マルチに活躍する万能コンパクトセダン

スズキがフィアットと共同開発した世界戦略車をご存じでしょうか? それはコンパクトカーとSUVを組み合わせたクロスーオーバーモデル、SX4です。今回ご紹介するのはそのセダン版となるSX4セダンなんですが、知名度の低さが要因か、新車時の半額以下で販売されている中古車も続々登場してきています。

ヨーロピアンテイストのデザインを採用したSX4セダンがデビューしたのは、ベースであるSX4の登場から1年後の2007年7月。SX4セダンはSX4の特徴を生かしながら、より高い居住性と実用性を手に入れています。
  • スズキ SX4セダン 外観(フロント)|おいしい中古車
  • スズキ SX4セダン 外観(リア)|おいしい中古車
フロント回りのくさび形のデザインは、安定感とスピード感を演出。専用のフロントグリルとフロントバンパーを採用し、上質な印象も与えている(左右)
居住性の高さは快適性の高さにもつながっていて、後席は背もたれの幅の拡大に合わせて角度を変更。よりゆったりとした乗車姿勢を可能としています。また、トランク容量は1.5Lセダンクラスの中で最大級の515L。全長4490mmという見た目からは想像もできないほどの実用性の高さを誇っています。

一方でコンパクトセダンとは言いながらも、全幅は1730mmとしっかり3ナンバーサイズ。横方向のゆとりがたっぷりとってあるので、後席に3人並んで座っても息苦しさを感じることはないでしょうし、2人であればゆったり体を預けることができます。

エンジンは1.5Lの直4のみで、ミッションは全車4ATとなっています。2009年5月のマイナーチェンジ以降はグレードが1種類になりましたが、それ以前のモデルは装備の違いによって2つのグレードがありました。

その装備に関しては、150万円程度のお手軽セダンとは思えないほど充実しています。キーレスエントリーを全車に装備しているほか、フルオートエアコンも標準装備。スタイリングの美しさを損なわないためにガラスアンテナを採用するなど、こだわりっぷりはハンパじゃありません。
  • スズキ SX4セダン インテリア|おいしい中古車
  • スズキ SX4セダン トランク|おいしい中古車
  • スズキ SX4セダン オートエアコン|おいしい中古車
インテリアは黒を基調に落ち着いた雰囲気を演出(左) 大容量のトランクは、使い道の幅を大きく広げてくれる(中) 装備が充実しており、フルオートエアコンも標準装備(右)

修復歴なし、走行2万kmで半額以下!

そんなSX4セダンではありますが、中古車市場では驚くほど安く販売されています。登場から3年以上がたち、初回車検での買い替え需要もあってか、半額以下など当たり前。まぁ登場から3年程度で半額以下というのはほかの車種でも散見されますが、このSX4の場合は程度はかなり良さそうなんです。

例えば、当時149.1万円で売られていた1.5F。これの修復歴なし、走行2万kmという中古車が69.8万円なんです。当然のことながら半額以下。これが多走行車だったり修復歴車であれば、さほどオトクではないのかもしれません。しかし、修復歴なしで走行2万kmですからね。

もちろん数字だけですべてを判断するのは危険ですが、少なくとも見に行く価値はあるのではないでしょうか。ディーラー系販売店で売られていることもあり安心感も高いです。コンパクトなセダンをお探しのみなさん、スズキのSX4セダンという選択肢はいかがでしょうか?
Text/金子剛士