ベントレー コンチネンタルGTスピード (西川淳)【海外試乗】
カテゴリー: ベントレーの試乗レポート
2013/02/01

本来、この手の車はグレードで乗るんじゃなくて、自分で色や仕様、スペックを決めて乗るもの(ビスポーク)。だから、この車を本当に我儘に仕立てる最後のツメは、常に“貴方”の手に委ねられている。自分のセンスに自信のある方に
その乗り味“大陸横断用個室新幹線”
空気を切る音は、まさに新幹線のソレ
アウトバーンに入った途端、追い越し車線で全開を試みた。
“速さ”を実感する前に、速度計が250km/hオーバーを指す。そこまで、ウルトラ安定。恐怖感など、みじんもない。空気を切る音は、まさに新幹線のソレ、だ。
ベントレーのコンチネンタルといえば、その昔、イギリスの貴族が大陸をかっ飛ぶために生まれたような車。だから、こうしてアウトバーンをぶっ飛ばすことが“正しい使い道”なのだけれども、最近の速度無制限区間は昔ほど礼儀正しくなく、追い越し車線には常にチョロチョロ、どんくさい車が出てくる。
結局、ミュンヘンの高速では、GTスピードが目標とした330km/hはおろか、以前フランクフルト近郊で旧型GTスピードを駆って記録したメーター読み300km/hオーバーさえ叶わず歯ぎしりしたものの、250km/h前後の安定感を思い出と比べてみれば、新型の方が圧倒的に“安心”だった。300km/hオーバークルーズは、楽勝だろう。すべては床下のエアロダイナミクスを慎重に再開発した結果である。
ゆったり泰然と走ることもまた、楽しい
そんなパフォーマンスを頭の中で描きつつ、ゆったり泰然と走ることもまた、楽しい。まさに“金持ち&力持ちケンカせず”で、ちょこちょこ慌てて走り回るコンパクトカーを悠然と見送ってやれば、実に気持ちのいいものだ。
8速ATになったおかげで、加速も鋭く滑らか。しかも、パワーアップされたW12エンジンとの相性もバツグンで、シフトアップするたびに前のめりになり、力が増していくような感覚になる。そして、サウンド。明らかにベースより逞しい。
高速を降りても、走りを堪能できた。コンチネンタルGTでベストハンドリングなのはV8グレードだが、それに次ぐ。ハーダーサスのローダウンシャシーが利いている。アルプスの山を越えて、そのままイタリアに行きたくなった。
SPECIFICATIONS
グレード | CONTINENTAL GT SPEED | ||
駆動方式 | 4WD | ||
トランスミッション | 8AT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 4806×1944×1394 | ||
ホイールベース(mm) | 2746 | ||
車両重量(kg) | 2320 | ||
乗車定員(人) | 4 | ||
エンジン種類 | W12DOHCターボ | ||
総排気量(cc) | 6000 | ||
最高出力[ps/rpm] | 625/6000 | ||
最大トルク[N・m/rpm] | 800/2000 |
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