車好きなら誰もが一度は乗りたいと思うのが、ポルシェではないでしょうか。スポーツカーメーカーとして広く知られる同社ですが、実はSUVもラインナップしています。今回は、そんな1台ポルシェカイエン(初代)をご紹介します。

フォルクスワーゲンと共同開発した初代カイエンが登場したのは、2002年9月。ポルシェ初のSUVとして多くの注目を集めました。ファーストカーとして使えるポルシェというメリットがあり、911やボクスターなどのスポーツカーを求める層とは異なる客層を獲得したのです。

ボディサイズは4782×1928×1699mm(全長×全幅×全高)という堂々たる体格で、大人5人がゆったりと過ごせる上、荷物もたっぷり積むことができます。それでいて、走りはしっかりポルシェしているという点こそが、ヒットにつながった最大の要因といえるでしょう。

もちろん車高が高くなったことで、911やボクスターのようなコーナリングは難しいですが、ヘタなスポーツカーでは太刀打ちできないほどの動力性能と運動性能を備えています。

エンジンは3種類を用意。V6の3.5Lをベースに、V8 4.5LのNAとターボをラインナップしています。なかでもターボモデルは450馬力を発揮し、0-100km/h加速はわずか5.6秒。2トンを超えるSUVとは思えない怒涛の加速を可能にしています。

そんなカイエンも登場から10年以上が経過し、高嶺の花だった同車もいよいよ手の届く存在になってきました。相場のボリュームゾーンはまだまだ200万~300万円台ですが、なかには100万円台のカイエンも存在します。

例えば走行距離5.3万km+修復歴なしのカイエンSで、198.8万円(3月4日現在)という物件を発見しました。V8 4.5Lエンジンを搭載した同グレードの新車時価格が860万円なので、値落ち額は661.2万円になります。これがオトクと言わずしてなんといいましょう。修復歴がなく、走行距離もまだまだこれからですからね。

流通量は全国で300台近くあるので、グレードやボディカラーなど、好みに合ったものも選びやすい状況にあります。高くて手が出なかったものを安く買う、これこそ中古車最大の魅力ですが、カイエンはまさにそんな醍醐味が味わえる1台です。

Text/金子剛士

スタイルはSUV特有の背の高いフォルムだが、それを感じさせない流麗なラインが特徴。まさにスポーツカーをSUVに仕立てた外観となっている

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911やボクスターとは異なる意匠ながら、ポルシェであることは一目瞭然のインテリア。高級サルーンに匹敵する高い質感を実現している

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スポーツカー顔負けの運動性能を持ちながら、ラゲージスペースはゆとりたっぷり。買い物からレジャーまでどんなシチュエーションにも対応する

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