第158回ルノートゥインゴ(現行型) 【おいしい中古車】

カテゴリー: クルマ

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2010/12/17

■欧州の隠れたホットハッチ

スポーツカーにおいて、軽量化は最高のチューニングと言われますが、軽いことはやはり大きな武器です。今回ご紹介するルノートゥインゴも、最近の普通乗用車としてはとても貴重な存在で、車体重量はたったの980kg。あまり知られてはいませんが、走るのがとても楽しいコンパクトカーなんです。

現行型のトゥインゴが登場したのは2008年11月。扱いやすい3ドアハッチバックで、全長は3600mmしかありません。しかし、ホイールベースは2365mmと全長のわりには長いので、バタツキ感は皆無。また、リアのオーバーハングが短いので、見た目以上に室内は広く感じられます。

丸目ヘッドライトのファニーな顔つきから一転、シャープさを感じさせるエクステリアに生まれ変わった。しかし、ドアハンドルは旧型のデザインを踏襲(左右)

開発テーマは、運転する楽しさの「FUN」、クラスを超えた居住性やコンフォートなどの「FUNCTIONAL」、豊富なアクセサリーなどであなただけのトゥインゴを実現する「FASHIONABLE」の3つのFです。そして、それらをひっくるめて「乗り方も使い方も自分を表現するクリエイティブコンパクト」というキャッチコピーを打ち出しています。

現代の車はボディが大きくなり車重も増加する一方で、そのネガを排気量を大きくすることなどで補っていますが、このトゥインゴは別。旧型より多少は大きくなっていますが、軽自動車でもないのに車重が1トンを切るなど、ある意味ライトウェイトスポーツとも言えるような存在なんです。

もちろんロータスエリーゼなどと比べれば、そのスポーツ度は明らかに落ちます。しかし冒頭でお話ししたとおり、軽いというだけでスポーツ度が増し、走りは一気に痛快なものになるんです。

この軽量ボディにパンチの利いたエンジンでも積んでいればもっと注目度は高かったんでしょうが、搭載されるエンジンは、1.2LのNAとターボの2種類(スポールは1.6L)。決して速くはないんですが、軽いボディのおかげで、ホットハッチばりの胸のすくような走りを披露してくれます。

ミッションは、クイックシフト5という5速の2ペダルMTと、5MTの2パターン。2ペダルMTにはオートモードも付いているので、ATと同じように運転することも可能です。もちろんAT限定免許でも問題なく運転することができます。

視線の移動が少なく済むセンターメーターを採用(左) グラスルーフなどの快適装備も設定されている(中) 15インチのアロイを履くGTもラインナップ(左右)

■修復歴なし走行0.6万kmで半額以下！

さて、そんなトゥインゴですが、登場からまだ2年というのに認知度の低さが影響しているのか、かなりお安く販売されています。例えば2ペダルMTのクイックシフト5。これの走行0.6万km、修復歴なしの中古車が98万円です。

この価格は驚くべきもので、新車時価格が198万円なので、半額以下です(しかもディーラー車)。慣らし運転が終わったばかりのような中古車が半額以下なのだから、こんなにオトクなことはありません。知る人ぞ知る欧州の隠れた名コンパクトカーを、ぜひ狙ってみてはいかがでしょうか？

Text／金子剛士