パリの合理性が徹頭徹尾詰まっている、ルノー トゥインゴ(試乗レポート)
カテゴリー: ルノーの試乗レポート
タグ: ルノー / ハッチバック / RR / トゥインゴ / EDGEが効いている
2017/03/30
パリの合理性が徹頭徹尾詰まっている
言われなければRR(リアエンジン・リアドライブ)とは気づかないかもしれない。そういう意味ではかつての5ターボに通じるし、実際にそれらはデザインモチーフにもなっているという。前部にエンジンがないわけで、ノーズが軽い。ステアリングを切るとスッと軽く曲がる。さらに前輪の切れ角は49度で、最小回転半径は4.3m。パリがそうであるのと同様、日本の細い路地にもぴったりだ。
従来RRは直進安定性で劣る、コーナーでオーバーステア傾向になりやすく運転が難しいと敬遠されてきたが、ルノーでは最新のデバイスで徹底的に横滑りを押さえ込んでおり、挙動は終始安定している。
全長が先代比で80㎜短くなっているもののホイールベースは125㎜も拡大。それゆえまず室内が広い。新型では4ドアにもなったし、後席も大人がしっかり座れるスペースを確保する。そして、これはそもそものスマートの思想を受け継ぐものだが、衝突時の安全性が高い。RRというと、車好きにとってはポルシェ 911のイメージが強いゆえ乗り味の部分に注目が集まりがちだが、実は全長短く、室内広く、クラッシャブルゾーンを確保し、小回りの利く、極めて合理的な手法だということがわかる。
パワートレインやモノコックなどをスマートと共用する姉妹車だが、それも言われなければ気づかないだろう。見た目も乗り味もすみ分けがきっちりされている。ピピッときたら、悩む必要はない。
【SPECIFICATIONS】
■グレード:INTENS ■乗車定員:4名
■エンジン種類:直3DOHCターボ ■総排気量:897cc
■最高出力:90/5500[ps/rpm]
■最大トルク:135/2500[n・m/rpm]
■駆動方式:RR ■トランスミッション:6DCT
■全長x全幅x全高:3620x1650x1545(mm) ■ホイールベース:2490mm
■車両価格:189万円
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