【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、「春の買い替えまつり」を勧める
カテゴリー: クルマ
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2014/03/25
ちょっと京都へ行くように、100万円以下の輸入車で気分を変える
引っ越しの快感、そして車を気軽に買い替える歓び
春。卒業や就職、転勤などのため転居された方も多いかと思う。かくいう筆者も、私事で恐縮だが事務所を移転した。まぁ移転といっても同じ町内の数百メートル離れた場所に引っ越しただけなのだが、それでも何やら大変新鮮な気持ちになり、毎日をウルトラ快調に過ごしている。
人間にとって安定というのも大切なことの一つだが、それと同じぐらい「変化」も重要なのだろう。ということでこの春、卒業も就職も転勤も、そして事務所の引っ越しも関係ない人には、「じゃ、車を買い替えてみたらどうですか?」と提案したい筆者である。
「簡単に言うな! 車を買い換えるとなると(主にお金の問題を中心に)何かと大変なんだから!」という意見もあるだろう。確かにそのとおりではあるのだが、そこで「アンダー100万円CAR」の登場である。
輸入車の場合、新車となると安いモデルでも200万円以上。ちょっとしたモデルとなれば400万円、500万円は当たり前で、それらの中古車も、やっぱり200万円、300万円は当たり前になる。その金額になると、さすがに「そうだ、車買い替えよう」と、ちょっと京都まで行くようなわけにはいかない。予算の捻出や配偶者の説得など、いろいろあるだろう。
しかし支払総額で見てアンダー100万円であれば、人にもよるだろうが「そうだ、京都行こう」と思い立つのと似たようなレベル感で、アクションを起こすことができるのではないか。
古めの個性派だからこそワン・アンド・オンリーな魅力が
その際、オススメしたいのは「ごくフツーの車ではなく、ちょっと個性的なモデルを選ぶ」という方向性だ。
フツーの車のアンダー100万円系中古車が悪いわけでは決してないのだが、実用的な車では「新しいやつのほうが燃費もいいし、安全機構も充実してるし……」ということで、あえて古めの中古車を選ぶ意義はどうしても薄くなる。
しかし「ちょっと変わったモデル」であれば、燃費やら安全機構やらの優位性を無効化する。つまり「この車のこのデザイン、この味わいじゃないとダメなの!」と思わせる部分を多数感じることができるものだ。
何らかの「変化」が無意識の領域で待ち望まれている春だからこそ、ちょっと変わったモデルを選んでみるのはどうだろうか。その選択の結果が仮にイマイチだったとしても、さほど深刻な事態にはならないはずなので、ぜひ気軽な気持ちでトライしてもらえたらと思う。なにせ「100万円以下」ですから!
ということで今回の伊達セレクションは「総額100万円以下のちょい個性派輸入車」だ。
フランス語で「複数」という意味の名前を持つシトロエンC3プルリエル。ルーフ形状を複数の形に変えることができる。相場は余裕で100万円以内
ポップなデザインが楽しい現行ルノートゥインゴも、フェイスリフト前のモデルであれば総額100万円以内で十分イケる。ゴルディーニは無理だが
車自体は「フツーな感じ」といえる第4世代のVWゴルフでも、屋根がなければ立派な「個性派」。数は少なめだが、100万円以下の注目株の一つ
【伊達軍曹 Sergeant DATE】東京都杉並区出身の輸入中古車研究家。外資系消費財メーカー本社勤務の後、出版業界に。現在は「輸入中古車は、その価格にかかわらず素晴しい!」との見方を核とする輸入中古車研究家として各誌で活躍。雑誌「カーセンサーEDGE」では「中古車相場 威力偵察隊」を連載中