伊達軍曹「金髪フェミニン女子はステキです」
2014/06/17
ソフトなだけでは物足りない。しかしオラオラ系にもなりたくない
昔は金髪=ヤンキーまたはロックンローラーだったが
近頃、街で目につくのが「金髪フェミニン女子」である。筆者の勝手な造語だが、要するに「衣服や髪型はひたすらフェミニン(女性的)で可愛らしい系なのだが、毛髪はなぜか金髪」という若い女性たちのことだ。
昭和世代の感覚からすると、日本人女性で金髪というのは田舎町の駅前でたむろしてるヤンキーの人か、あるいは葛城ユキのようにドスの利いた声で熱唱する女流ロックミュージシャンだ。どちらもイメージとしてはヘビースモーカーである。
しかし最近は、タバコなどに縁がなさそうなお嬢さん方が、バチバチの金髪にしている。おっさんとしては「あなたのイメージには黒髪か、ちょい茶髪ぐらいが似合うと思うのですが」と忠告したいところだが、彼女たちには彼女たちなりの美意識と理由、そして何らかの潮流があるのだろう。
そして実際、「金髪フェミニン女子」になるのは非常に良いことであると、おっさんも思う。
何が良いって、「いわゆる女性らしいイメージや雰囲気」を大いに成立させつつ、しかし「古くさくて窮屈な世界観からは自由である」という点が素晴らしいのだ。基本的には柔和でしなやかだが、パンクロック的な精神は絶対に忘れない、というか。
そういった具合で昨今流行中である「金髪フェミニン女子」の精神を、我々自動車愛好家も止揚すべきなのかもしれない。
「柔和なのにエッジが利いてる車」を探したい
ただ柔和なだけの車はつまらないし、かといって田舎町のヤンキーのようにオラオラなだけの車も勘弁願いたい。欲しいのは金髪フェミニン女子のような、「柔和でしなやかで、しかしパンクで自由な精神も忘れていない車」だ。そういった車とは果たして何か? と考えたとき、筆者の脳内に浮かんだのは以下の8 モデルだ。
●ミニ クーペ
●ミニ ロードスター
●ルノー ウインド
●ルノー キャプチャー
●ルノー トゥインゴ(のRSやゴルディーニ)
●シトロエン DS3カブリオレ
●フィアット 695トリブートフェラーリ
●アストンマーティン シグネット
若干観念的なセレクションであるため、「お前が好きな車をただ並べてるだけじゃねーか!」というご批判もあるだろう。しかし「柔和でしなやかで、しかしパンクな精神を絶対に忘れない車」というものについて、そして、そういった車に乗ることで得られる精神状態について、貴殿らもこの際考えていただけたならば幸いだ。
ということで今回の伊達セレクションはずばり……や、ずばりでもないけど、なんとなく「金髪フェミニン女子」みたいな輸入車だ!
ミニ一族はこちらのクーペに限らず、どれも「基本可愛らしい系だが、それだけにはとどまらない何か」を感じさせる。金髪フェミニン系車(?)の筆頭格かも
シトロエンDS3も、通常のモデルだと「割と普通」な感じもするが、屋根がガバッと開くDS3カブリオレであれば「勢いのある自由人」というイメージが強くなる
中古車もチラホラと登場してきているルノーの新鋭クロスオーバーであるキャプチャー。可愛らしいのにエッジもかなり利いてる、今後の注目株だ
【伊達軍曹 Sergeant DATE】東京都杉並区出身の輸入中古車研究家。外資系消費財メーカー本社勤務の後、出版業界に。現在は「輸入中古車は、その価格にかかわらず素晴しい!」との見方を核とする輸入中古車研究家として各誌で活躍。雑誌「カーセンサーEDGE」では「中古車相場 威力偵察隊」を連載中