▲『頭文字D』の主人公、藤原拓海の愛車はご存じAE86(トヨタ スプリンタートレノ)。1983年にデビューしたハチロクは限界まで性能を使えるFRとしてレースでも活躍しました。『頭文字D』のヒットとともに中古車相場も高騰。今なお人気のあるモデルです ▲『頭文字D』の主人公、藤原拓海の愛車はご存じAE86(トヨタ スプリンタートレノ)。1983年にデビューしたハチロクは限界まで性能を使えるFRとしてレースでも活躍しました。『頭文字D』のヒットとともに中古車相場も高騰。今なお人気のあるモデルです

漫画から人気に火が付き相場が高騰したモデルも

峠の走り屋たちの生きざまを描いた、しげの秀一氏の大ヒット漫画『頭文字D』(イニシャルD)。その最新劇場版『新劇場版 頭文字D Legend3 -夢現-』が2月6日より公開となりました。

1995年から週刊ヤングマガジンで連載が始まった『頭文字D』は社会現象にまでなり、主人公の藤原拓海が乗るスプリンタートレノ(AE86)は中古車相場が高騰。中でも白黒2トーンの3ドアは今なお高値で取引され、兄弟車のカローラレビンをトレノルックに改造する人も後を絶ちません。

連載スタートは20年以上前ですが、現在でもモーターショーやオートサロン会場に設置されたゲームコーナーには「早く免許を取ってハチロクに乗りたい!」「ロータリーのFDがどんなものなのか、実車に乗ってみたい!」と目を輝かせる高校生がたくさんいます。そして憧れの車を手に入れるために一生懸命お金を貯めた若者がスポーツカー専門店にたくさんやってきます。若者の車離れと言われはじめてずいぶん経ちますが、一方で熱い思いを胸に秘めた青年たちもたくさんいるんですよね。「漫画から車が好きになるなんて動機が不純だ…」「走り屋なんて…」と考える人もいるかもしれません。たしかに危険な暴走行為は絶対にやめるべきです。でも僕らだって漫画はもちろん、映画やドラマなどフィクションの世界に入り込み、カーチェイスやシリアスなシーンなどにドキドキしましたよね? 「映画に出ていたあの車に乗りたい!」と思ったこともあるはず!

というわけで今回は頭文字D最新作(勝手に)公開記念! 漫画に出てきた憧れの車の中古車事情を見ていきましょう!! ずいぶん昔にときめいた車だって中古車なら見つかる可能性がありますからね。だから中古車選びは楽しいんです!
※記事の画像・写真は各作品中に出てくる車両とボディカラーが違う場合もございます。予めご了承ください

『頭文字D』

『バリバリ伝説』のしげの秀一先生が生み出した大ヒットシリーズ。「藤原とうふ店」と書かれたスプリンタートレノを操る藤原拓海が様々なライバルと峠で壮絶なバトルを繰り広げます。道の側溝にタイヤを落としてコーナーをクリアする“溝落とし”などの必殺技も有名です。『新劇場版 頭文字D Legend3 -夢現-』では黄色いFDを操る高橋啓介や黒いR32 GT-Rの中里毅も登場!

▲『頭文字D』で“赤城の白い彗星”と呼ばれた高橋涼介が操っていたのが白いFC3S(マツダ サバンナRX-7)。1985年10月に登場したFC3Sの搭載エンジンは2ローターのインタークーラーターボとなる13B-T。30年以上前のモデルになりますが、中古車はまだ50台弱出回っています ▲『頭文字D』で“赤城の白い彗星”と呼ばれた高橋涼介が操っていたのが白いFC3S(マツダ サバンナRX-7)。1985年10月に登場したFC3Sの搭載エンジンは2ローターのインタークーラーターボとなる13B-T。30年以上前のモデルになりますが、中古車はまだ50台弱出回っています
▲『頭文字D』で高橋涼介の弟であり、「赤城レッドサンズ」のエースとなった啓介が操るのがFD3S(マツダ RX-7)。1991年10月にデビューしたFD(アンフィニRX-7)は途中でアンフィニに冠が取れたものの2002年8月まで11年に渡り生産されました。その流麗なスタイルは今なお美しさと新鮮さが失われていません ▲『頭文字D』で高橋涼介の弟であり、「赤城レッドサンズ」のエースとなった啓介が操るのがFD3S(マツダ RX-7)。1991年10月にデビューしたFD(アンフィニRX-7)は途中でアンフィニに冠が取れたものの2002年8月まで11年に渡り生産されました。その流麗なスタイルは今なお美しさと新鮮さが失われていません
▲『頭文字D』で妙義ナイトキッズのリーダー・中里毅が操るBNR32(日産 スカイラインGT-R)。RB26DETTを搭載する第2世代GT-Rで、標準グレードとはサスペンションセッティングなどが異なります。デビューから25年以上経過していること、海外での人気などが合わさり、流通台数は減少傾向に ▲『頭文字D』で妙義ナイトキッズのリーダー・中里毅が操るBNR32(日産 スカイラインGT-R)。RB26DETTを搭載する第2世代GT-Rで、標準グレードとはサスペンションセッティングなどが異なります。デビューから25年以上経過していること、海外での人気などが合わさり、流通台数は減少傾向に

『湾岸ミッドナイト』

『シャコタン☆ブギ』の楠みちはる先生が1990年からスタートさせた人気シリーズ。首都高速を舞台に最高速バトルを繰り広げる名車たち。バトルシーンはもちろん、スーパーカーの登場やマシンのチューニングにも注目が集まりました。『湾岸ミッドナイト』といえば「悪魔のZ」と呼ばれるミッドナイトブルーのS30型フェアレディZですが、今や中古車は超希少。今回は現在でも見つけやすい登場車種をご紹介します!

▲『湾岸ミッドナイト』で地上のゼロ戦を作るためにユウジが選んだのがエス(ホンダ S2000)。ターボをボルトオンし約300馬力を叩き出します。ホンダが久しぶりに開発したFRオープンスポーツは2L直4VTECを搭載(2006年11月から2.2Lに)。ノーマルでも250馬力を発生します。流通台数はまだ200台以上あります ▲『湾岸ミッドナイト』で地上のゼロ戦を作るためにユウジが選んだのがエス(ホンダ S2000)。ターボをボルトオンし約300馬力を叩き出します。ホンダが久しぶりに開発したFRオープンスポーツは2L直4VTECを搭載(2006年11月から2.2Lに)。ノーマルでも250馬力を発生します。流通台数はまだ200台以上あります
▲『湾岸ミッドナイト』にたびたび登場するBNR34(日産 スカイラインGT-R)VスペックやVスペックII。R32から続く第2世代GT-Rの最終モデルで、先代R33よりボディをコンパクトにしパフォーマンスが高められました。近年は海外での需要が高まり国内流通量が激減。相場も高騰しています ▲『湾岸ミッドナイト』にたびたび登場するBNR34(日産 スカイラインGT-R)VスペックやVスペックII。R32から続く第2世代GT-Rの最終モデルで、先代R33よりボディをコンパクトにしパフォーマンスが高められました。近年は海外での需要が高まり国内流通量が激減。相場も高騰しています
▲『湾岸ミッドナイト』で相沢圭一郎が操る80系スープラ。作品内ではなんと800馬力にまで出力が高められます! ターボモデルのRZとNAエンジンのSZがあり、日本車として初めて6速MTを搭載したモデルとしても知られています。中古車流通量は減少中。相場は車両状態などにより幅が大きくなっています ▲『湾岸ミッドナイト』で相沢圭一郎が操る80系スープラ。作品内ではなんと800馬力にまで出力が高められます! ターボモデルのRZとNAエンジンのSZがあり、日本車として初めて6速MTを搭載したモデルとしても知られています。中古車流通量は減少中。相場は車両状態などにより幅が大きくなっています

『僕はミニに恋してる』

『冒険してもいい頃』の、みやすのんき先生が1992年からスタートさせた作品。作品タイトルの“ミニ”はもちろんクラシックミニのこと。この作品は車漫画というよりも恋愛漫画でセクシーシーンも満載ですが、先生のミニに対する愛も存分に伝わってくる作品です!

▲主人公の高桑一郎の愛車が現代のミニがモチーフにしたクラシックミニ。40年以上生産されたミニは日本でも愛好家が多いモデルです。中古車は現在でも500台以上流通しています。漫画に出てくるのは1959年から生産されたMk1。オリジナルを見つけるのは大変ですが、写真のローバーミニをMk1仕様にしている中古車もありますよ ▲主人公の高桑一郎の愛車が現代のミニがモチーフにしたクラシックミニ。40年以上生産されたミニは日本でも愛好家が多いモデルです。中古車は現在でも500台以上流通しています。漫画に出てくるのは1959年から生産されたMk1。オリジナルを見つけるのは大変ですが、写真のローバーミニをMk1仕様にしている中古車もありますよ
text/高橋 満(BRIDGEMAN)
photo/トヨタ、マツダ、日産自動車、ホンダ、編集部