人物」を探すほか近道はない。店構えではなく「人」を見ることだ(まぁ「店構え」にも「人柄」は反映されているのですが)。
●納車整備をケチらない
ここでケチっても、結局は後で同程度か、もしくはそれ以上のお金がかかったりするもの。最初にビシッとさせておくのが結局は安上がりだ。
●音とにおいに敏感になる
バッテリーの場合は「突然死」するが、大抵の故障は事前に何らかの音やにおいなどによる「予兆」があるもの。予兆の時点で専門工場に見てもらえば、放置して結局壊れた場合の数分の1の予算で直せてしまう場合は多い。
●頑張らない
よほど腕や知識に自信があるなら別だが、そうでないならば、何ごとも無理に頑張らないほうがいい。つまり、オイル交換は無理に自分でやらずに完全にプロ任せで、半年に一度は実施。ついでに各部の状態をプロの眼で見てもらう。そして前述の項目とややダブるが、異音や異臭がした場合も頑張って素人判断はせず、とっとと工場へ持って行くことだ。「下手の考え休むに似たり」なのである。
以上、あまりに当たり前でカンタンな4項目ゆえ、皆さまからナメられてしまいそうだが、本当にこれだけでここまで無事にやってきたのだから仕方ない。
いわゆる就活の面接でも、変に格好をつけずに、知らないことは「知らない」と言う素直な者が結局は勝ち抜いていったりする。それと同様にマニアックで古めな輸入車の世界でも、わからないなら「わからない」と素直に、虚心坦懐に接していれば、ひどい目になどほとんど遭わないものなのだ、実は。
ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
機械が苦手でもネオクラシックに乗っちゃっていいんです!
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